車を所持している方にとって、車を保管するスペースとして駐車場が欠かせません。
それは賃貸住宅であるアパートでも同様でしょう。
しかし、自分が契約しているはずの駐車場に無断駐車をされているときはどうしたらいいのでしょうか。
今回は、アパートでの無断駐車でお困りの方のために、無断駐車への対処方法をご紹介します。
アパートの駐車場トラブルとは?どこに連絡すればいいの?
アパートなどの賃貸物件に暮らしていると、様々なトラブルが起きます。
老朽化に伴う設備の不具合、近隣住民による騒音など挙げればきりがありません。
その中でも駐車場に関係するトラブルが多くなってきているのをご存知でしょうか。
アパートで起きるトラブルの中でも駐車場トラブルが上位に位置づけされているほどです。
駐車場でのトラブルで一番に考えられるのが無断駐車です。
アパートの駐車場は月々の家賃に含まれているケースから、家賃とは別に駐車場代を支払っているケースまで様々です。
しかし、どちらのケースにしても駐車場の使用を許されているのは契約者のみになります。
契約者以外が無断で車を停めているのであれば、それは違反行為にあたります。
もし、ご自分で契約している駐車場に無断で駐車している車を見つけたら、まずは大家さんや不動産会社などの管理者へ連絡しましょう。
間違っても、レッカーを使い車を移動させるようなことは避けてください。
アパートの駐車場では無断駐車への自力救済は禁止!
ご自分で契約しているアパートの駐車場に無断駐車をされているのであれば、まずは大家さんや不動産会社などの管理者へ連絡し、判断を仰ぎましょう。
ご自分で対処しようとすると、後になって問題が大きくなる可能性があります。
なぜなら、日本には法律で「自力救済禁止」の原則が定められているためです。
自力救済禁止の原則とは、法的措置に頼らずに自分の権利を主張し取り戻そうとすることです。
この原則を無断駐車に当てはめると以下のようなことが考えられます。
〇警告文を書いた張り紙をテープなどで貼りつける
注意喚起のために張り紙をテープなどで貼ってしまうと、そのテープの跡が車を傷つけたとみなされることがあります。
〇車を動かせない状態にする
無断で停められている車のタイヤにチェーンなどを取り付けて鍵をかけ、車が動かせない状態にしてしまいます。
〇レッカー移動を利用する
レッカー会社に依頼して車を別の場所に移動させます。
これらの行動を自己判断のもと行ってしまうと、自己救済禁止の原則に違反しているということになってしまい、ひどいときは逆に損害賠償を請求されてしまうこともあります。
いくら自分で契約している駐車場に無断駐車しているからと言っても、その車の所有者は自分以外の第三者になります。
できるだけその人の持つ権利を取り上げるようなことは避けるようにしてください。
自分でもできる?アパートでの無断駐車への対処方法
ここまで何度かお話ししていますが、アパートの駐車場で無断駐車があった場合は、大家さんや不動産会社などの管理者への連絡が最優先です。
とはいえ、「自分でもできる無断駐車への対処方法を知りたい」という方もいることでしょう。
それでは、自己救済禁止の原則にも違反せず、無断駐車への注意喚起を促すためにはどのような対処方法があるのでしょうか。
まず考えられるのが、張り紙による警告です。
先ほど張り紙をテープなどで貼ると跡が残る可能性があるため、避けたほうが良い行動だというお話しをしました。
しかし、逆に考えると跡が残らないようにして張り紙を車に残せばいいとも考えられます。
もし、無断駐車している人物に警告文を読んでもらいたいのであれば、ワイパーに挟むなどの方法を試しましょう。
テープなどを使うことが無いので、跡が残る心配もないはずです。
無断駐車への対処方法は張り紙以外にもあります。
次項ではその方法についてお話しします。
まだある?アパートの無断駐車へできる対処の方法とは
引き続き、アパートなどの賃貸物件でできる無断駐車への対処の方法をお話しします。
張り紙での警告の次にできることとしては、アパートの入居者へ周知を促すことです。
アパートの駐車場に無断駐車しているのは外部の人間とは限りません。
どちらかというと、アパートの入居者に関係している人が多いのではないでしょうか。
入居者の知り合いがアパートに訪れたときに、たまたま空いていた駐車場に停めてしまったとも考えられます。
そのようなケースであれば、自分以外の入居者に無断駐車の情報を知らせることで、勝手に車を停められることがなくなる可能性が大いにあります。
そのため、無断駐車として確認できた車の車種やナンバー、あるいは写真などを掲示して注意喚起を促してみましょう。
しかし、無断駐車をされているとはいえ、これからも同じアパートで暮らしていく入居者同士、大きなトラブルは避けたいものです。
できれば、今後の隣人関係を悪くさせないためにも、強い語句での言い回しは避けるようにしてください。
あくまでお願いという体裁をとり、無断駐車に関係している人にさりげなく注意するような文言を選びましょう。
駐車場への無断駐車には予防対策も行おう!
アパートでの無断駐車で頭を悩ませることの一つが、繰り返される占有行為です。
何度も無断駐車をされないために、予防対策も入念に行っていきましょう。
いつも同じ場所に同じ車が停まっているようであれば、その駐車場が停めていいもいい場所だと認識されている可能性が高いです。
その場合、自分で悪いことをしているという認識が薄くなっていることが考えられます。
改めて、この駐車場には契約者以外の車は停めてはいけないと分かってもらうために、カラーコーンを置いて車を置きにくい状況を作り上げましょう。
駐車場にカラーコーンを置くことで、車を置けなくなるだけでなく、心理的にも圧力をかけることもできます。
無断駐車を防ごうとしていることが分かるだけでも、相手にとっては「ダメなことだ」という気持ちが生まれるものです。
カラーコーンをどかしてまで無断駐車を繰り返すようなら、そのときはやはり大家さんや不動産会社などの管理者へ相談してみましょう。
あまりにも悪質な駐車違反の場合はどうする?
カラーコーンなどを置いて無断駐車への予防を行う、大家さんや不動産会社などの管理者から何度も警告を行ってもらう、などの対処を行っても事態が改善しない場合はどうしたらいいのでしょうか。
そのような悪質な駐車違反が続く場合は、一度警察に相談してみるのもいいかもしれません。
しかし、頭に入れておいてほしいのが、警察は私有地における争いごとには介入してくれないということです。
アパートの駐車場は私有地にあたるので、いくら警察に相談したとしても、警察は手出しができないのが現状です。
とはいえ、あまりにも悪質な駐車違反が続く場合は、その限りではありません。
しかし、警察への相談はあくまでも最終手段として考えておいてください。
また、相談するときのために、無断駐車している車の画像や日時などを控えておいたほうが証拠として役立つでしょう。
アパートの無断駐車はまず管理者へ連絡しよう!
暮らしているアパートで無断駐車の被害にあった場合は、まず大家さんや不動産会社などの管理者に連絡を取りましょう。
自分で無断駐車の対処をしてしまったばかりに、後になって損害賠償を請求されるようなことにならないように注意してください。
とはいえ、少なからず自分でもできる対処方法はあります。
その対処方法についてこの記事でご紹介いたしましたので、無断駐車でお困りの際はお役立てください。