女性が一人暮らしをする場合、注意しなければならないことは山ほどあります。
中でも、防犯に対する備えは絶対条件といっても過言ではありません。
しかし、そのような点を顧みず、アパートの一階に暮らす女の子も少なからずいます。
一階は一階のメリットもあるのでしょうが、防犯上、大丈夫なのでしょうか。
アパートの一階に女の子が住む理由は
不動産屋さんですら、若い女の子が一人暮らしの部屋を探しに来た場合、アパートの一階の部屋の紹介は可能な限り避けるそうです。
一階であろうが二階であろうが、不動産屋さんにとっては空き物件のひとつです。
入居者が決まれば売り上げにつながるのです。
それでも、物件のプロである不動産屋さんが、女の子が一人で一階に住まうことに否定的だというのは驚くべきことだと思います。
実際、私も単身で何度か引っ越しを経験していますが、思い返すと住んでいたのはマンションの二階、三階の部屋ばかりでした。
特に二階以上の部屋と条件をつけた記憶はないので、今考えると不動産屋さんの配慮だったのかもしれませんね。
若いうちは特に予算が少なかったりするため、どうしても家賃の安さを重視するのは仕方のないことです。
そして、物件は普通、階が上がるごとに家賃も上がっていくため、予算の都合で自ら一階の部屋を選ぶ人もいるのでしょう。
他にも、引っ越し代を節約して友達などに頼んで、自分たちで荷物を運び込む場合など、一階の方が楽ですね。
また、階下に対して気を使わなくて済むこともメリットといえるかもしれません。
アパートの一階に女の子が住む危険性とは
とはいえ、マンションではなくアパートの、それも一階に住むことを女の子が選択する理由は、ほぼ100%家賃の安さといえるでしょう。
しかし、考えてみてください。
マンションのように、エントランスがある場合は、エントランスを入れば、そのあとどの部屋に入っていくかは外部からあまりわかりません。
しかし、小規模なマンションであったり、アパートの場合は、一階は特に、公道などから敷地に入ればすぐ玄関になるわけです。
つまり、しばらく見ていれば、誰がどの部屋に住んでいるかなど、簡単に誰にでもわかってしまいます。
もしそれが、悪意のある人間であった場合など、想像するだけでも恐ろしいですね。
そして実際、各地で事件が起こっているのは周知のとおりです。
たとえば、平成27年の強盗などによる女性の死傷者数は378人、強姦、強制わいせつの死傷者数は合わせて601人にもなるという警察庁のデータがあります。
これは、ほとんどが重軽傷者で、また一人暮らしに限ったデータではありませんが、一人暮らしの女性がターゲットになりやすいのも事実です。
また、この数字は被害届が出ているもののみで、警察が認知していない被害を考えると、たった1年で1,000人以上はなんらかの被害にあっているのです。
アパートの一階に暮らす女性などは、真っ先にその標的になると思ったほうがよいです。
まずは一階に住む危険性を本人が認識すること
このように、できることならアパートの一階で女の子が一人暮らしをすることは避けるべきだといえます。
なぜなら、体や命の安全はお金には代えられないからです。
たとえ命が助かっても、被害の体験はトラウマになり、一生怖さは消えないのです。
つまり、これまでと同じ生活はできなくなるといってもよいのです。
また上記のデータは死傷者がでた場合のデータですが、これには下着泥棒など、犯人と出くわしていない事件は含まれていません。
しかし、下着泥棒は確実に自分の部屋のベランダなどに侵入しているわけで、たまたま出くわさなかったため人的被害にならなかったわけです。
よく、テレビのインタビューなどで笑いながらそのような体験談を語っている女性を見ますが、本当は笑っている場合ではないのです。
ひとつ間違ったら、自分も死傷者の中に加わっていたかもしれないと認識するべきでしょう。
もちろん、二階以上に住めば安心というわけではありません。
実際、上層、中層階に住んでいても、実際に事件に巻き込まれている女性はたくさんいます。
しかし、まずは、アパートの一階に女の子が暮らすことの危険を、住人自身がもっと理解することがなにより大切です。
そうでなければ、危険に備えることができません。
アパートの一階の部屋を選ぶとき、女の子が注意すべきこと
まず、アパートの一階を選ばないことが一番なのですが、予算の都合でどうしてもという場合、できる対策をすべてやるしかありません。
そしてそれは、物件選びのときからもう始まっています。
一般的に、いわゆる下町といわれる地域は、比較的治安が悪いと思ってください。
そしてまた下町は、家賃相場が安いという特徴があります。
一般的な相場と比べて安すぎる家賃のアパートは、治安の面で不安がある場合があります。
女の子はせめてそのような場所は避けましょう。
土地勘のない場所の情報は、不動産屋さん、ネットの口コミなどの他、警察署の生活安全課などに出向いて事情を話せば、生の情報を得ることができます。
犯罪予防の見地から、警察の方もアドバイスをくれるはずです。
そして、駅から遠すぎる物件、回りに民家などが少ない物件は要注意です。
駅から遠ければ遠いほど、歩く時間が長くなり、夜遅い帰宅などの場合の危険性が高まります。
また回りに民家が少ないと、帰り道の途中から本当の一人歩きになる可能性が高くなります。
できるだけ夜の一人歩きは避け、防犯ブザーを携帯し、また100%安全とはいえませんが、できれば自転車等の利用をお勧めします。
アパートの一階に入居する際、女の子が注意すべきこと
では、女の子がアパートの一階に実際に入居する際はどのようなことに注意が必要でしょうか。
まずは部屋の鍵回りです。
できれば玄関のカギは、ダブルディンプルキーなどのピッキングに強いタイプに交換する方がよく、それもダブルロックが安心です。
一般的に空き巣などは、部屋に侵入するのに5分を過ぎると7割が諦めるとさるセキュリティ会社の分析が出されています。
ただ、カギの交換は賃貸の場合、大家さんの同意が必要です。
事情を話せば、物件の付加価値を高めることなので、認めてくれる可能性は高いでしょう。
コストも、2000年前後には数万かかっていたダブルディンプルキーの価格も、10年ほどの間に1万円を切るまでになりました。
出張、交換費用を含めても2万円程度で交換可能です。
玄関以外にも、窓やベランダに補助錠をつけたり、カギのレバーであるサムターンの付近のガラスにフィルムを張るなどの対策が可能です。
すべてホームセンターなどでも安価で入手可能ですので、入居時に安全対策用に3万円程度の費用を準備しておきましょう。
アパートの一階に入居してから女の子が注意すべきこと
入居後の生活で注意しなければならないことは、女の子の一人暮らしであることがばれないようにするということです。
一階は部屋の中が人目につきやすいので、しっかり目隠しになるカーテンをしましょう
また、表札にお父さんの名前を書いたり、ベランダの洗濯物に男性用の衣類を混ぜて干すなどが考えられます。
下着はもちろん室内に干しましょう。
他にも、帰宅の際、公道からアパートの敷地に入るときには、きちんと回りを確認し、変な人影などがないか確認する癖をつけましょう。
玄関では、人がいる体で「ただいま」の声掛けをする、一度呼び鈴を押してからカギを開けるなど、一人暮らしではないアピールをしましょう。
仕事以外でなるべく夜間の外出を避け、もし遅くなるようなら、ひと駅前で電車を降りてタクシーを使うなどの工夫も必要です。
どうでしょうか。
かなり面倒くさいことになりそうな気がしませんか。
しかし、アパートの一階を選択したのはあなたです。
命と財産を守るためには面倒くさいなんていっていられません。
できる限りの対策をして、自分の身を守りましょう。
基本は一階を選ばない、二階だからと安心しないこと
アパートの一階に女の子が住む危険性は理解していただけましたか。
できることなら、家賃や部屋の広さより、身の安全を優先していただきたいので、一階は避けるべきです。
また、二階以上の部屋でも、アパートでは安心はできません。
どのような場合も、全力で自分を守る対策をしてください。
あなたの命はあなただけのものではないことを、決して忘れないようにしていただきたいと思います。