新しくアパートに引っ越す際、入居前に済ませておきたいことがあります。
それは「掃除」です。
基本的には、以前住まわれていた入居者が退去したあとに、清掃業者のハウスクリーニングで掃除を終えることが多いです。
しかし、新しい入居者が決まるまで期間が空いてしまったり、細かなところまでクリーニングをしていないこともあるのです。
今後新しい住居で快適に生活するために、ぜひ入居前に部屋の掃除を行うことをおすすめします。
今回は、掃除を行う際のポイントをお伝えしていきます。
ハウスクリーニングはどこまで掃除してくれるのか
基本的に、アパートなどの賃貸物件は前の住民が退去したときにハウスクリーニングを清掃業者に依頼して、次の人が住める状態に戻します。
しかし、ハウスクリーニングが済んでいるからといって、借りた部屋が細部まで掃除されていることは少ないともいわれています。
ハウスクリーニングは大家、または管理会社が外注して清掃業者に依頼するか、不動産業者が清掃業者と提携している場合が多いです。
この場合、クリーニングの内容ややり方に関しては、清掃業者に任せてしまうことが多くあります。
清掃業者は、プロから素人のような方までいろいろな方が請け負います。
また、清掃業者がハウスクリーニングを行う際、さまざまな中間手数料により、どんどん間引きされていきます。
要するに、清掃業者は数をこなしてこそ利益が出るようなものなので、1つの部屋に清掃する作業時間は限られているのです。
このようなことからも、ハウスクリーニングが済んでいるとはいえ、部屋がきれいではないという状況になっていることは、まれにあるようです。
また、清掃業者は入居者と直接顔を合わせるわけではありませんから、直接クレームに繋がることもほとんどありません。
これも、ハウスクリーニングがおろそかになってしまう理由の1つでしょう。
もちろん細かくクリーニングしてくれる清掃業者も多いのですが、実際にご自分の目で見て部屋の状態を確認することも必要です。
アパートの入居前には掃除を!いつ行うべき?
先ほどお伝えしたように、ハウスクリーニングが済んでいるからといって、必ずしもきれいな状態になっているとは限りません。
快適な生活をおくるために、入居前に掃除を行うことをおすすめします。
では、いつ頃掃除を行えばよいのでしょうか。
ポイントとしては、荷物を搬入する前に行うことです。
引越しの際、家具や家電、衣類や食器などが入ったダンボール類を部屋に搬入すると、部屋は一瞬でものに溢れかえります。
そうなると部屋の隅々まで掃除を行うことは難しくなりますし、掃除をするのにも荷物が邪魔するため、思うように掃除ができない可能性もあります。
そのため、できるだけ荷物を搬入する前に掃除を済ませておくことをおすすめします。
今現在住まわれている住居から引越し先のアパートが近いのであれば、引越しの前日に掃除を済ませるのが理想的です。
もし、遠方の引越しでしたら、引越し業者が到着する数時間前に到着しておけば、ある程度の掃除は行うことができます。
アパートの入居前の掃除!まずは換気を
では、アパートの入居前に掃除をする際、どこの掃除を行えばよいのでしょうか。
ここでは、掃除のポイントをお伝えしていきます。
●まずは換気
入居者が決まるまでのアパート物件は、基本的に窓は閉め切りの状態です。
そのため、ニオイがこもっていたり、床にはホコリが積もっていることもあるでしょう。
まずは、部屋の空気を入れ替えるために、部屋の開けられる全ての窓を開けて換気を行いましょう。
●天井や壁
換気を行ったら、高いところから順に掃除をしていきます。
ほうきで天井や壁をはたいたり、水を硬く絞った雑巾で拭いていきましょう。
また、照明器具はどのようなタイプがついていますか?
アパートなどの賃貸ではあまり見ることはないかもしれませんが、吊り下げタイプのペンダントライトなどの照明器具は、上部にホコリが溜まっていることも多いです。
見逃してしまいがちな照明器具の上の部分も、掃除を済ませておきましょう。
アパートの入居前に掃除を行うべきところはどこ?
続いて、入居前の掃除を行うべき場所についてお伝えしていきます。
●床周り
天井や床の掃除が終わったら、次は床の掃除を行います。
床に積もったホコリやゴミなどは、掃除機でざっと吸い取りましょう。
また、フローリングの目に詰まった細かい汚れや部屋の隅に溜まった汚れは、ほうきを使うことで取り除きやすくなります。
最後に、水を硬く絞った雑巾で床全面を拭き、できれば乾いた雑巾で乾拭きしましょう。
●水周り
キッチンやトイレ、お風呂や洗面所などの水周りも清掃業者によるハウスクリーニングが済まされていますが、再度掃除を行うことをおすすめします。
水周りには、水垢が目立ったり、中にはカビが生えていることもあるかもしれません。
水垢を落とすスポンジを利用したり、カビ取り剤を使用して頑固な汚れを取り除いていきましょう。
水周りの掃除に使う洗剤は、刺激が強いものも多いですから、換気はもちろん、マスクや眼鏡も必要に応じて使うとよいでしょう。
●害虫駆除
入居するアパートの部屋に入ったときに下水のようなニオイがするときは、長い間空き家になっていた可能性があります。
3~4ヶ月ほど空き家になっていると、キッチンや浴槽の排水トラップの水が干上がり、ニオイが上がってくることがあります。
また、この排水トラップの水がなくなってしまうことで、害虫が部屋に侵入しやすくなりますので、いろいろな場所に虫が潜んでいる可能性も考えられます。
このようなニオイが発生しているときは、害虫駆除用の煙剤を焚くなどして、しっかりと害虫駆除もしておくと安心です。
なお、害虫駆除用の煙剤を利用するときは、取扱説明書をよく読み、窓を閉め切った状態でお使いください。
見逃し厳禁!掃除を忘れがちな箇所もしっかりと清掃
続いて、見逃しがちな細かい部分の掃除箇所をお伝えしていきます。
●玄関ノブやスイッチ
玄関のノブやドアの取っ手、照明のスイッチなど直接手が触れるものは意外にも汚れています。
アパートの入居前には、これらを軽く濡れた雑巾で拭き、きれいにしておくとよいでしょう。
●換気扇
換気扇はパッと見たところ、きれいになっていても中の部分が汚い状態になっていることがあります。
清掃業者は換気扇の清掃はもちろん行いますが、それでも会社によっては作業内容に差があることも多いです。
中までしっかりと清掃してくれる業者もあれば、外側だけきれいにして中はまったく清掃されていない、なんてこともありますので、換気扇の確認を行うこともおすすめします。
フィルターを外した際、中が汚れている状態でしたら掃除が必要といえるでしょう。
●窓
窓も意外と汚れているものです。
カーテンを取りつける入居前に行うことで、よりスムーズに掃除を行うことができます。
入居前にこれらの掃除にも取り組んでみましょう。
入居前だけでなく退去時にもアパートの掃除を行おう
ここまで、入居前の掃除についてご紹介しました。
賃貸物件の退去時に掃除を行ったほうがよいのか、しなくてもよいのか、悩んだことはありませんか。
基本的に、アパートなどの賃貸物件は、退去時の掃除は常識的に必要と考えられていますので、退去時には、今まで住んだお部屋に感謝の気持ちを込めて、必要最低限の掃除を行っていきましょう。
また、部屋に荷物が残っていると、退去の際に処分費用がかかる場合もあります。
必要のない不用品などは、なるべくご自分で処分するようにしましょう。
ハウスクリーニング代は、敷金から引かれます。
その際、汚れの具合によってお金が戻ってくることもありますが、敷金だけではまかないきれず費用がかさむこともあります。
当たり前のことですが、部屋の汚れがひどいほどクリーニング代も多くなります。
クリーニング費用を抑えるためにも、普段から掃除を行い、きれいな部屋を保つように心がけましょう。
気持ちよく新居に住むために
入居前には気づかなかった汚れに、住んでみて気づくこともあるかもしれません。
また、普段見えないところこそ、入居前の掃除の際にチェックしておくことが大切です。
もし掃除が必要なら、入居前の家具や荷物がないときが、掃除を行うチャンスだといえるでしょう。
入居時だけではなく、こまめに部屋の掃除をして、快適な生活を送れることを願っています。