アパートなどの賃貸住宅に住んでいて、様々な状況の変化で名義変更を行いたいケースも出てくるでしょう。
しかし、実際にはどのようなケースで名義変更が適用されるのでしょうか。
また、名義変更の手続きや手数料についてはどうすればいいのでしょう。
これらの疑問について詳しく知りたい方は、この記事を参考にしてください。
アパートの契約者を変更するときに考えらえるケース
賃貸住宅であるアパートに住んでいる方で、契約者の変更が必要になるのはどのようなときなのでしょうか。
例をいくつか挙げてみましょう。
〇結婚
結婚により契約者の名前が変わり、名前だけを変更するケースとなります。
この場合、新たに居住する人が増えることになるので、その点についても大家さんや不動産会社へ連絡をしなければなりません。
〇離婚・死別
アパートの契約者と離婚、もしくは死別したことにより、契約者のパートナーであった方がそのままお住まいになるケースです。
〇就職
学生時代に親の名義でアパートを契約していたが、就職を機に子供の名義に変更したいケースもあります。
これは、就職先の会社の家賃補助が関係していることも考えられます。
〇引っ越し
複数人でのルームシェアで契約者だけが引っ越しをする、あるいは自分がアパートを引っ越した後に友人を住まわせたいなどのケースです。
これらを機会に契約者を変更したいと思われることが多いようですが、ケースによっては名義変更が認められないことがあります。
今回は名義変更について焦点をあててお話しを進めていき、その手続きや手数料についてもご紹介していきましょう。
アパートの名義変更が認められるケースはどれ?
アパートの名義変更が認められるのは、避けられない事情や契約者の性質や保証人が変わらないケースのみです。
先述したケースごとに詳しく考えていきましょう。
〇結婚
結婚により名前が変わっただけなのだから、手数料を払えば名義変更ができると思われるかもしれません。
たしかに、お住まいのアパートが複数人での入居を許されているのであれば、名義変更が認められるはずです。
しかし、アパートの中には単身者向けの物件があります。
もし単身者向けの物件にお住まいの場合は、名義変更どころかそのまま一緒に暮らすことさえできません。
とはいえ、おめでたい出来事ですので、一度大家さんや不動産会社へ相談するのもいいかもしれません。
相談した結果、「難しい」と言われてしまったのであれば、新たな住居へ引っ越すことを検討する必要があるかもしれませんね。
〇離婚・死別
離婚や死別のようなやむを得ない事情の場合は、名義変更が認められるケースがあります。
ただし、今後住み続けることになるであろう方に、安定した収入があるかという点が重要になります。
また、連帯保証人についても変更を余儀なくされるかもしれません。
次項で就職や引っ越しのケースに関してお話しします。
もう少し考えよう!このケースでは名義変更が認められる!
前項から続いて名義変更が認められるケースについてお話ししていきます。
〇就職
子供の就職のケースでは、アパートの契約者の性質や保証人が変わらないというケースに近いです。
契約者の身内ということになりますので身元ははっきりしていますが、お住まいのアパートによっては、今後予定される収入についての書類を提出する必要があるかもしれません。
〇引っ越し
引っ越しで名義変更が認められるのは兄弟など身内間のケースのみです。
こちらも契約者の性質や保証人が変わらないケースと言えます。
もし友達などの第三者へ契約者を変更したい場合は、契約自体を新たに結ばなければならないことがほとんどでしょう。
ただし、ルームシェアで契約していて、それぞれの同居人が保証人をつけているのであれば、名義変更が認められることがあります。
どのケースで名義変更が認められるのかに関しては、大家さんや不動産会社の裁量によるものが大きいです。
お住まいのアパートによって認められるケースは違ってきますので、一度相談してみたほうが良いでしょう。
それでは、次項から実際の名義変更の手続きや、発生する手数料についてお話ししていきます。
アパートの名義変更をしよう!手続きや手数料について
アパートの名義変更をするための手続きや手数料はどうなるのでしょうか。
まずは手続きについてです。
名義変更の手続きのためには、いくつかの書類を用意しなければなりません。
お住まいのアパートによって必要な書類は違いますが、多くが以下のようなものになるでしょう。
・身分証明書
・収入証明書
・在籍証明書
必要な書類が用意できたら、指定された管理会社へ持参、もしくは郵送してください。
大家さんや不動産会社がそれらの書類を管理しているとは限りませんので、提出先の管理会社について事前に問い合わせておきましょう。
続いて、名義変更に伴う手数料についてお話しします。
一般的にアパートの名義変更には手数料が発生します。
その手数料の額はお住まいのアパートによって違い、1万円というケースもあれば、家賃1か月分というケースもあります。
手数料については、名義の変更だけなのになぜ必要になるのか疑問を感じる方もいるでしょう。
その点については次項でお話しします。
名義変更に手数料が必要な理由
アパートの名義変更のためには、1万円から家賃1か月分ほどの手数料が必要になります。
名義変更のためになぜ数万円もの手数料が必要なのか、その疑問にお答えしましょう。
名義変更のためには、様々な契約の変更手続きが必要になります。
例えば、アパートの賃貸契約書や保証契約書、火災保険などです。
これらの変更をすべて管理会社が行わなければならず、そのための時間や手間は大きいものとなるでしょう。
このことを考えると、名義変更に手数料がかかるのもは納得できるのではないでしょうか。
また、名義変更に関する手数料については、賃貸契約書に記載されていることもあります。
そのため、アパートを契約する際は、名義変更についての記載に関しても、目を通しておく必要があります。
賃貸契約書に名義変更についての記載がない場合は、管理会社に手数料の交渉を行ってもいいかもしれませんね。
アパートの再契約が必要!手続きや手数料はどうなる?
アパートの名義変更が認められず、再契約を余儀なくされたらどうすればいいのでしょう。
アパートの再契約に伴い必要になるのは、まず現契約者のアパートの解約と、次契約者のアパートの申し込みです。
身分証明書や収入証明書、連帯保証人の証明書など、提出を求められた書類を用意して、大家さんや不動産会社、管理会社の審査を受けます。
その後、賃貸契約書を結び、再契約が完了します。
再契約時の敷金についてですが、返却せずにそのまま預け入れることもできます。
ただし、解約時の敷金の返還はアパートの新たな契約者が対象になりますので、身内以外であれば新たに敷金を支払ったほうがトラブルが少ないでしょう。
しかし、敷金は部屋の原状回復のための預け入れ金です。
もし、再契約のときに借りているアパートの部屋を修繕する場合は、敷金が使われることがありますので、その点については大家さんや不動産会社と相談しておきましょう。
また、仲介手数料についてもアパートによって支払いの対応が変わってきますので、こちらに関しても確認しておいてください。
名義変更はまず大家さんや不動産会社に連絡を!
名義変更は、お住まいのアパートの管理者である大家さんや、不動産会社の意向が大きく反映されます。
そのため、名義変更が必要になった場合、速やかに大家さんや不動産会社に連絡しましょう。
今回は、名義変更に伴う手続きや手数料についてご紹介しました。
もし、アパートの再契約が必要になった場合でも、必要な書類を用意すれば居住を認めてもらえるはずですよ。
仲介手数料については大家さんや不動産会社と相談してくださいね。