新築の木造住宅では壁紙に亀裂ができやすい!考えられる原因

新築の木造住宅では、壁紙に亀裂ができやすいということがあります。

建てて間もないにもかかわらずどうしてこのような現象が起きてしまうのでしょうか。

ここでは、木造住宅で起きやすい壁紙の亀裂について考えられる原因をお伝えします。

せっかくこだわって建てた新築の家ですので、なぜそうなってしまったのか確認していきましょう。

新築の木造住宅に多い壁紙の亀裂!原因は?

念願の木造住宅を手に入れたのに住んで間もなく壁紙への亀裂を見つけたらガッカリしてしまいますよね。

施工会社に直ちにクレームを入れたいと思ってしまいがちですが、まずはなぜ壁紙への亀裂ができてしまったのか、その原因から考えていきましょう。

新築で木造住宅の場合、壁紙の亀裂は起きやすいという事実があります。

それは、木造ならではの原因から起きています。

壁紙が貼ってある下地はボードになっており柱や梁によって繋がっていますが、その柱や梁は木でできていることによって乾燥や湿気の影響を受けています。

木は乾燥や湿気で伸び縮みしますが、壁紙のひび割れは木でできている柱や梁が伸び縮みすることによって起きていることがあるのです。

無垢材は伸び縮みが大きいことで知られていますが、集成材でも柱や梁は動いています。

特に、新築から1~2年後に柱や梁の伸び縮みが大きく見られ、年数を経過するごとにだんだんと収まってきます。

まずは、新築の木造住宅では木の伸び縮みによって壁紙の亀裂が起きやすいということを知っておきましょう。

木造住宅ならではの壁紙の亀裂!修繕費はどうなる?

前項では、木造住宅ならではの壁紙の亀裂についてお伝えしてきました。

施工会社の中には、木造住宅は壁紙が亀裂しやすいという話を事前に伝えてくれる場合もありますが、何も聞いていないとなぜ教えてくれなかったんだろうと思う方もいらっしゃるかもしれませんね。

また、壁紙の亀裂が木の湿気や乾燥することによっての伸び縮みで起きていることから、修繕費はどうなるのか気になるところでしょう。

これは施工会社にもよりますが、基本的には2年位までは無料で修繕してくれるところが多いようです。

ただし、修繕の方法としてはコーキングなどを使った亀裂箇所への修正となり、壁紙の全面張替えとまではいかないでしょう。

構造上に問題がある場合は当然修繕費が無料になりますが、木の伸び縮みによる壁紙の亀裂は構造上問題があるとはみなされないためです。

補修するタイミングとしては、壁紙への亀裂が見つかってすぐに行うというよりも、まだ木の伸び縮みが頻繁に起きやすい2年位までは様子をみる場合が多いようです。

また、新築の時ほどではないにしろ建ててから10年位は木の伸び縮みはあり、その期間も壁紙が亀裂する可能性はありますので、それまではコーキングでの修繕で済ませ、10年点検などで壁紙の張替えを検討してもいいかもしれません。

木造住宅だけじゃない壁紙の亀裂!その他の原因は?

木造住宅に限らず壁紙の亀裂は起きています。

ここでは、他にも考えられる原因についてお伝えしていきます。

〇壁紙の伸び縮み

壁紙には塩化ビニールが使われていることが多いですが、この塩化ビニールは寒暖の影響を受けて伸び縮みします。

夏の暑さで伸び、冬の寒さで縮むといった具合に伸び縮みが見られますが、この工程を繰り返すことによって隙間が拡大し壁紙に亀裂が発生してしまう場合があります。

〇壁紙に与える振動

住宅の中でドアや窓は何度も開閉を繰り返すことによってその度に振動が起きています。

壁紙は振動に弱いので、振動が繰り返されることによって亀裂を発生してしまうことがあるのです。

ここまでご紹介してきた壁紙の亀裂の原因は、構造上問題がなく普通の生活ではよく起きている現象とも言えます。

構造上問題がない訳ですから、これらの補修もコーキングで済まされることが多いでしょう。

修繕が必要な壁紙の亀裂とは

ここまで、木造住宅などに構造上問題がない場合に起きがちな壁紙の亀裂についてお話ししてきました。

見た目は悪いものの構造上に問題がないため、それほど早急に修繕する必要はない場合が多いでしょう。

ここからは、修繕が必要な壁紙の亀裂についてお伝えしていきます。

〇壁紙の下のボードが亀裂

壁紙の下には石膏ボードや合板などがありますが、このボード自体に亀裂が入ることによって壁紙にまで亀裂が入ってしまうことがあります。

ボードなどによる亀裂の場合は壁紙の亀裂を直すだけでは解決しませんので、施工会社などに壁紙の中に問題がないか確認してもらう必要があります。

〇建物の構造に問題

建物の構造に問題があって壁紙に亀裂が起きている場合は、施工に不備があった場合もあります。

施工会社に確認してみることはもちろんですが、原因が分からない場合などは専門の業者に診断してもらっても良いでしょう。

地震によって建物が歪んでいることも考えられます。

この場合、壁紙の亀裂だけの問題ではないため早めの対処が必要になります。

壁紙の亀裂!問題の有無はどう見分ける?

壁紙の亀裂には建物の構造上に問題がある場合とそうでない場合とがありました。

ただ、問題の有無は素人にはなかなか分かりづらいものですよね。

ここでは、壁紙の亀裂の見分け方についてお伝えしていきます。

最初に、問題がないと思われる壁紙の亀裂についてです。

【問題ないと思われる亀裂】

・ドアや窓の周辺
・部屋の角
・壁紙のつなぎ目
・天井と壁の境目

などがあります。

これらの箇所は木造住宅の場合は木の伸び縮みによる影響により、壁紙に亀裂が起きやすいと言えるでしょう。

ドアや窓の周辺は開閉による振動が壁紙に伝わるため、亀裂が起きやすくなっています。

また、部屋の角や壁紙のつなぎ目、天井と壁の境目も振動による影響を受けやすくなっています。

振動で考えられるものに、車の走行による振動もあります。

扉や窓の開閉だけでなく、車の通りが多くないかも確認してみてください。

他にも、壁紙自体の伸び縮みによって亀裂が起きる場合もあります。

問題があると思われる壁紙の亀裂とは?

ここでは、壁紙の亀裂の中でも問題があると思われる壁紙の亀裂についてお伝えしていきます。

これからお伝えする亀裂は前項でご紹介したような問題がないと思われる亀裂とは違い、建物の構造などに問題がある場合も考えられますので注意してください。

木造住宅に限らず問題があると思われる壁紙の亀裂についてです。

【問題があると思われる亀裂】

・上記以外の場所に突然できたもの
・壁紙の下地が原因の場合
・5年以上経ってから起きたもの

上記以外の場所に亀裂ができている場合、例えばつなぎ目でもない壁紙の真ん中にできているような場合は注意が必要です。

地震や地盤沈下によって建物が歪んでしまっていることも考えられるからです。

尚、壁紙の下地に問題がある場合は下地の修繕が必要になります。

また、5年以上経ってもなお壁紙に亀裂が生じた場合は、なぜ亀裂が起きたのかしっかりと調べる必要があるでしょう。

以上壁紙の亀裂の見分け方についてお伝えしてきましたが、あくまでも目安ですので実際には施工会社や専門の業者に確認してもらいましょう。

木造住宅での壁紙の亀裂は新築に起きやすい

木造住宅での壁紙の亀裂は新築に起きやすいということがあります。

木の湿気や乾燥による伸び縮みは新築から2年位までが特に多く、柱や梁の伸び縮みに伴って壁紙に亀裂が生じてしまうことがあるのです。

基本的に修繕は無料ですがコーキングなど簡単に済まされることが多く、全面張替えまでは行ってくれないことが多いようです。

また、壁紙の亀裂には問題があるものとないものがあり、必要があれば施工会社や専門の業者に確認してもらいましょう。