ご自宅の庭に駐車場をつくりたいと思ったとき、舗装方法に何を選びますか。
駐車場をつくるための舗装方法はいくつかありますが、今回はその中でも砂利を使った舗装に焦点をあててお話しをします。
駐車場を砂利舗装にすることのメリットやデメリット、砂利の選び方から敷き方、そして使い方もご紹介しますので、駐車場舗装にお悩みの方は、ぜひ参考になさってください。
庭を駐車場にしたいときは舗装方法について考えよう!
庭を駐車場にする場合は、まず舗装に何を使うかを考えましょう。
考えられる舗装方法は大きく分けて「アスファルト」「コンクリート」「砂利」の3つです。
それぞれの特徴についてこれからご紹介します。
【アスファルト】
アスファルトは大型の駐車場などでよくみられる舗装方法です。
表面の見た目はきれいですが、仕上がり後のデザインにあまり選択肢がありません。
また、業者によっては、一般的な住宅の駐車場1~2台分でのアスファルト舗装に対応していない場合もあるので、注意してください。
【コンクリート】
コンクリートは一般的な住宅によく選ばれる舗装方法です。
アスファルトよりも強度は劣りますが、仕上がり後のデザインを豊富な種類の中から選べるのが魅力の一つです。
施工費用が比較的高価なところが難点と言えるでしょう。
【砂利】
砂利も一般的な住宅でよく見る舗装方法です。
砂利の一番の特徴は施工費用の安さです。
また、施工だけではなく、撤去するときにも安価に抑えることができます。
この他にも砂利の持つメリットはたくさんありますので、次項で詳しくご紹介していきましょう。
庭の駐車場を砂利にすることのメリット
前項では、庭の駐車場の施工方法としてアスファルト、コンクリート、砂利のそれぞれの特徴をお話ししました。
ここでは、その中でも砂利の持つメリットについてさらにご紹介していきましょう。
〇低価格
先ほどもお話ししましたが、駐車場を砂利舗装にすることはそれほど費用がかかりません。
駐車場一台分のスペースと考えて、コンクリートやアスファルトが10~20万円かかるところ、砂利であれば5万円以内に抑えることができます。
また、撤去するときも砂利を集めるだけで済むので、それらの費用も抑えることができるでしょう。
〇防犯効果
砂利の上を歩くと音が鳴ります。
この音が周囲に広がることで、防犯に対して効果をもたらします。
〇豊富なデザイン
砂利にはたくさんの種類があります。
色や形などお好みの砂利を選べば、庭の景色も自分好みのものに変えられるでしょう。
庭を砂利の駐車場にするときはデメリットについても考えよう!
庭の駐車場の砂利舗装には様々な魅力やメリットがあります。
しかし、それと同時にいくつかのデメリットも抱えていますので、それらも踏まえたうえで駐車場を砂利舗装にすることを考えましょう。
〇車への影響
砂利は小さくて細かいので、車のタイヤの溝に入り込むことがあります。
また、砂利が少なくなった部分は砂利の下にある土が露呈してしまい、泥汚れなどがついてしまうこともあるでしょう。
駐車場に撒く砂利を選ぶときは、できれば一つ一つが大きめ(2センチ以上)のものを選ぶのがおすすめです。
〇維持管理が必要
落ち葉などが砂利の間に入り込むことで、掃除がしにくくなることがあるでしょう。
また、土の上に敷いてあるだけの砂利舗装は、雑草が生えることをすべて防ぎきることはできません。
ある程度は日の光を遮るため、成長を遅らせることはできますが、夏場などは定期的に雑草を取ったり、除草剤を撒いたりなどの対処が必要になります。
砂利の層が薄くなると、それだけ土が露呈してしまうので、砂利が減ってきたと感じたら追加すると良いでしょう。
駐車場の砂利舗装に向いている砂利は?
庭を砂利の駐車場にするのであれば、どのような砂利を用意すれば良いのでしょうか。
まずは、大きさについてです。
先ほどもお話ししましたが、細かすぎる砂利は駐車場の砂利としては適していません。
できれば、2センチ以上の大きさがある砂利を選びましょう。
次に、形状についてです。
砂利舗装のための砂利は形が丸く整ったものは不向きです。
なぜなら、車のタイヤとの相性が悪く、抵抗が少ないため、横滑りしてしまう可能性があるのです。
駐車場に砂利を敷くなら、形も不揃いでつるつるした面が少ない砂利を選んでください。
また、砂利とは違うのですが、砕石を庭の駐車場に敷くのも良いかもしれません。
砕石とはその名の通り石を砕いて作られたものです。
不揃いな大きさに砕かれた石は、それぞれが隙間を埋めあい、しっかりとした基盤をつくります。
頑丈な地面は駐車場の用途としてピッタリです。
種類があまりなくデザイン性を重視することはできませんが、砂利よりも価格が安いことが多いので、価格を抑えることを一番の目的とするなら砕石を選ぶのも良いでしょう。
砂利舗装による駐車場をつくるときの基本的な施工工程
それでは、実際に砂利を使って庭の駐車場を舗装するときの基本的な工程をご紹介していきます。
まずは庭のどの部分に駐車場をつくりたいかを決めましょう。
場所が決まったら、面積を計算してください。
その面積に応じて、用意する砂利の量が決まります。
駐車場の砂利として一般的な量は1m²あたり80kg前後と考えてください。
次に転圧作業です。
この作業が砂利舗装による駐車場として、とても大切になります。
車は重量があるので、転圧をしないまま使い続けていると地盤が変形してしまいます。
そのようなことにならないように、転圧機を使って地面をしっかりと固めておきましょう。
転圧機は購入すると費用がかさんでしまいますので、レンタル品を活用するのがおすすめです。
転圧が終わったら、固くならした地面の上に防草シートを敷いてください。
雑草を生えにくくするためには、防草シートが役立ちます。
そして、防草シートの上に、用意した砂利をまんべんなく敷き詰めて完成です。
砂利は経年とともに量が減ってしまいますので、地面に土がむき出しの部分が増えてきたと思ったら砂利を追加するようにしてください。
駐車場だけじゃない!庭のいろいろな場所に砂利を敷こう
今回は駐車場の舗装方法として砂利をおすすめしてきましたが、その他にも砂利を利用する方法はあります。
例えば、庭の景観を演出したいときです。
和風と洋風、どちらのテイストでも砂利は組み合わせやすく、砂利の種類によってはモダンな雰囲気にすることができます。
また、花壇の土の上に白い砂利を敷けば、花の鮮やかな色を引き立たせることもでき、雑草の成長も抑えられます。
そして、家の周囲に砂利を敷くのもおすすめです。
砂利は踏みしめると音が鳴ることから、防犯対策として効果があるというお話をしました。
この効果を利用して、家の周囲、とくに窓の下あたりに砂利を敷くことで、不審者の侵入を抑制できます。
砂利は庭での使い道がたくさんあるので、駐車場を舗装したときに余ってしまった砂利は、いろいろな場所で有効活用すると良いでしょう。
駐車場の砂利舗装は魅力がいっぱい!
庭の駐車場を砂利舗装にすることの一番の魅力は、価格の安さです。
初期費用を抑えることができるので、価格面を重要視されている方に選んでほしい舗装方法と言えるでしょう。
とはいえ、選ぶ砂利の種類や施工方法には間違いがないようにしてください。
もし、砂利が余ってしまったら、今回ご紹介したような活用方法を試すのもおすすめです。