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アパートで水漏れによる修理費は誰が負担するのか?

2019.1.30

アパートなどの集合住宅等で、水漏れなどの被害に関する相談が多く寄せられています。

被害にあうだけではなく、知らないうちに加害者になってしまうことだってあるのです。

そんなとき、補償や相談先などについて、ほんの少し知っておくだけでも安心ですね。

アパートの水漏れが原因で修理費がとんでもないことに?

公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターによると、集合住宅における不具合事象の相談件数として雨漏り、漏水が多いです。

被害を受けるだけではなく、意図せず加害者になってしまいかねない漏水事故。

損害の発生原因から解決までの流れを確認してみましょう。

まず、アパートなどの賃貸物件での水漏れの原因は、以下のものに大別されます。

・配管故障および劣化、構造上の問題、設備などの不備によるもの
・蛇口の閉め忘れ、排水つまりによるもの

単純に水が漏れている、と言ってもさまざまな原因によることがわかります。

水道栓や給水管や排水管から漏水している場合は、パーツの経年劣化や緩みも原因のひとつと考えられます。

ポタポタ状態ならば、バルブの閉めなおしやパッキン交換などで水漏れを修理することも可能です。

つまりや蛇口の閉め忘れなどは原因を取り除くことですぐに止めることができます。

さまざまな原因のなかで、見えない箇所での水漏れは気付きづらく、わかったときには被害が大きくなりやすく、修理費なども甚大になる可能性があります。

アパートの水漏れによる修理費は自己負担?

水漏れの原因が特定できたとき、すぐに対応しなければなりません。

まず、原因のもととなる止水栓を締めましょう。

部屋の中の各箇所の止水栓をとめるよりも、部屋の外の止水栓を止めたほうが確実です。

アパートの場合は、玄関のドアの横などにあるメーターボックスの扉の中にあります。

水道メーターの近くにあるハンドルが止水栓です。

これを右にまわせば閉まり、左にまわせば開きます。

交換や修理は、自分で対応できるものであったとしても、無理に自分ですることはありません。

すぐにアパートの管理会社もしくは貸主へ連絡をしましょう。

通常契約書には、契約期間中の修繕は貸主が行う、としています。

特約により、借主負担としていた場合でも、借主が一切の汚損・破損箇所を自費で修繕し、家屋を賃借当初と同一状態で維持すべき義務がある、との趣旨ではないといわれています。

借主の不注意が原因の場合、修理費は借主の負担となり、また給水栓や排水栓の取り換えなどは、貸主の承諾を得ることなく、自費で修繕を行うことができます。

これは、必ず自分で修理しなければならない、というものではありません。

水漏れの場合、漏れていた期間によっては被害が床下、壁の中まで及ぶことが考えられます。

管理会社や貸主へ連絡しておく方が後のトラブルを防ぐことにもなるのではないでしょうか。

アパートの水漏れ修理費は火災保険が使える場合がある

水漏れによる被害は、損害をどこへ請求すればよいのでしょうか。

アパート等の集合住宅を契約するとき、同時に火災保険への加入を促された方も多いと思われます。

この時の火災保険は、水漏れ事故を対象とする付帯がついていることが多く、修理費など被害の補償を受けることが可能です。

水漏れ被害にあわれた場合、相手方の故意や過失であったならば、相手方の火災保険で損害を賠償されることになります。

原因が設備の不備の場合、貸主の保険で補償がなされます。

自分が原因であった場合は、自分の加入した保険から相手方の損害を補償することとなります。

相手方と自分の保険を両方使うことはできませんので、どちらか一方の保険を使用することとなります。

退去時には、原状回復義務があるため、被害にあったときには、十分に注意をして損害を見極めることが必要です。

アパートでの水漏れが原因で水道料金がいつもの3倍に!

これは筆者がアパートではなく、貸家に住んでいたころの経験ですが、ある日水道局から連絡が入りました。

「今月の水道代がいつもより高額です。水漏れではないでしょうか」

結果は水漏れではありませんでしたが、ずいぶんと親切なんだな、と感じたことがあります。

すべての水道局がこのような対応をされているのではありませんので、水漏れ後の水道料金も気になるところです。

水道料金は、修理費とは異なりますが、自分の過失でない、配管の不備などであった場合は、貸主へ請求することができます。

多くの市では、漏水による減額措置が取られているため、必要な申告をすれば、全額とはいかないまでも、減額が可能となる場合があります。

ある市では、漏水その他の原因により使用水量が不明のとき、管理者が認定することにより、前2か月または前年同期の水道料金を考慮し、水道料金を推定する、という対応をしてもらえます。

減額条件が、敷地内の給水装置の不備、故障であっても、気づかない箇所であり、故意や過失でない、修理が終了しているなど条件は自治体によって異なります。

対応窓口は各地方自治体によります。

市役所のホームページなどで確認することができますので、水道料金の減額について心配な方は問い合わせてみるのもよいかもしれません。

アパートの水漏れが原因でトラブルになりそうです

アパートで水漏れ事故に遭遇し、損害や対応についてうまく話がつかない、トラブルになりそう、そんなときはどこへ相談すればよいでしょうか。

・消費者センター
・法テラス
・ADR(裁判外紛争解決手続)機関
・市役所無料法律相談

管理会社や貸主、加害者へ誠実な対応が望めないとき、これらの窓口を利用するという方法もあります。

また、損害額(修理費など)が明確で証拠もあり、請求額が60万までであれば、少額訴訟も可能です。

迅速かつ低廉でできる訴訟とはいえ、初めての方や仕事をしながら、ということを考慮すると、それなりの負担は否めません。

相手方も、最初の口頭弁論前に通常の訴訟へ移行する可能性がありますので、はじめからしかるべき法律家へ相談される方が安心ではないでしょうか。

アパートの水漏れなども保証する火災保険に入るべきか?

アパート等の賃貸借契約をするとき、火災保険なんて必要ない、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

意外にも多い水漏れトラブルの件数をみても、けして他人ごとではないことがわかります。

初期費用を抑えたい、その気持ちだけで加入しなくてもよいのでしょうか。

被害にあうだけでなく、加害者になる可能性もあるのです。

階下が店舗などであった場合、被害が大きいと、機器修理費のほかに休業補償、利益の損害にまでおよぶため、損害額は数百万を超える可能性もあります。

自己責任で入らない場合は、このようなリスクも考えておく必要があるでしょう。

アパートなどで契約時に入る火災保険は、通常、年間15,000~20,000円くらいではないでしょうか。

この金額を、高い、安いどちらに感じるでしょうか。

現在加入している火災保険はいかがでしょうか。

水漏れに対する付帯があるかどうか確認し、なければ検討してみるのもよいかもしれません。

アパートなどで水漏れ事故にあったときは

水漏れ被害にあったとき

・管理会社もしくは貸主へ連絡
・水漏れの原因を調べる
・損害/被害をくまなく調べ、証拠に残しておく
・相手方の保険を使用し、損害を補償してもらう

水漏れの加害者となったとき

・原因を止める
・被害者方へお詫び
・管理会社もしくは貸主へ連絡
・事故の保険で損害/修理費などを補償する

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