木造の新築一戸建て!窓の大きさで注意すべきポイントは?

最近では鉄骨造や鉄筋コンクリート造の住宅が増えてきていますが、こだわりを持って木造の一戸建てを検討している方もいらっしゃいますよね。

木造は家全体から木の温もりを感じ取れますし、他の構造よりもコストが安く済むというメリットもあります。

そんな木造住宅ですが、窓の大きさに注意すべきポイントがあります。

ここでは、木造の新築一戸建てをご検討されている方に向けて、窓の大きさでの注意点などをお伝えします。

知っておいてほしい!木造住宅の良さ

新しく新築一戸建てを検討している場合、すぐに間取りのことを考えがちですが、どのような構造の家にするのかも大切なポイントになりますよ。

もし、木造をご検討されているのであれば、木造建てのメリットを知っておくと良いでしょう。

木造のメリットとしては、まず建築コストが安いということが挙げられます。

鉄骨造や鉄筋コンクリート造は材質にお金が掛かりますが、木造なら基本的に木で造られているためコストを下げることができるのです。

また、木は湿度を調整することができるため、湿気が溜まり過ぎないようにすることもできます。

他に木造にこだわる方の多くに聞かれる意見としては、やはり木の温もりを感じられるということがあります。

外観上は木造であるのか鉄骨造であるのか分からないことも多い住宅ですが、木造ならではの温かさは住んでみて初めて分かるものでもありそうですよね。

他にも、工法によっては間取りを自由にすることもできます。

「木造軸組工法」といって昔ながらの工法であり、実績もあることから自由度が高いことで知られています。

増改築の際にも、この工法なら比較的簡単に要望に沿ったものが作りやすいようです。

この工法なら、窓の大きさにも色々な選択肢があるかもしれませんね。

木造一戸建ての工法の種類!窓の大きさはどうなの?

一戸建てを検討している場合、木造住宅での工法を選択肢として考えている方のために、ここでは木造一戸建てでの工法の種類についてお伝えします。

〇木造軸組工法

前項でもお伝えしましたが、伝統的な工法になります。

木の柱と梁によって建物の骨組みが作られています。

鉄骨やコンクリートと違い、木ならではの調湿機能があります。

コストが抑えられる反面、耐震度は鉄骨やコンクリートよりも劣ります。

また、湿気による被害やシロアリなどの被害を受けやすいというデメリットも持ち合わせています。

〇ツーバイフォー工法

ツーバイフォー工法は、壁で建物を支える構造になっています。

アメリカから伝わった工法で、材料を規格化することによってコストを下げることに成功しています。

また、規格化によって職人による出来の差を少なくすることもできています。

それでは、木造軸組工法・ツーバイフォー工法ともに窓の大きさに制限などはあるのでしょうか?

実は、どちらの工法も窓の大きさに制限があります。

というのも、木造軸組工法では鉄骨やコンクリートよりも耐震性に不安があるため、あまりに大きな窓を設置することは難しいからです。

また、ツーバイフォー工法は壁で強度を図っているため、壁を大きく削ることになる大きな窓の設置は難しいことが多いでしょう。

木造一戸建て以外の工法は?窓の大きさに制限はある?

ここでは、木造一戸建て以外の工法をお伝えします。

〇鉄骨造

鉄骨造は、基本的に木造軸組工法と同じように柱や梁によって骨組みが作られています。

木造軸組工法で使った木の材質を鉄骨に変えたものと言っても良いでしょう。

鉄骨は木よりも強度がありますので、木造ではできないような大きい空間を作ることが可能です。

そのため、窓の大きさも大きいタイプのものを選ぶことができる工法になります。

また、鉄骨で造られているため、木造と比べて通気性の悪さや断熱性の低さがあります。

ただし、この点は壁に断熱材を入れることによってカバーしています。

コストは木造よりも高めになります。

〇鉄筋コンクリート造

鉄筋コンクリート造は、鉄筋を組んだところに囲いを造り、コンクリートで補強することによって造られています。

鉄とコンクリートの良さを活かした非常に強度のある工法になっています。

木造や鉄骨造に比べて非常に高い防音性・耐火性があるのも特徴です。

ただ、コンクリートの特徴である熱を通しやすく溜めやすいという性質から、夏は暑く冬は寒いということが起こりがちです。

また、コストが非常に高くなってしまうといったデメリットも挙げられます。

建物の強度が高いため、大きな窓をつけることも可能です。

見た目の美しさだけに囚われない!窓の大きさに注意が必要な訳

木造での新築一戸建てを考えている場合、同時に窓の大きさにもこだわりたい方が多いかもしれません。

窓が大きければ開放感がありデザイン性にも優れているように感じますが、実際の住み心地を考えてみると良いことばかりでない面も考えられます。

まず、木造住宅に限らず窓が大きいということは、日差しをたっぷり浴びることができるメリットはありますが、熱が逃げやすいという特徴も持ち合わせることになります。

住宅において窓などの開口部は熱が一番逃げやすい箇所ですので、窓を大きくすればするほど熱が逃げていく可能性が大きくなるということになるのです。

また、気密性を高くすることによって断熱性を上げることも重要になりますが、窓が大きければその分気密性を下げることに繋がり、光熱費が上がってしまうことも考えられるのです。

窓の大きくすることで見た目の美しさを得られるかもしれませんが、断熱性が低くなり光熱費がかかってしまう住宅になってしまう可能性もあります。

冬場なら日中のポカポカさは感じられても、一旦陽が沈んでしまえば窓から熱はどんどん逃げていきます。

また、夏場は猛暑であることも多いことから、夏のギラギラした日差しが窓から容赦なく差し込むことにもなるでしょう。

快適になるはずの家が、窓の大きさによって不快な環境にならないよう注意が必要です。

窓の大きさにこだわるなら窓の種類にも注目しよう!

木造住宅でも他の工法の住宅でも、窓の大きさにこだわるのであれば窓の種類にも注意したほうが良いですよ。

窓などの開口部は熱が一番逃げやすいため、窓の種類によって熱が逃げないよう対策することも可能だからです。

普通の窓は1枚ガラスとなっていますが、窓から熱を逃がさないことを目的とするならばペアガラスやトリプルガラスを選ぶと良いでしょう。

2枚あるいは3枚のガラス窓は、ガラスとガラスの間に空間を作ることによって外気と室内の温度の変化を少なくする効果があります。

また、紫外線や赤外線を反射するタイプの窓ガラスもあることから、暑さ対策もしたい場合はこういったタイプの窓ガラスの設置しても良いですね。

他にもガラスだけでなく、サッシ部分を樹脂製に変えることもおすすめです。

サッシ部分を樹脂製に変えることによって、熱による影響を低くする樹脂の特徴が使え、断熱性を上げることができます。

窓の種類を変えられない場合の対処法は?

前項では、窓の種類を断熱性の高いタイプにすることをおすすめしてきました。

しかし、断熱性の高いタイプの窓は1枚窓と比べて当然コストがかかるため、設置をすることが難しいケースもありますよね。

その場合には、また違った工夫によって対処することができます。

木造では耐震性の関係から窓の大きさに制限があり、あまり大きすぎる窓は設置できないかもしれませんが、窓に対する断熱の工夫にも注目してもらえればと思います。

〇ひさしや軒を作る

最近は箱型の住宅が多いことから、ひさしや軒がない家や、あっても小さく作られていることが多いかもしれません。

しかし、ひさしや軒は太陽光が部屋に入り込み過ぎないようにすることができます。

冬の日差しを上手に取り組むこともできるようですので、この辺りは建築会社と相談してみると良いでしょう。

〇庭に木を植える

庭に落葉樹を植えることによって、夏は日差しを遮り、冬は葉が落ちることによって日差しを確保することができます。

〇シェードを取り付ける

窓にシェードを取り付ければ、夏の暑い日差しを遮ることができます。

家庭用に簡単に取り付けられるものがありますので、冬には撤去してすっきりさせることもできます。

木造一戸建ての場合は窓の大きさに制限がある

木造住宅で大きな窓に憧れているような方は、もしかすると希望通りの大きさの窓を設置できないかもしれません。

木造は鉄骨やコンクリートと違い耐震性が劣るため、大きな窓を設置することが難しいからです。

また、大きな窓があるリビングなどは、実際の住み心地はあまり良くないことも考えられます。

窓は空気の逃げ道となり、断熱性が低い家となってしまうからです。

窓を大きくしたいのであれば、窓の種類に注意したり、外気からの影響を受けにくい工夫をしましょう。