窓は、採光や換気として家に必要不可欠なものですが、配置箇所によっては無ければよかったと思う窓もあるものです。
あるとかえって邪魔になるような窓ならば、一層の事、塞いでしまうというのも1つの手です。
では、実際に窓を塞ぎたい場合、どのような方法があるのでしょうか。
今回は、窓を塞ぐ方法として、リフォームのようなしっかりした方法から自分でできる簡単な方法まで、様々な窓の塞ぎ方とアイデアをご紹介していきます。
どうして塞ぐ?窓を塞ぎたい理由とは
住宅の窓を塞ぎたい理由は、窓の配置状況によっていろいろあるようです。
●中古物件をリノベーションする際、窓があるため上手く家具が配置できない。
●隣接している家の窓と向かい合った配置のため、視線が気になる。
●ほとんど使っていないのに窓があることで冬場に寒いおもいをしている。
●死角の位置にある窓の防犯が心配。
このように、窓はその配置状況によって様々な問題が引き起こされます。
そのため、窓を塞いでしまいたいと考える人は結構多いようです。
窓を塞ぐというと、大掛かりで大変なように感じますが、得られるメリットも多いので検討する価値は十分にあります。
窓を塞ぐことによるメリットには、空間の環境を変えられるだけでなく、
・断熱
・防犯やプライバシー対策
・補強
などの効果もあります。
窓ガラスは、熱を伝えやすい材質なので、壁のような断熱性がありません。
また、窓ガラスは割れやすく、侵入口として狙われやすい場所です。
外からの視線も気になるため、カーテンやブラインドなどの目隠しアイテムが欠かせません。
さらに、ガラスは耐久性が低いので、地震や台風などの災害時に破損しやすく耐震には向いていません。
使わない窓を塞ぐことには、このような窓がもつデメリットを改善させるメリットがあるのです。
では、窓を塞ぐには実際にどのような方法があるのでしょうか。
窓を完全に塞ぐ方法!壁と一体化させるには?
まずは、窓の部分を周りと一体化させて壁にし、完全になくす方法をご紹介します。
窓を完全に塞ぐ方法では、業者によるリフォームが必要です。
工事としては、次のような「内装工事」と「外装工事」の2つの施工が必要となります。
●窓を完全に塞ぐ「内装工事」
窓を完全に塞ぐ工事では、まず窓ガラスだけでなく、窓枠のサッシもすべて取り除く必要があります。
窓があった所(開口部)に、骨組みを組んで壁の下地を作ります。
骨組みの間には断熱材を入れ、その上にベニア板や石膏ボードを貼ります。
室内側の内装工事では、最後に周りの壁と同様の壁紙を貼って仕上げます。
●窓を完全に塞ぐ「外装工事」
外装工事では、最後に周りと一体化するように周りの外壁に合わせた「サイディングボード」か「モルタル塗装」で仕上げます。
窓を完全に塞ぐこの方法では、窓があった所が少し浮いて見えてしまう場合もあります。
周りと全く同じ壁紙や外壁塗装を施しても、元の壁紙や外壁は年月によって色褪せを起こしている事が多く、色の差が出てしまいがちです。
見栄えを考慮したい場合は、塞ぎたい窓のある部屋全体の壁紙や外壁の張替え・塗替え時と同じタイミングで行うとよいでしょう。
あるいは、逆手にとり、あえて目立つ色や柄物のパネルを貼ってアクセントにするのも1つのアイデアです。
どちらの方法をとるかは、予算など考慮して検討してみましょう。
パネルで窓をはめごろしにして窓を塞ぐ方法!
次にご紹介する方法は、前項でご紹介した「窓を壁と一体化させる方法」と違い、窓枠や窓ガラスを残したまま塞ぐ方法です。
開口部を周りの壁と一体化させる方法では、壁紙の張替えや外壁の張替え・塗替えなども行うため、大掛かりなリフォームとなり手間や費用がだいぶかかります。
これに対して、パネルで窓をはめごろしにする方法は、費用もかなり抑えられ、窓を塞ぐ目的として十分効果を発揮します。
「はめごろし」とは、開閉できない窓にすることです。
その施工方法には、次のようなものがあります。
まず1つ目は、開口部を石膏ボードで塞ぐ方法です。
窓はそのまま撤去せずに残し、室内側の窓枠のみ取り外します。
その後、開口部を石膏ボードで塞ぎ、周りの壁と一体化させてフラットに仕上げる方法です。
外から見ると、そこにはまだ窓がある状態ですが、室内側では完全に塞がれた壁となります。
前項でご紹介した、窓を完全に塞ぐ方法よりは防音などの点で性能は劣りますが、石膏ボードと窓の間に断熱材を挟むこともでき、外からの視線も防ぐ事ができます。
もう1つは、ガラスが割れる心配がある場合など、窓枠のみ残して窓ガラスは取り外し、ガラスの代わりにアルミの複合板で開口部を塞ぎ、周りをコーティングするという方法です。
アルミの複合板は、軽量で耐候性も高く、壁と同様にに用いても問題はありません。
手頃な値段で窓を塞ぎたい場合には、これらの方法がおすすめです。
施工も簡単!ルーバーで窓を塞ぐ方法
窓を塞ぎたいと思っている人の中には、完全に塞ぐ状態にしなくても、日差しや視線、防犯対策ができればよいとお考えの方もいるのではないでしょうか。
ここでは、そのような方向けの手頃な窓のリフォーム方法をご紹介します。
窓に防犯対策を施したい場合は、「ルーバー」や「格子」の設置がおすすめです。
多機能ルーバーには、外からの光は取り入れ、室内側からの光漏れは防ぐ機能が備わっているため、浴室やトイレなどでの目隠しに非常に適しています。
このような多機能ルーバーを部屋の窓にも使うことで、目隠しや防犯に役立ちます。
ルーバーの設置は窓の外側なので、窓の開閉も自由に行え、換気をする事も可能です。
窓を開けて寝たい夏の夜など、ルーバーが設置されていれば気兼ねなく窓を開けて眠る事ができます。
網戸も通常通り使え、外からは窓が開いている事が分からないので、高い防犯効果があります。
施工も数時間から1日で仕上がり、手間やコストも完全に塞ぐ方法に比べて手頃なのでおすすめです。
防犯に特化!デザイン性にも優れた「格子」で窓を塞ぐ方法
窓は侵入者が狙いやすい場所の1つです。
そのような窓の防犯として窓を塞ぐ方法に「格子」の設置があります。
窓の格子というと、縦面の鉄格子を思い浮かべがちですが、最近ではおしゃれなデザイン性のある様々な格子が数多く出ています。
南欧風のものやキャラクターの入ったものなど、ロートアイアンと呼ばれる手工芸鍛造(しゅこうげいたんぞう )のデザイン性の高い格子があるので、インテリアとしても楽しめます。
格子の設置もルーバーと同様、施工時間が短く手軽に行える対策です。
選ぶデザインにより価格は変わってきますが、窓を完全に塞ぐリフォームより費用はぐっと抑えられます。
通りに面した窓などは、デザイン性の高い格子でおしゃれに飾りながら防犯効果も高められので、窓の対策としておすすめです。
自分でできる!DIYで窓を塞ぐ方法
最後にご紹介するのは、窓を塞ぐ方法としてDIYも可能な、自分でできる塞ぎ方です。
窓の日差しや目隠し目的で窓を塞ぎたい場合には、室内側に「扉」を取り付ける方法がおすすめです。
開閉式の扉ならば、換気も可能で、日差しの少ない季節や時間帯には扉を開けて光を取り込む事もできます。
木製の扉にすれば、木の色や風合いのよっていろいろな印象を生み、部屋のアクセントとなってインテリアとしても効果を発揮します。
窓に扉を付ける方法は、DIYの雑誌やネット、ブログなどで数多く取り上げられ紹介されています。
カントリー風やスタイリッシュなもの、アンティーク調の扉など、おしゃれな扉の作り方をリサーチして、自分好みの窓に仕上げてみてはいかがでしょう。
また、扉状にしなくても、木の板を合わせてはめ、窓をはめごろしにする方法もあります。
窓を完全になくすのではなく、窓のある部分をおしゃれに活かして部屋のイメージアップに繋げるのも1つの手です。
木によるはめごろしの方法なども、ネットで実例がいろいろと紹介されています。
DIYの方法を参考にして、自分のイメージする部屋に合わせて、おしゃれな窓の塞ぎ方をしてみてはいかがでしょうか。
意外とたくさんある窓を塞ぐ方法!自分好みの方法を見つけよう
窓は、採光や換気などのため、家になくてはならないものです。
しかし、場合によっては邪魔になってしまうこともあります。
そんな時は、目的に合った方法で窓を塞ぎましょう。
リフォームで完全に塞いだりDIYで自分で塞いだりと、方法はいろいろあります。
どんな対策をしたいのか予算も含めて検討してみましょう。
1ヵ所窓を塞ぐだけでも、だいぶ用途や印象は変わるはずです。
窓の悩みを解決して快適な空間を作ってくださいね。