土地活用を検討中!アパートを建てる費用はいくらかかるの?

これからアパート経営していくことを検討している方は、まず、「アパートを建てるのに費用がいくらかかるのか」ということが気になるのではないでしょうか。

ここでは、アパートを建てる際にかかる費用のお話だけではなく、アパート経営のメリットやデメリット、アパート経営を成功させるためのポイントなどをご紹介していきます。

アパート経営を検討中の方や、「空室をつくらないようにしたい」とお考えの方は、ぜひ、参考になさってください。

アパートを経営するメリットとデメリットとは

アパートを建てる際に、費用がいくらくらいかかるかを知ることも大切ですが、その前に、アパートを経営することのメリットやデメリットについても知っておきましょう。

【アパートを経営するメリット】

●安定した収入を得ることが期待できる

常に入居者が入っている状態であれば、毎月、同じ額の収入が入るので、安定した生活を送ることが可能になります。

長期的に続けられることですので、老後の生活資金のためにアパートやマンションの経営を考える人も多くなっています。

●節税対策につなげられる

サラリーマンをしながらアパートの経営もする場合に、アパートの経営がもし赤字になったとしても、給与による所得と赤字分を合わせることにより、所得税を減らすことが可能になります。

また、アパートの経営に関する経費にすれば、非課税となるので、車や家などの大きな買い物も経費とすることが可能です。

【アパートを経営するデメリット】

●初期費用が大きい

土地を駐車場などのような他の使い方をするのとくらべて、アパートを建てることが必要になるため、建築費が多くかかることになります。

一度に支払うことが難しい場合は、家賃収入のなかから建築費をまかなっていくことになりますが、常に入居者が入っている状態にするための努力をしていかなければなりません。

●空室ができる

アパートの場合は、マンションのように部屋数が多くありませんので、1部屋空いただけでも経営の収益に影響が生まれます。

先述したように、アパートの建築費を家賃収入からも支払う場合には、特に深刻な問題となってくるでしょう。

アパートを建てるのに費用はいくらかかる?

それでは、アパートの経営を検討している方が一番気になっていると思われる、アパートを建てるのにいくらかかるのかという費用のお話に入りましょう。

アパートを建てる際にかかる初期費用のなかで、最も大きいのが建築費と言われ、初期費用のなかでも90%近くを占めるとされています。

アパートの建築費用は、アパートの床面積が「何坪」になるかがわかれば、坪単価をかけることにより、おおよその計算ができます。

その坪単価は、アパートの構造によって次のような違いがあるとされています。

●2~3階建ての木造:50万円前後

●2~4階建ての軽量鉄骨:50~70万円

●鉄筋コンクリートマンション:70~100万円

これらの坪単価に延床面積をかける(×)ことにより、おおよその計算ができます。

このことから、2階建ての木造アパート(60坪)の場合、おおよその建築費は、3,000万円ほどかかることがわかります。

そして、建築費以外の初期費用としては、次のようなものがあります。

・登録免許税
・不動産所得税
・印紙税
・外構の工事費用
・土地造成費

これらは、おおよその目安としての計算では、建築費×20%くらいとされています(建築費が3,000万円の場合、合計すると600万円くらい)。

アパートを建てる費用をいくらかでも抑えるポイント

アパートの経営をするために、アパートを建てるのにはいくらくらいかかるかはおわかりいただけたでしょうか。

今後の家賃収入から支払うことも可能とは言っても、できるかぎり建築費用は抑えたいものでしょう。

そこで、たとえいくらかであっても費用を抑えるためにできることをご紹介します。

●アパートの形状をシンプルなものにする

他のアパートと差をつけたいがために、通常のアパートとは違う形にしようとしてはいませんか。

建物のデザインが複雑だったり、材料が多くなったりすると、建築費がかさむことが考えられます。

よく見かけるような四角い二階建てのアパートであれば、建築費を抑えることにつながるでしょう。

●建築費用の見直しをする

アパートの建築を業者に依頼する際に、大手の住宅メーカーに依頼をするという方は多いかもしれません。

名の知れた住宅メーカーであれば信頼できるというイメージがあるのでしょう。

しかし、実際の建築工事を行なうのは、その土地近くの工務店というケースが多くなっています。

その場合に考えられるのは、大手の住宅メーカーを挟むことにより、直接工務店に依頼するよりも費用が上がってしまうことです。

建築を依頼する業者を決める前に、いくつか見積もりを出してもらい、慎重に選ぶことをおすすめします。

アパートを建てるのに重要!業者の選び方

アパートを建てるときに、建築を依頼する業者を選ぶことは、その後アパートを経営していくうえでもとても重要なことです。

前章でもお話ししましたが、建築費用を抑えたいという場合は、住宅メーカーよりも地元の業者に直接依頼したほうがいくらかの費用は抑えることが可能になるかもしれません。

しかし、そのような場合にもデメリットとして挙げられる点もあることが考えられます。

それは、住宅メーカーの場合は、アパート自体を建築する以外にも便利なサービスがあったり、アパートを経営していくうえでの様々なサポートをしたりしていることが多くあります。

それが地元の業者になると、アパートを建築するところまでで終わってしまうため、アパート経営のノウハウや他のサービスを受けられないというデメリットが考えられます。

それでは、業者を決めるポイントにはどのようなことが挙げられるでしょうか。

●長期的につき合いやすい

建築の業者とは、建物を建てるときだけではなく、建てた後も修繕する際にまた関わる必要があり、長期的につき合っていくことになります。

そのため、作業を依頼しやすく、丁寧な応対をしてくれる業者を選ぶと良いでしょう。

●アパート経営の収支予測の計算が正しくできている

建築費を支払うために都合良く計算されているのではなく、現実的な計算ができているかを見極めることも大切です。

その数字が出ている理由を詳しく説明できるような業者であることが理想的です。

これらのようなポイントはありますが、実際に選ぶとなると迷うところが多いでしょう。

やはり、何社かの見積もりを出してもらい、様々な視点から比較することをおすすめします。

アパートを建てるのにいくらかけるかよりも良い物件にする方が重要?!

これまで、アパートを建てるのにはいくらかかるかというお話や、建築業者の選び方をご紹介してきました。

最初にそのような目先のことばかりを考えてしまうのは仕方のないことでしょう。

しかし、長期的に上手なアパート経営を続けるためには、費用を抑えることばかりを優先に考えてしまうのはおすすめできません。

アパート経営者の目的は、建築費をいくら安く抑えられるかではなく、その先のことも含めて考えることが重要になってきます。

たとえ、建築費を安く抑えることができたとしても、入居者が集まらずに空室ができてしまったら、建築費を支払っていくことも厳しくなる可能性があります。

常に入居者がいる状態を保つためにも、「良いアパートをつくること」が重要です。

最後に、良いアパートを建てるため、また入居者が途切れずにいる状態にするためのポイントをお話しします。

アパートの経営を成功させるために!

前章でお話ししたように、空室ができず、入居者が常にいる状態にするためには、良いアパートを建てることが必要です。

そのためには、次のようなポイントがあります。

●アパートを建てる土地のニーズに合わせる

アパートを建てる前に、その土地の周辺の状況を把握することが大切です。

大学や学校などが多い土地では、地方などからきた学生が住む可能性が高くなります。

また、幼稚園や保育園、小学校が近くにある場合は、小さなお子様のいる家族が多くなるでしょう。

そのようなことから、単身者向けのワンルームにするのか、家族でも住めるような間取りにするのかを決めると良いでしょう。

●その都度リフォームや修繕を検討する

その土地に学生や単身者が多く、そのような方向けのアパートにした場合、春になると卒業や転勤などで空室ができてしまう可能性もあります。

空室になっている期間が長くならないように、その都度リフォームや修繕を行ない、借り手にとって魅力的な部屋の状態を保つことが大切です。

長期的にアパートの経営を成功させていくためには、費用をいくらかけてアパートを建てるかということだけではなく、周辺の情報を集めたり、入居者側の気持ちになって考えたりすることも必要になるでしょう。

建築業者は慎重に選び良いアパート建築と経営を!

アパートを建てるにはどのくらいの費用がかかり、どのようなポイントに気をつけたら良いのかはおわかりいただけたでしょうか。

建築費を抑えることだけを考えるのではなく、その土地のニーズに合わせ、入居者に魅力を感じてもらえるアパートを建てることが大切です。

アパート経営を成功させるためにも、定期的なメンテナンスを行ない、入居者が気持ちよく生活できるような環境を整えていきましょう。