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軽量・重量鉄骨造ってどんな建物?柱の寸法に違いがあるの?

2019.11.17

建物の構造として、鉄骨造はポピュラーですね。

そんな鉄骨造には軽量鉄骨と重量鉄骨があることをご存知でしょうか。

そして、これらの違いはどこにあるのかを知っていますか。

建材の柱や寸法、出来上がった建物の居住性に着目して、軽量鉄骨と重量鉄骨の違いについて迫っていきます。

ポピュラーな建築構造の鉄骨造!その特徴は?

建物の建築方法として代表的なものに、木造や鉄骨造が挙げられます。

日本国内の戸建ては、その6割が木造建築だと言われています。

そして近年は、鉄骨造の戸建ても増えているようです。

また、アパートのような集合住宅には鉄骨造が採用されるケースがとても多いです。

この記事では、賃貸物件に多い鉄骨造に焦点を当ててお話をしていきます。

鉄骨造の特徴と聞かれて、まずどういったものが思い浮かぶでしょうか。

はじめに出てくるのは、木造と比較して強度がありそうだということだと思います。

鉄骨造は柱や梁に使われる構造材が鋼なので、木造よりもしっかりしているイメージがありますよね。

実際に鉄骨は、工場で生産される時にしっかりと品質管理が成されているため、寸法や品質が一定に保たれています。

したがって、鉄骨造の建物自体も堅牢な造りが期待できます。

日本は地震が多い土地ですから、家が頑丈であれば不測の事態が発生したとしても被害が抑えられますので、安心して生活できますね。

以上のように丈夫な鉄骨造ですが、使用される建材によって軽量鉄骨造と重量鉄骨造の2種類に分けられます。

次の項からは、それぞれの特徴について詳細に確認していきましょう。

鉄骨造には2種類ある!軽量・重量鉄骨造の違いは柱の厚み寸法!

鉄骨造の中には、軽量鉄骨造、重量鉄骨造の2種類があります。

これらの分類は、柱や梁として使われる鉄骨の厚み寸法によって区別されています。

そして、境界線となるのが6mmの厚みです。

6mm以上の厚みがある鉄骨が使われた建物が重量鉄骨造とされ、6mmに満たない厚さであれば軽量鉄骨造です。

重量鉄骨造と軽量鉄骨造には、それぞれの鉄骨の厚みに由来する建築上得意な構造や苦手な構造がありますから、同じ間取りでも内観や外観の様式は異なってきます。

例えば、重量鉄骨造は広い間取りや大きい窓を設けることが得意ですが、軽量鉄骨造の場合はそうはいきません。

これは、重量鉄骨造が非常に丈夫な鉄骨の骨組みで作られることに対して、軽量鉄骨造の場合には細い鉄骨を多用し、その間に筋交いを渡して強度を保証するという仕組みであるためです。

かといって軽量鉄骨造だけにデメリットが目立つわけではありません。

重量鉄骨造はその骨組みの重さから、家を建てる前に土地の改良をしっかりと行う必要があるため、工期が長くなって施工費用も高額になるというデメリットがあります。

次の項からは、それぞれの建築方式について詳しく見ていきましょう。

柱の厚み寸法が小さい軽量鉄骨造の特徴とは?

まずは軽量鉄骨造について見ていきましょう。

軽量鉄骨造では、メイン建材として厚み寸法が6mm以下の軽い鉄骨を使います。

そこに加えて、強度アップを図るためにブレースと呼ばれる鉄筋を筋交いとして渡します。

軽量鉄骨造のメリットは、なんといっても安価であることです。

建材の厚み寸法が重量鉄骨に使われるものより薄いため、その分安価で済むのです。

また、建材が軽くなる分建物自体の重さも軽減できるため、強固な土壌でなくても家を建てることができますし、地盤改良にかかる費用も安く済ませることができます。

鉄骨が薄い分、強度に問題があるのではないかと不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし建物が軽くなるため、過剰なまでの強度は必要ないのです。

建物の重さに対する強度は十分にあると言えますから、安心してください。

むしろ、地震に対して最も強い構造は軽量鉄骨造であると主張する建築家もいらっしゃいます。

揺れの影響を受けにくい軽さと、強い力が加わってもびくともしない強さの、両方を兼ね備えているのが軽量鉄骨造なのです。

それではデメリットに何があるのかというと、間取に制限があることが挙げられます。

柱の間にブレースを入れる都合上大きい窓を作れなかったり、十分な強度を得るために柱の数を多くする必要があるので広い空間を設けることが苦手だったりします。

柱の厚み寸法が大きい重量鉄骨造の特徴とは?

続いて、重量鉄骨造についての詳細とメリット・デメリットを見ていきましょう。

重量鉄骨造は厚さ寸法が6mm以上の鉄骨を使用します。

軽量鉄骨と違って鉄骨そのものに十分な強度がありますので、ブレースは使われないことが多いです。

メリットとしては、非常に頑丈であることが挙げられるでしょう。

重量鉄骨造りの建物の法定耐用年数は34年と定められており、木造や軽量鉄骨を上回っております。

また、その頑丈さから柱の数を減らしても建物の強度に支障が出にくいため、柱の主張がない広々とした部屋や大きな窓を設けることが得意です。

自由な間取りを希望している場合には、柱が多くなりがちな木造や軽量鉄骨造よりも重量鉄骨造がベターでしょう。

一方、デメリットは建築費用が高くつくことです。

厚みのある鉄骨自体が高価ですし、建築に使う機材も大掛かりになってきます。

また、重くなってしまう建物を支えるために、基礎もしっかりと手を加えなければいけません。

2つの鉄骨造を比較すると?暮らしやすさはどう?

ここまでは、それぞれの鉄骨造の構造上のメリットやデメリットを見てきました。

この項では、居住する視点からそれぞれの違いを見ていきましょう。

鉄骨造は賃貸物件に使われることが多いです。

そんな賃貸物件でよくあるお悩みと言えば、隣室から聞こえる生活音でしょう。

重量鉄骨造と軽量鉄骨造で、生活音に関してはどれほどの違いがあるのでしょうか。

結論から申し上げますと、構造上はそれほどの違いはないと言われています。

とはいえ、柱が太い分壁の厚み寸法も大きくなる重量鉄骨造のほうが防音性は高いと言えます。

また、2階建てアパートが多い軽量鉄骨造の賃貸物件と、それ以上の階数があるマンションが多い重量鉄骨造の賃貸物件を比較した場合、そもそもの内装への手の入れ方が違うため、重量鉄骨造のほうが居住性が良くなることが多いと言えるでしょう。

2つの鉄骨造、購入する時に違いはある?

最後に、重量鉄骨造と軽量鉄骨造の耐用年数と、購入にあたっての融資についてお伝えします。

重量鉄骨造と軽量鉄骨造では、法定耐用年数が異なっています。

具体的には、骨格材の柱の寸法が4mmを超えるものは34年、3mmを超えて4mm以下のものは27年、それ以下は19年です。

なお、ここまで重量鉄骨造と軽量鉄骨造の違いは骨格材の厚さ6mmが境目になるとお伝えしていましたが、税法上は違うという点に気をつけてください。

耐用年数は目安なので、この年数を過ぎてもすぐに建物が壊れるというわけではありませんから、居住する上ではそれほど問題はありません。

しかし、物件購入にあたって銀行から融資を受けようと思うと、耐用年数が重要になってきます。

というのも、耐用年数が短かったり、超えてしまったりしている場合、融資してもらうことが難しくなるからです。

物件を購入する際には、築年数と合わせて、どちらの鉄骨造なのかをしっかりと確認しておく必要があります。

そうしなければ、物件購入の計画が丸つぶれという事態もありえるので注意しましょう。

鉄骨造といってもかなり違う!軽量か重量か確認しておこう!

ここまで、一般的に鉄骨造と呼ばれる軽量鉄骨造と重量鉄骨造について、その違いについてお話をしてきました。

主だった違いは柱の厚み寸法で、6mmが境界線でしたね。

それぞれ構造上の得手不得手があることはおわかりいただけたと思うので、建物の用途や間取に合った構造を選んでください。

 - 建物, 構造