窓の開閉操作をする「ハンドル」を交換したい時どうする?

築年数が経っている住宅では、窓のハンドルなど使用頻度の高い部分はどうしても壊れてきてしまうものです。
ハンドルが壊れてしまうと窓をきちんと閉めることができず、隙間風に悩まされますし防犯上もよくありません。

壊れてしまったハンドルを交換したい時、自分で行うか業者に頼んだ方がよいか悩むところです。

こちらでは、ハンドルの交換作業についてご説明していきますので、交換を考えた際の参考にしてみてくださいね。

窓のハンドルが壊れた!交換しないとどうなる?

窓は、開け閉めのために頻繁に力が加わる場所のため、築年数が経つと壊れたり不具合が出てきたりしやすいものです。

特に、窓のハンドルなどの操作部分には、大きな力が加わるため壊れやすく、時には折れてしまうこともあります。

ハンドルの操作部分には窓をロックする役割もあるため、壊れてしまうと窓がきちんと閉められなくなってしまい大変です。

寒い冬など、ハンドルの壊れた窓から隙間風が吹き込んで部屋が冷えてしまいますし、夏場ではせっかくの冷房も気密性に欠け、効きが悪くなってしまいます。

窓のハンドルが壊れてしまった場合は、修理か交換が必要になりますが、ハンドル部分は消耗品とも言えるため、壊れてしまった場合は修理より新品交換をすることが多いでしょう。

では、壊れてしまった窓のハンドルを交換するには、まずどうすればよいのでしょう?

交換したい窓のハンドルはどんなタイプ?

窓にはいろいろな種類があります。

日本で一般的に使われている窓は「引違い窓」で、閉める部分にはクレセント錠というレバーが付いています。
これに対して、ハンドルが付いている窓には、

・すべり出し窓 ( 縦すべり出し窓、横すべり出し窓 )
・開き窓 ( 片開き窓、両開き窓 )
・突き出し窓
・ルーバー窓

などがあります。

上記のようなハンドルの付いた窓は、トイレやバスルーム、洗面所などで多く利用されています。

また近年、その機能性やデザインから、西洋風住宅のリビングなどにも多く使われてきている窓なので、今やどの住宅でも1つは見かけるのではないでしょうか。

これらの窓には、「カムラッチハンドル」や「オペレーターハンドル」と呼ばれる操作ハンドルが付いていて、開閉時に操作します。

「カムラッチハンドル」は、人の力で押したり引いたりして開閉するタイプのハンドルで、「オペレーターハンドル」は回して開閉するタイプのハンドルを指します。

交換したい窓のハンドルはどちらのタイプでしょうか?

ハンドル交換をお考えの場合は、まず新しいハンドルを見つけて購入しなければなりません。

次項でご紹介する手段で、まずは既存の窓に取り付け可能な新品のハンドルを見つけましょう。

交換したいハンドルと型の合う新しいハンドルを探す!

窓の操作ハンドルには、「カムラッチハンドル」と「オペレーターハンドル」があることをお話ししました。

カムラッチハンドルは、開閉する窓に付いている操作ハンドルを90度回転させ、窓枠に付いているカムラッチ受けに押しつけることで施錠します。

これに対して、オペレーターハンドルは、窓枠に取り付けられた回転式のハンドルをクルクルと回すことで、窓の開閉と施錠の役割を果たします。

ハンドル部分が壊れてしまった場合、まずは同じメーカーで同じ型のハンドルが購入できるか調べましょう。

サッシの窓枠に、製造メーカーのシールが貼られていることが多いので確認してみて下さい。

メーカーと品番が分かったら、インターネットで調べるか、メーカーに問い合わせてみましょう。

築年数がかなり経っている場合、純正部品は廃番になっていることもあります。

その場合は、代替品として取り付け可能なハンドルを探す必要があります。

メーカーや専門業者に問い合わせて、取り付け可能な製品を教えてもらってください。

型が違ったり、合わない製品を無理やり付けてしまうと、サッシ自体を壊してしまう恐れもあるので、必ず取り付け可能なハンドルを購入するよう気を付けましょう。

取り付け可能なハンドルが見つかったら、メーカーやネット通販で購入し、いよいよ取り付けです。

次項からは、タイプ別にハンドル交換の手順をお話ししていきます。

カムラッチハンドルの交換手順

まずは、カムラッチハンドルの交換手順をご説明します。

交換する際に、用意しておくものは次の3つです。

・新しい交換用のカムラッチハンドル
・プラスドライバー
・マイナスドライバー(できるだけ先端の細いもの)

新しいカムラッチハンドルを購入する際は、型以外に右用と左用を間違えないよう注意して購入しましょう。

以上の用意できたら、次の手順で交換していきます。

●作業しやすいように、窓を少し押し開ける

●古いハンドルを外す

ハンドルを固定している本体にはカバーがかぶせてあるので、まずはカバーを取り外します。

マイナスドライバーを使って外すと簡単です。

カバーを外すと、固定しているネジ部分が2ケ所現れます。

ネジを外してハンドルを取り外しますが、この時2本とも同時に外さないように注意してください。

サッシの裏側には、裏版と呼ばれる固定金具が付いています。

2本のネジを同時に外してしまうと、サッシ内で裏板が落下し、ハンドル交換ができなくなってしまいます。

そのため、カムラッチハンドルを取り外す際には、必ずどちらかのネジが付けられた状態で作業するよう注意してください。

①ハンドルの「上側のネジ」を一本だけ外す

②残したネジ部を軸にして、ハンドル本体を下に180度回転させる(回転しづらい場合は、残したネジを少し緩めましょう)

③①で外したネジ穴に、新しいハンドルの上部のネジ穴を合わせてネジで固定する

取り付ける際は、古いハンドルを回避するように、新しいハンドルを90度回転させた状態で行い、軽めに固定しておきまましょう。

④新しいハンドルの上側を固定できたら、古いハンドルを完全に取り外す

⑤下側のネジ穴と新しいハンドルの下部のネジ穴を合わせ、ネジで固定する

カムラッチハンドル交換は、以上のような手順で行うことができます。

オペレーターハンドルの交換手順(窓の種類別)

次に、オペレーターハンドルの交換手順をご説明します。

オペレーターハンドルは、ルーバー窓やすべり出し窓などで使われますが、窓により交換方法が異なるので、2種類に分けてご説明します。

まずは、ルーバー窓の場合の交換方法です。

交換する際に、用意しておくものは次の2つです。

・新しい交換用のオペレーターハンドル
・プラスドライバー

新しいオペレーターハンドルを購入する際も、カムラッチハンドルと同様に右用と左用がありますので、間違えないよう注意して購入してください。

【ルーバー窓のオペレーターハンドル交換】

●作業しやすいように、窓を少し押し開ける

●古いハンドルを外す

オペレーターハンドルと連動棒はネジで固定されているので、まずその固定ネジを外します。

年月が経っているものの場合は、ネジが硬く外れにくいものがありますが、ネジ頭の溝をつぶさないよう注意しながら外してください。

また、連動棒との固定ネジを外す際、ルーバーが閉じてくるため、手など挟まないよう十分注意して下さい。

次に2ヶ所あるハンドル取り付けネジを外し、本体を取り外します。

●新しいハンドルを取り付ける

取り外し作業と逆の手順で、2ヶ所の取り付けネジを固定した後に、オペレーターハンドルを回して連動棒のネジ穴と位置を合わせて固定します。

ルーバー窓のオペレーターハンドル交換は、以上のような手順で行います。

続いて次項では、すべり出し窓のオペレーターハンドル交換についてご説明していきます。

すべり出し窓のオペレーターハンドル交換について

すべり出し窓のオペレーターハンドル交換で用意するものは、次の2つです。

・新しい交換用のオペレーターハンドル
・プラスドライバー
・マイナスドライバー(できるだけ先端の細いもの)

【すべり出し窓のオペレーターハンドル交換】

●作業しやすいように、窓を少し開ける

●古いハンドルを外す

プラスドライバーで、窓側のアームと連動するオペレーターハンドルのアームの連結ネジを外します

マイナスドライバーでネジカバーを外し、取り付けネジを外すことで本体が外れます。

●新しいハンドルを取り付ける

①新しいハンドルを差し込み、閉じる方向にクルクル回して完全に閉じた状態にする

②ハンドルを一旦抜き、上向きに差しなおしてネジで固定する

③ハンドルを回し、アームが突き出た状態にする(差し込みやすくするため)

④取り付け穴にはめ、本体の2ヶ所をネジ止めする

⑤ネジカバーを付ける

⑥ハンドル操作で窓側のアームとオペレーターハンドル側のアームを合わせ、連結ネジで固定する

すべり出し窓のオペレーターハンドル交換は、以上のような手順で行います。

窓のハンドルを交換した後は、カムラッチハンドルもオペレーターハンドルも、取り付け後すぐに動作確認を行いましょう。

また、型によって取り付け方法が異なりますので、こちらの記事は参考とし、取り付ける際は付属の交換要領書に沿って行うようにして下さい。

窓のハンドルを交換する際は慎重に!

築年数が経つ住宅の窓に付いているハンドルが壊れてしまった場合は、交換が必要になることでしょう。

自分で交換できるものであれば、費用も安く上がりますが、破損箇所によっては取り付けが難しいものもあります。

また、取り付け後の調整など専門技術が必要な場合もありますので、交換を検討している場合は、部品の在庫確認と共に、まずは一度、業者やメーカーに問い合わせてみることをおすすめします。