アパートの玄関ドアの幅が狭くて荷物が入らない!どうする?

新しいアパートに引っ越しをするときや、新しい家電や家具を購入したときは、家に搬入しなければなりませんよね。

しかし、階段や玄関ドアの幅を計測しないで新居を決めてしまったり、ものを購入してしまうと、家に荷物が入らないというトラブルにもなりかねません。

引っ越しを考えたときは、お持ちの荷物が入るかどうかを、ものを購入するときは家に入るかどうかをチェックしましょう。

荷物が入らなかった場合の搬入方法も、併せてご覧ください。

新しいアパートに荷物は入る?

現在、大型の家電や家具をお持ちですか?

大型の家電や家具というと、次のようなものが挙げられます。

【家電】
・冷蔵庫
・洗濯機
・液晶テレビ
・エアコン

【家具】
・タンス
・食器棚
・ソファー
・ベッド
・マッサージチェア

新居を決めるときは家賃や間取り、交通の便などに興味はいきますが、こういった大型のものが室内に搬入できるかどうかを考えることは少ないでしょう。

今まで住んでいたアパートに入っていたとしても、新居に入るとは限りません。

新居に入らないとなると、困ってしまいますよね。

引っ越しを考えているかたは、こういった大型のものを搬入するための経路を考えることが大切です。

そして、アパートの玄関ドアの開口幅や、2階であれば階段の幅などを測りましょう。

一般的なアパートの階段の幅は90cm以上ですが、直線の階段なのか、踊り場はあるのかなどでも、荷物を運ぶことが困難になることもあります。

目安となる玄関ドアの幅

基本的なアパートの玄関ドアは、いったいどのくらいの幅があるのでしょうか。

測ったことのないかたのために、目安になる幅のサイズをお話しします。

ドアの種類や形状によってもサイズは変わりますが、3尺間口であれば幅は780mm、有効間口寸法は664mmです。

片開きになると、幅は872mm、有効間口寸法は756mmになります。

高さは、1,500mmから2,000mmが平均です。

しかし、近年では日本人の身長が高くなってきたことから、2,000mm以上の玄関ドアも多くなってきています。

新築のアパートは、幅も高さもある玄関ドアを使用しているかもしれませんが、一方で昔に建てられたアパートは、高さのある玄関ドアはあまりないかもしれません。

築年数の経過しているアパートこそ幅を計測して、お持ちの荷物が入るかどうかを確かめましょう。

大型の家電である冷蔵庫を例に例えてみると、冷蔵庫本体の幅や高さに対して、プラス10㎝の玄関ドアの幅がなければ搬入は難しくなります。

玄関ドアの開口部だけではなく、先ほどお話した階段の形状や踊り場の広さ、アパートに多い途中で曲がるタイプの階段の幅にも気を付けましょう。

冷蔵庫の幅と高さをメーカーごとに見てみよう

玄関ドアの幅の目安は800mm、高さは2,000mmほどです。

このサイズを元に、搬入できそうな冷蔵庫のサイズを各メーカーごとに見てみましょう。

なお、ハンドルや調節脚は含んでいないサイズです。

●日立
・幅540mm 奥行655mm 高さ1,520mm~1,735mm
・幅600mm 奥行655mm~669mm 高さ1,798mm~1,810mm
・幅620mm 奥行733mm 高さ1,735mm1,818mm
・幅650mm 奥行643mm 高さ1,818mm
・幅685mm 奥行649mm~738mm 高さ1,818mm~1,833mm
・幅750mm 奥行738mm 高さ1,818mm~1,833mm

●Panasonic
・幅590mm 奥行633mm 高さ1,601mm~1,798mm
・幅600mm 奥行679mm 高さ1,818mm~1,828mm
・幅685mm 奥行633mm~733mm 高さ1,750mm~1,828mm
・幅740mm 奥行733mm 高さ1,828mm

●東芝
・幅600mm 奥行672mm~692mm 高さ1,608mm~1,833mm
・幅650mm 奥行649mm~699mm 高さ1,833mm
・幅685mm 奥行699mm~745mm 高さ1,833mm

●三菱
・幅600mm 奥行656mm~699mm 高さ1,678mm~1,821mm
・幅650mm 奥行650mm~699mm 高さ1,696mm~1,821mm
・幅685mm 奥行738mm 高さ1,821mm

●シャープ
・幅600mm 奥行660mm~699mm 高さ1,690mm~1,820mm
・幅650mm 奥行705mm 高さ1,820mm
・幅682mm 奥行699mm~745mm 高さ1,745mm~1,820mm

新型など、サイズは細かく変わりますが、冷蔵庫を購入するときのひとつの目安として参考にしてみてください。

新しいアパートに引っ越しを考えているときはお手持ちの冷蔵庫などのサイズを測り、それらが入るアパートであるかどうかを確認しましょう。

アパートの玄関ドアから入らない場合はつるし上げ

事前に階段や玄関ドアの幅を測っていれば、搬入できないといったトラブルは回避できます。

しかし、すでにアパートの契約をしてしまったり、大型家具のサイズを測らずに購入してしまった場合はどうしたらよいのでしょうか。

こういった場合は、窓からつるして引き上げて搬入します。

しかし、このつるし上げ方式でも、以下の条件が合わなければ搬入できません。

①窓の幅や高さ
搬入するもののサイズよりも大きい窓でなければいけません。

窓を取り外して入る状況であれば配達員が取り外してくれる場合もありますが、必ずしも取り外してくれるわけではないので確認しましょう。

②2階建て
つるし上げは人の力で行うため、2階建てまでに限られます。

3階のアパートでは、つるし上げでは搬入できません。

③特別に重いもの

食器棚やベッドなどの家具であれば可能ですが、特別に重く壁や商品が傷付く危険がある場合は難しいでしょう。

④窓の下のスペース
1階部分では、ものを運ぶための準備や、作業するスペースを確保する必要があります。

アパートの敷地内かつ、大家さんの承諾を得なければなりません。

このほかにも、条件次第では搬入できないケースも少なくありません。

お持ちの荷物が入らない、購入した商品が入らないなどのトラブルにならないためにも、事前に入るかどうかを検証しておきましょう。

アパートの窓を取り外して幅を広げることはできる?

アパートの玄関ドアや、つるし上げでも、「あと少しで入りそう」という場面があるかと思います。

冷蔵庫の場合でお話しすると、「取っ手部分を取り外せば入りそう」なんてこともありますよね。

インターネットの掲示板などでも、冷蔵庫のドアを取り外して搬入したという体験談が綴られています。

しかし、冷蔵庫のドアを取り外すことはおすすめできません。

なぜなら、冷蔵庫のドアには操作するための基盤などが複雑に配線されているため、故障の原因になります。

安全性の面からみても、100%問題が起こらないとはいい切れません。

ご自身で取り外すことはやめましょう。

配達業者に頼んでも断られることでしょう。

前項でお伝えしたとおり、つるし上げ方法で窓の幅を広くするために配達業者が窓を取り外してくれる場合もあります。

ただし、取り外したときに起こるかもしれないリスクを考えて、断る業者さんが多いのも事実なのです。

玄関ドアから入らなければクレーンを使う

玄関ドアの幅が狭く、つるし上げでも搬入が難しい場合は、クレーンを使うことになるでしょう。

クレーンを使ってアパートに荷物を運ぶなんて大掛かりですが、この方法でなければ搬入できない場合も出てくるのです。

そこで気になるのが、クレーンを使ったときの料金です。

家電量販店でのクレーンつるし上げ料金を見てみましょう。

・ケーズデンキ 20,000円から
・ビックカメラ 24,000円から(1回の搬入)
・ヤマダ電機 30,000円から

およそ20,000から30,000円ほどかかってきますが、建物のまわりの状況や窓がある位置、搬入するときに必要な人員の追加などによっても料金は上がる可能性があります。

事前に見積もりをして、検討しましょう。

家電量販店だけではなく、引っ越し業者もつるし上げ方法やクレーンの搬入を行っています。

引っ越しにかかる料金を交渉して値下げできればできれば、総額的に考えると安くなる場合もあります。

余裕がある場合は、家電量販店でかかる搬入の料金と引っ越し業者での搬入料金をぜひ比較してみてください。

見落としてしまいがちな幅

引っ越しをするときや大型のものを購入するときは、まずは家にものが入るかどうかを考えましょう。

お気に入りの家具や家電が搬入できないとなると、困ってしまいますよね。

また、安く手に入れたものでも、クレーン搬入になってしまうと思わぬ出費となってしまいます。

玄関ドアだけではなく、あらゆる幅を計測しておくことで回避できますよ。