ソフト巾木の交換で部屋の雰囲気を変えよう!自分で行う方法

家の内装を決めるときに「巾木(はばき)」という言葉を聞くことがあります。

あまり馴染みのない言葉ですが、巾木とは壁の下に設置される部材のことです。

巾木には「木巾木」と「ソフト巾木」という2種類がありますが、この記事では「ソフト巾木」に焦点をあててお話しをしていきます。

ソフト巾木は種類も豊富なので、「部屋の雰囲気を変えたい」と考えている人は自分で交換してみてはいかがでしょうか。

交換の前に巾木の役割を知ろう!

壁紙や床材についてこだわりを持っている方はいますが、壁と床の境目にある巾木(はばき)にまで気を配っている方は少ないのではないでしょうか。

これから巾木を自分で交換するための方法などについてご紹介していきますが、まずはその前に巾木の役割を知っておきましょう。

まず挙げられるのが、壁を衝撃から守る役割です。

壁の下の部分は、日頃から衝撃を受けやすい部分と言っていいでしょう。

人間の足による衝撃だけではなく、掃除機などで掃除をする際にも接触しやすい場所と言えます。

その衝撃を受けやすい部分を守るために、巾木が必要になります。

また、床と壁の隙間を防ぐためにも巾木が役立ちます。

建物というものには、建材と建材の間に隙間を持たせていることが多いです。

この隙間のことを「遊び」ともいうのですが、建材同士の間に遊びがあるおかげで建物自体に柔軟性を持たすことができるのです。

いわゆる床や壁にかかる力の逃げ道を作るということです。

しかし、隙間があることで汚れがたまりやすくなり、見た目も損なってしまうのが難点です。

また、部屋の断熱性も失われてしまうでしょう。

そのようなことを避けるためにも巾木はとても大切なのです。

巾木には二つの種類がある!

いくつかの役割を持った巾木ですが、大きく二つの種類に分けられます。

それは「木巾木」と「ソフト巾木」の二つです。

これからそれぞれの違いについてお話ししていきましょう。

まず、木巾木についてです。

木巾木とは、その名の通り木を利用した巾木のことです。

成型材や天然木で造られており、厚みが出る場合が多いようです。

木巾木の場合、施工には専門の知識や技術が必要になることがあります。

のこぎりで木を切る、金づちで釘を打ち込むなどの作業があり、自分で交換するのは少し難しいかもしれません。

次に、ソフト巾木についてお話しします。

ソフト巾木は塩化ビニルからできているので、薄く柔らかいのが特徴です。

その柔軟性から角への貼りつけも簡単に行えます。

そのため、もし自分で巾木を交換することを考えているのであれば、ソフト巾木を選ぶことをおすすめします。

自分で交換するならソフト巾木を選ぼう!

巾木を自分で交換したいと考えているのであれば、ソフト巾木がおすすめです。

交換方法が簡単なことだけではなく、デザインや種類が豊富なところもおすすめする理由です。

ソフト巾木を選ぶ際は、壁や床材の色との組み合わせを考えて選ぶようにしてください。

例えば、床が木でできたフローリングであれば、ソフト巾木も木目調のものを選ぶとなじみやすいです。

もし、壁がアイボリーなどのホワイト系の色ならば、ソフト巾木も同系色にすると部屋がすっきりと見えます。

ブラックのソフト巾木を選んでコントラストをだし、シックな雰囲気を演出するのも良いでしょう。

選ぶ巾木の種類によって部屋の印象を変えられるので、ご自分の理想の部屋に少しでも近づけるために色選びを楽しんでください。

自分でできる!ソフト巾木の剥がし方

自分でソフト巾木を交換するために、まず巾木の剥がし方を覚えていきましょう。

ここでは、ソフト巾木の剥がし方についてご紹介していきます。

【必要な道具】

・カッター
・スクレーパー(へら)

【手順】

①スクレーパーでソフト巾木を取り外します。

てこの原理を利用すると簡単にソフト巾木を剥がせますが、無理に剥がすと壁紙を傷めてしまうので丁寧に行ってください。

どうしてもソフト巾木が剥がれにくい場合は、壁紙とソフト巾木の隙間にカッターで切り込みを入れましょう。

②壁紙に残ってしまった糊をカッターで取り除いてください。

ソフト巾木を剥がした後の壁には糊が貼りついていますので、カッターを使って糊を取り除きましょう。

このときに壁までカッターで切りつけないように注意してください。

これでソフト巾木の剥がし方は終了です。

ソフト巾木を剥がし終わったら、次は貼り方のご紹介です。

ソフト巾木を自分で貼ってみよう!

それでは実際にソフト巾木を貼ってみましょう。

ソフト巾木は木巾木ほど貼りつけが難しくないので、これを機会にぜひご自分で試してみてください。

【必要な道具】

・ソフト巾木
・ソフト巾木用の接着剤
・接着剤用のクシ
・定規
・メジャー
・カッターやハサミ
・養生テープ
・ローラー
・布

【手順】

①床にソフト巾木用接着剤がつかないように、養生テープで保護してください。

②壁に専用のクシを使って接着剤を伸ばしていきます。

③接着剤が接着できる状態になるまで時間を置きます。

この時間のことをオープンタイムと呼び、接着剤によって時間が異なりますので、説明書などで確かめてください。

④ソフト巾木をカットしながら貼りつけ、ローラーで密着させましょう。

ソフト巾木には上下の向きが決まっているものがあり、そのときはカーブを描いている部分が下になるように貼りつけてください。

ローラーをかけたときに接着剤がはみ出てしまったら、布ですぐに拭きとるようにしましょう。

ソフト巾木は部屋の形状に合わせてカットが必要になるときがあります。

入隅の場合は重なる部分2~3mmを想定して長さを調整してください。

カットをしないで入隅に貼りつけるときは、ソフト巾木を温めながら行うと貼りやすいです。

出隅の場合は、カットは必要ありませんが、カーブの部分でソフト巾木が浮いてしまうことがありますので、隙間ができないように注意しましょう。

もし、隙間ができてしまうようなら、接着剤を入れて埋めるようにしてください。

慣れてくれば、ソフト巾木の交換も自分で簡単にできるようになるはずです。

ソフト巾木の交換時期は?

ソフト巾木を自分で交換するためには、交換時期を把握しておくことも大切です。

ソフト巾木の耐用年数は5年以上と言われています。

とはいえ、使用している環境や使用状況によっては、多少前後はするようです。

また、耐用年数以外にもソフト巾木に以下のような症状が現れた場合は交換をおすすめします。

〇めくれやひび割れがある

ソフト巾木は経年劣化によりめくれやひび割れなどの症状が起きることがあります。

このような状態になってしまうと、見た目だけでなく衝撃吸収の役割も果たせなくなってしまいますので、劣化したソフト巾木は交換してしまいましょう。

〇波打っている

ご使用環境や日光・湿気などの影響でソフト巾木が変形することがあります。

ソフト巾木が変形すると、部分的に隙間が空いてしまうため、交換を考えましょう。

〇破損個所がある

巾木が貼りつけている部分は家の中でも衝撃が加わりやすい場所と言えます。

もし、なにかを激しくぶつけてソフト巾木が傷ついたり欠けたりした場合は、新しいものに交換しましょう。

部分的な破損の場合は、特定の範囲だけ貼り替えるのも良いかもしれません。

ソフト巾木の交換時期を見過ごさないためにも、状態を定期的に観察するようにしましょう。

自分でチャレンジ!ソフト巾木の交換

剥がし方と貼り方を覚えて、ソフト巾木の交換にチャレンジしてみましょう。

何度か挑戦を重ねれば、手際よく交換することができるはずです。

巾木を交換するだけで部屋の雰囲気は変わり、理想の部屋を手に入れることができるでしょう。

賃貸住宅では巾木の交換が難しいこともありますので、大家さんや不動産会社、あるいは賃貸契約書で確認してから行うようにしてください。