引っ越しでアパートのガスコンロを買う場合のサイズ選び

引っ越しなどでガスコンロを買わなければならないことがあります。

アパートなどに備品としてついている場合もありますが、ない場合、自分でその部屋に合った機器を購入することになります。

そこで、ガスコンロにはどんな種類やサイズがあり、なにに注意して購入すべきか、経験がなければあまり気にとめないことですが、まとめてみました。

アパートに置くガスコンロを選ぶ基準はサイズだけ?

ガスコンロは、経験上、アパートに備品としてついていることが多いように思います。

実際、学生時代から4度アパートやマンションを引っ越ししていますが、どれも備品として備わっていました。

もしかしたら、単身用のワンルームや1Kばかりだったからかもしれません、

しかし、備品として設置されていない場合は、自分で購入しなければなりませんね。

そこで、初めてガスコンロを買う場合、どんなことに気を付けて買うべきか、初心者向けに基礎的なことを解説をしていきます。

ガスコンロには、大きく分けて3つの基準があります。

1つめはそのサイズです。

キッチンのガス台に合ったサイズのガスコンロを選ばなければなりません。

2つめは使うガスの種類です。

都市ガスかプロパンガスか、アパートのある地域によっても変わります。

3つめは、ガスコンロのうち、強火力のコンロの位置です。

2口以上のコンロの場合、左右どちらに強火力がくるのがよいか考えないといけません。

このように、意外とたくさんあるガスコンロ選びの選択肢を、ひとつずつみていきましょう。

アパートのガスコンロにはどんなサイズがあるか

アパートに設置されているキッチンの一般的なガス台には、一応標準サイズがあります。

横幅の標準サイズは60センチです。

それに合うガスコンロは2口コンロで、横幅の選択肢は主に2サイズになります。

標準の60センチサイズか、56センチのコンパクトサイズです。

ガスコンロ自体の実寸は、たとえば60センチサイズでも、幅と奥行が590×500ミリや595×490ミリなど製品により微妙な違いがあります。

しかし、60センチ幅の台にぴったり収まるサイズか、台が60センチない場合にも置ける多少コンパクトな56センチサイズの2択ということになります。

それ以下の幅のガス台ならば、1口コンロを選びましょう。

1口コンロは幅と奥行が269×250ミリ、293×296ミリや、大きいものでは330×339ミリと少しサイズに幅があります。

また、流通している製品のうち、1口コンロは種類が少なく、主流はやはり2口以上の製品です。

なかでも標準の60センチが56センチよりも種類が豊富なため、機能で選ぶ際にも選択の幅が広いようです。

ちなみに、ガス台の奥行は、システムキッチンなどは60センチや65センチと広い奥行ですが、アパートなどではそこまでスペースがありません。

そこで、奥行46センチ規格のものがよく採用されています。

ガステーブル部の形状により、コンロ台よりコンロの奥行の方が広い場合もありますが、接地面が46センチであれば問題なく置けます。

ただ、横幅は調節がきかないため、基準の第一は横幅となります。

ガスコンロはサイズだけでなくガスの種類で選ぶ

次に、ガスの種類です。

大別すると、都市ガスかプロパンガスかになります。

現在は都市ガスが主流ですが、引っ越す地域によっては、まだプロパンガス契約をしているアパートもあります。

ガスの種類は、賃貸契約の際に確認できますので、聞いておきましょう。

ガスの種類によって、ガスコンロも変わります。

同じメーカーのラインナップであっても、都市ガス用とプロパンガス用がありますので、注意が必要です。

また、都市ガスにも種類があります。

都市ガスには、12aと13aがあり、もともと12aであったものが、1980年代から13aへの変換が始まり、現在も変換の途中です。

一番広く普及しているのは現在では13aですが、一部の都道府県では、いまだ12aのところもあります。

そして、中小ガス企業などでは、一部でまだ12aを提供しています。

この12や13という数字はガス1㎥当たりの発熱量を示しており、13aの方が発熱効率がよいといえます。

成分自体は2つとも同じですが、成分の構成割合が発熱量の差になっています。

ガスコンロに関しては、最新機器であれば12a、13aともに使用可能です。

ただ、使用してから何十年という古いガスコンロを使用する場合は、気をつけなければなりません。

場合によっては、13a用に業者に調整してもらう必要があるでしょう。

サイズ、ガスの種類とみてきましたが、最後にもうひとつあります。

アパートのガスコンロは強火力コンロの位置も大切

一般的に2口以上のガスコンロには、揚げ物や一般用の標準火力コンロと、炒め物用などの強火力コンロが備わっています。

2口以上のガスコンロをアパートに設置する場合、右側と左側のどちらに強火力コンロを持ってくるかも大切です。

選択する際には、ガスコンロと壁の位置関係や壁の材質などを考慮しなければなりません。

特に古いアパートなどでは、壁の材質にまで気を使っていない場合もあり、その壁の近くで強火力調理をすると、火災の危険性もあります。

ガス台横の壁が耐熱性であればそれほど問題にはなりませんが、最低でも強火力コンロと壁との間が10センチ以上あることが望ましいといえます。

難しい場合は、強火力コンロを壁と反対側にもってくると安心です。

以前住んでいたミニキッチン付きのマンションでは、狭い台に1口コンロが備わっていました。

それが、化粧板の壁に近接していたので、燃えるまではいきませんでしたが、長時間コンロを使用すると、壁も熱くなり少し茶色く変色していました。

当時は遮熱板なども知らず、ひょっとしてもっと長時間使うと、塗装の内部の板が発火するかもと不安に思った経験があります。

万が一に備えて、壁と逆側に強火力コンロをもってくるようにしましょう。

幅に余裕があれば、壁とコンロの間に遮熱板を設置するとよいでしょう。

これで、サイズ、ガスの種類、強火力コンロの位置の3点について、購入するガスコンロが絞れましたね。

中古品のガスコンロをアパートに設置する場合

次に、新品を購入するのではなく、アパートのガス台のサイズ内の中古品を持ってきて設置する場合です。

転勤族であれば、数年ごとに引っ越しがあるため、そのたび買い替えはたいへんですし、使えるものならば使いたいですよね。

使えるのは、もちろんガスの種類に合ったガスコンロのみです。

プロパンガス用を都市ガスでは使用できません。

もし、アパートのガスが都市ガスの13aで、中古ガスコンロが都市ガスの12a用などであれば、部品交換が必要です。

業者に頼むと5,000円~1万円強かかります。

新品のガスコンロは安いものだと3万円弱くらいからありますが、少しでも節約したい場合などは、部品交換でもよいかもしれません。

ただ、古いガスコンロは捨てずにオークションなどに出品すれば売れますので、多少は元がとれるでしょう。

まずは、ガスの種類やガス台のサイズを確認して、使えそうなものは使い、使えなければオークションか部品交換かを検討するのがよいでしょう。

また、ガスの開栓には立ち合いが必要ですので、とりあえず手持ちの中古品を持参して、立ち合いの際にプロの業者に相談するのもひとつの手段でしょう。

使用できれば開栓してくれますし、できなければ後日対応になるかもしれませんが、部品交換してくれるでしょう。

アパートのガスコンロの耐用年数は?

ところで、ガスコンロは日々進化しており、アパートではなく新築一戸建てなどでは、ビルトイン型がよく採用されています。

キッチン自体もインテリアとして認識されていて、色や形状もさまざまです。

アイランド型キッチンなど、リビングと一体化した、見せるキッチンもあるほどです。

アパートではスペースの都合上標準サイズが多いですが、機能面では同じように進化しています。

ガラストップで手入れがしやすかったり、火力調節が細かくできたり、安全性にも配慮し自動で消火する機能などもあります。

アパートなどの集合住宅では特に、安全性が一番です。

もちろん使えるうちはあるものを使えばよいわけですが、劣化によって安全性に問題が出る場合もあります。

メーカーなどでは、その耐用年数を8~10年としていますので、10年をめどに買い替えると安心ではないでしょうか。

きっと10年前の製品と比べて、機能の進化に驚かれると思いますよ。

ガスコンロだけにアパートに適した安全性に対する配慮が必要

アパートに合ったガスコンロのサイズや選び方についてのべてきましたが、意外と注意点が多いことに驚きませんでしたか?

ひとつひとつは特に難しいことではありませんが、ガスだけに間違えれば事故につながる恐れもあります。

ガスの種類に合った器具を使用し、正しい使い方をすることがなにより大切といえますね。