これから家を建てる予定がある方、予定はないけれどいずれは考えている方など、一番気になるのは間取りではないでしょうか。
どんな家に住みたいか、家族で考えるだけでも楽しい時間ですよね。
そこで今回は、より具体的な間取りを想像するべく、方眼紙を使った間取り図の書き方をご紹介します。
間取り図を書くことで、イメージだけでなく色々なアイデアが浮かんできますよ。
方眼紙ってどんな紙?まずは間取りパーツを書き出そう
はじめに、方眼紙とはどんなものなのかをお話しします。
方眼紙とは、あらかじめマス目が書かれており、グラフや工作などに使う紙のことです。
細かなマス目があるのが特徴的ですね。
専門的な用紙のようにも感じますが、ホームセンターや文房具店で購入できます。
それではさっそく、方眼紙を使った間取の書き方を解説していきましょう。
まず行っていただきたいことは、必要となる間取りを考えていくことです。
方眼用紙の端に、箇条書きにしていくと良いでしょう。
必要な間取りを書き出すわけは、あとで必要なパーツが出てきたときに、再度組みなおすのが大変になるからです。
はじめにパーツを考えておけば組みやすく、書き直す手間が省けます。
家族とも相談しながら、必要なパーツを書き出してみてください。
一般的な家の間取りパーツは、以下の通りです。
間取りパーツの参考にしてみてください。
・玄関
・リビング
・ダイニング
・廊下
・キッチン
・トイレ
・浴室
・洗面所
・脱衣所
・寝室
・子供部屋
・和室
・収納スペース
・階段
・バルコニー
方眼紙1マスを1坪にした書き方なら修正が簡単
間取りのパーツを書き出すだけでも、住みたい家のイメージが浮かんできますよね。
次に、書き出した間取りパーツを配置していくのですが、方眼紙で間取りを考えるとき、1坪を1マスで作成していきます。
1坪とは1辺1.82mほどの正方形で、畳でいうと約2帖分の大きさになりますよ。
方眼紙のマス目は、1mm、5mm、10mmなどがありますが、間取り図を作成するには5ミリ方眼がおすすめです。
畳2帖分ほどの大きさを1マスに収めるのは無理があるように感じますが、1坪=1マスの書き方だと、簡単に色々なパターンの間取り図が作成できて便利ですよ。
また、納得のいく間取り図にたどり着くためには、何度も配置を変更することもあるでしょう。
はじめから、納得のいく間取り図を作成できれば良いですが、いざ配置して生活動線に無理があったり、家事動線がスムーズでないと修正していかなければなりません。
そのような修正も、1マスで作成していれば簡単に消すことができます。
家族で相談し、これでOKとなったら拡大して清書していけばいいのです。
廊下から書きはじめる書き方なら効率的
それでは、方眼紙を使って間取り図を書いていきましょう。
間取り図というと、リビングや寝室などの部屋から記入していきたくなりますが、効率よく作成していくためには、廊下から書きはじめる書き方をおすすめします。
理由としては、部屋から配置していくと、廊下が曲がりくねってしまう傾向があるからです。
曲がった廊下にしたいという理由があれば別ですが、快適な動線を確保したい場合は、できるだけ曲がりくねっていない廊下が理想的といえます。
とくに、2階は廊下から書きはじめたほうが部屋の配置がしやすくなり、結果として効率が良くなるのです。
廊下の幅ですが、尺モジュールを採用すると、基本的な長さは910mmとなります。
910mmを基本として廊下を作ることになるのですが、壁材や柱などの厚みがあるため、実際には有効幅員となる780mmと考えていいでしょう。
しかし、方眼紙で細かく設定しようとすると、マス目がズレて作成しにくくなってしまいますよね。
このような背景から、方眼紙上では廊下の幅に関しては、1マスで考えていきます。
住みやすい間取りにするためのゾーニング
間取りは、家族間で意見を出し合い、いくつかのパターン案を作成してみましょう。
こうした配置はゾーニングといって、設計の初期段階で重要な部分になります。
というのも、家に住む家族に必要な部屋や機能、家事動線や生活動線を考えるための作業になるからです。
ゾーニングには正解がなく、その家に住む人の生活スタイルによって使いやすさに違いが生まれます。
方眼紙上ではありますが想像力を働かせ、住み心地のよい間取りになるよう、ゾーニングを意識した間取りにしてみてください。
お父さん目線、お母さん目線、子供たちの目線で考えると、家族みんなが過ごしやすい間取りになりますよ。
また、朝は身支度の用意をするため、洗面所やトイレが集中しがちです。
混雑を和らげるよう、1階と2階にトイレを設けたり、洗面所のスペースを広く確保するなど、さまざまな角度で考えてみてくださいね。
まだまだ、間取り図の書き方のポイントがあります。
次項で詳しくみていきましょう。
2階の間取りを決定し階段の位置を決める
ゾーニングのほかにも、日光が取り入れやすい方角から順に、部屋の配置を考えていくといいですよ。
しかし、土地の形状や隣の環境によって変わっていきます。
すでに土地を購入している状態であれば、おおよそのイメージがつきますが、土地を購入する前の段階であれば、様々なパターンを考えておく必要がありそうです。
通常、日光を取り入れやすい方角は南側になります。
方眼紙に、方位マークも書いておきましょう。
日中、明るい環境にしたい部屋を南側に配置してみてください。
南側の次は東側、東側の次は西側、最後に北側といった具合です。
次に階段の書き方ですが、1階と2階は同じ位置になければなりません。
そのため、1階の間取りを配置してから階段を設けると、2階の部屋が配置しにくくなってしまいます。
2階の間取りをはじめに整えることで、1階の間取りも作成しやすくなることを覚えておきましょう。
方眼紙のマス目に書ききらない!各部屋の書き方は略称で!
間取りの配置を終えたら、各部屋の名前を記入していきます。
しかし、方眼紙のマス目を使った間取り図の書き方だと、マス目に文字が収まらないですよね。
そこで、実際の間取図でも使用している略称で記入していきましょう。
・E=玄関(Entrance)
・H=広間(Hall)
・C=階段(Core)
・L=リビング(Living)
・D=ダイニング(Dining)
・K=キッチン(Kitchen)
・R=冷蔵庫を置くスペース
・M=寝室(Maseter Bedroom)
・B=子供部屋(Bedroom)
・J=和室(Japanese)
・WC=トイレ(WaterCloset)
・UB=浴室(Unit Bathroom)
・Lav=洗面所(Lavatory)
・W=洗濯機置き場
・CL=クローゼット(Closet,Clo)
・WIC=ウォークインクローゼット(Walk-inCloset)
・STR=貯蔵室や納戸など(StorageRoom,Sto.)
・F=予備室(Free)
最後に、ドアや扉などの入口部分を記入していきます。
ここではドアや扉の大きさは気にせず、どこが入口なのかを明確にしていきましょう。
玄関のドアがある場所に三角(▲)を書けば完成です。
想像を膨らませながら間取りを考える
思い描いていただけの間取りを方眼紙に書き出すと、いろいろな角度、視点で考えられるようになります。
家族が過ごしやすい間取りになっているか、日のあたる部屋になっているかどうかなど、じっくり考えてみてください。
そうしたなかでも、どのように暮らしていきたいかが大切になります。
想像を膨らませながら、素敵な間取りを作成してみてくださいね。