昔から窓の鍵として使われることが多いのがクレセント錠です。
クレセント錠は確かに侵入者の不法行為を妨げてくれます。
しかし、より窓の防犯を確実なものにするためには、クレセント錠にプラスαの防犯対策が必要です。
これからその対策についてご紹介していきますので、窓の防犯面に不安がある方は参考にしてみてください。
空き巣に注意!窓から侵入する手口が増えている!
空き巣の侵入手口と言えば何を思い浮かべますか。
数年前だったら、ピッキングやサムターン回しによる手口で、玄関から室内に侵入するケースが多かったかもしれません。
しかし、この方法での被害が多発したことから、近年では玄関への防犯対策はより強固なものとなっています。
そのため、狙われることが多くなっているのが、窓からの侵入です。
おそらく窓にはクレセント錠による鍵がかけてあると思います。
クレセント錠のクレセントとは三日月という意味で、半円形の形状をした鍵のことを指しています。
クレセント錠は、もともと窓の隙間を防ぐために作られたもので、構造もつまみをまわすだけのシンプルなものです。
そのため、防犯という側面では、やや力が足りない部分があり、簡単に室内への侵入を許してしまいます。
現在では、窓から侵入されるケースがなんと6割を超えると言われているほどなのです。
クレセント錠だけでは窓の防犯対策として効果が薄い!?
先ほど窓からの侵入が多いというお話しをしましたが、実際にはどのようにして窓から侵入されてしまうのでしょう。
窓からの侵入の多くが、ガラス破りによるものです。
ガラス破りには強引に窓ガラスを割る方法だけではなく、大きな音も出さずに数十秒ほどの時間で窓ガラスを割る方法もあります。
たとえば、三角割りという方法です。
三角割りは別名こじ破りとも呼ばれ、日本でよく行われている空き巣の手口と言われています。
まずは、ドライバーを窓ガラスとサッシの間に差し込み、窓ガラスにひびを入れます。
それを何か所かに行えば、30秒もかからず窓ガラスを割ることができますし、大きな音もおきません。
ガラスが割れてしまえばあとはもう簡単です。
窓ガラスに開けられた腕一本あるいは指一本入る程度の穴から、クレセント錠は簡単に開けられてしまいます。
それでは、窓からの侵入を防ぎ、防犯効果を上げるためにはどうすればいいのでしょうか。
窓にはクレセント錠プラスαで防犯効果アップ
窓からの侵入を防ぎ、防犯効果を高めるためにはクレセント錠だけでは足りないと言えます。
できるなら、クレセント錠にプラスαを組み合わせて窓の強化を図りましょう。
窓からの侵入を防ぐための一番のポイントは、侵入に時間をかけさせることです。
侵入に5分以上かかる場合は約7割、10分以上かかる場合は約9割が侵入をあきらめると言われています。
もし、窓の防犯にクレセント錠だけだとしたらどうなるでしょう。
30秒ほどの時間で窓ガラスは割られ、簡単にクレセント錠を開けられてしまいます。
侵入のために時間をかけさせるためには、クレセント錠になにかプラスαの対策が必要です。
窓の防犯として有効な考え方としては、割られにくく、そして開けられにくくすることです。
この二つを可能にするためには、クレセント錠に何を組み合わせればよいのでしょうか。
クレセント錠に補助鍵を組み合わせよう!
補助鍵とは、メインのクレセント錠とは別に設置されるもう一つの鍵のことです。
窓の鍵が二つ以上ついていることで、侵入のための手間や時間をかけさせることができます。
また、補助鍵がついていることで、家主の防犯意識の高さをアピールすることができるので、侵入者に心理的な不安を与えることもできるでしょう。
費用をかけずに手軽に設置できるものでおすすめなのが、窓のサッシに貼りつけるタイプの補助鍵です。
このタイプは二枚以上の窓が使われた引き違い窓で有効な補助鍵となります。
裏面に粘着テープがついた補助鍵を、二枚のガラスの境目に当たるサッシ部分に貼りつけます。
貼りつけた補助鍵にロックをかければ、簡単に窓が開けられない状態にすることができます。
サッシの上下に貼りつければ、防犯効果はより高いものになります。
サッシに取り付けるタイプ以外には、窓の水返し部分に差し込んで使うタイプの補助鍵もあります。
この補助鍵はサッシと窓枠に金具を取り付け、その金具の突っ張る力を利用したタイプのものです。
金具を広げて取り付けるだけなので、傷や汚れが残ることが無く、賃貸物件にお住まいの方におすすめの補助鍵です。
この他にも、出窓に取り付けるタイプや、クレセント錠自体に取り付けるタイプの補助鍵など、様々なものが販売されていますので、一度お店やネットなどで調べてみるのをおすすめします。
防犯フィルムも侵入者対策として効果あり!
窓からの侵入を防ぐためには、クレセント錠に防犯フィルムを組み合わせるのも有効です。
しかし、一つ前置きとして覚えてほしいことがあります。
それは、防犯フィルムは窓が割れなくなるのではなく、割れにくくなる製品であるということです。
いくら窓に防犯フィルムを貼っていたとしても、時間をかければクレセント錠を開ける程度の穴はあけられてしまうかもしれません。
とはいえ、先ほどお話ししたとおり、空き巣犯というものは侵入までに時間がかかることを嫌がります。
もし、防犯フィルムを貼っているおかげで、侵入までの時間を稼ぐことができたら、それは防犯対策として有効であると言えるのです。
窓の防犯対策として防犯フィルムを選ぶときは、「CP規格品」を選ぶようにしてください。
CP規格品とは、高い防犯性能を証明された製品のことです。
一般に売られているものよりも多少値段は高いのですが、防犯フィルムにかかる費用を節約したおかげで空き巣に入られてしまったら、損害はその比ではありません。
そのため、できるなら多少費用がかかったとしても、性能が高い防犯フィルムを選ぶことをおすすめします。
ダイヤル式クレセント錠に交換して防犯対策を!
窓の防犯効果を高めるためには、クレセント錠自体を交換してしまうのも方法の一つです。
とはいえ、ただのクレセント錠に交換しても、条件が変わるわけではありません。
それではどうするのかというと、クレセント錠をダイヤル式のものに交換するのです。
窓に開けた穴から手や指を入れクレセント錠を開けようとしても、ダイヤルでロックがかかっていれば窓を開けることはできません。
また、厳重な防犯に怖気づき、室内への侵入を断念することも考えられます。
このダイヤル式クレセント錠はネットでも購入が可能です。
お住まいのお家が持ち家なのか賃貸物件かにもよりますが、取り付けもそう難しくはなく、窓ガラスを選ぶこともないようです。
使い方も数桁の暗証番号を設定して、ロックをかけるだけの簡単な操作方法なので、誰でも使うことができるのではないでしょうか。
窓の防犯対策には2重・3重にロックをかけよう!
窓の防犯として基本となるのは、1つの窓に2つ以上の鍵をかけることです。
窓に何重ものロックをかけることで、より窓の安全が保たれるでしょう。
この記事では、クレセント錠に補助鍵や防犯フィルムを組み合わせることをおすすめしてきました。
その他に、クレセント錠自体をダイヤル式にすることでも、防犯面での効果はアップしますので、ぜひ試してみてください。