賃貸で住んでいく上で、環境の変化も訪れます。
そういったときに、契約者を同居人に名義変更が必要な場合もあります。
賃貸の名義変更は簡単にできるものでしょうか?
どういったケースでは認められやすいのでしょうか?
また、かかる費用はいくらかなど、簡単にご説明します。
賃貸に住んでいて名義変更をしたい
賃貸に住んでいると、徐々に生活スタイルも変わり、契約した時から変更したいことも出て来るかと思います。
一人暮らし専用でなければ同居人ができたり、それに伴って名義変更の必要性が出てきたりするかもしれません。
賃貸での名義変更は様々なケースがあります。
借主の死亡によって同居人が住み続ける場合、家族の事情による名義変更などが実際は多くあります。
最近ではルームシェアをしている方も多くなり、生活が変わりルームシェアの解消のための名義変更も多くなっています。
大切なことは、同居人がいたとしても、契約に違反をしていないことです。
例えば一人暮らしの契約をしていながら、勝手に居住者を増やすことは、契約違反になります。
名義人を変更してほしいということは、契約違反を認めてほしいということになりかねませんので、注意が必要です。
賃貸で同居人の扱いとは?
賃貸を契約する際、申込書に「同居人」という記入欄があります。
基本的には、契約者と記載された同居人のみが、その賃貸に住むことができます。
またその旨は契約書、及び重要事項に記載されています。
契約時に申請していない同居人が増える、黙って住まわせることは、契約違反になってしまいます。
悪質な場合、退去を迫られるケースもあります。
近年では、不法滞在の外国人や犯罪の温床として賃貸が使われててしまうケースもあるので、管理会社はだんだん対応が厳しくなってきています。
また、同居人の名義変更をして、お部屋をそういった、本来ならば入居審査が通らない入居者に入れ替えてしまう事例も発生しています。
大家さんにとっては、大切な資産です。
また、管理会社などは、他の入居者の安全を考慮しなければいけないので、契約に違反する事例は見逃したり、甘い対応はできません。
同居人がいる場合は、申し込み時から申請をして、審査を受けるようにしてください。
このケースの同居人は名義変更が認められやすい!
・家族間の契約者変更
・死別
・離婚
こういったケースでは、同居人の名義変更が認められやすいです。
あらかじめ、同居人が賃貸契約時に申請されていて、大家さんも認めている場合です。
かつ、生活していく上で、家がないと困るので、こういった場合は相談に乗ってくれることが多いです。
例えば、姉妹や兄弟で部屋を借りている場合、就職などで別々に暮らす必要が出てその部屋を一人で使うことになった時などは、契約者の変更はスムーズに進みます。
その賃貸の契約者が亡くなった場合も、残された家族に名義変更することは可能です。
落ち着き次第、速やかに申し出てください。
さほど複雑なことはありませんが、契約書の再発行などが必要になることもあるので、時間を見つけて大家さんや管理会社さんへ連絡を入れるようにしてください。
しかし、内縁関係などはやや複雑になります。
他に相続人がいない場合は、原則賃借権を継続し、住み続けられます。
他に相続人がいる場合は、ケースバイケースになりますので、貸主に相談をしてください。
離婚した場合も、名義変更が必要になります。
上記の場合は名義変更の場合もありますし、新しく契約し直す必要がある場合もあります。
大家さんや管理会社さんによって変わりますので、速やかに連絡をするようにしてください。
こういった同居人の名義変更は難しい!
・同棲している相手への変更
・入居後にルームシェア
このような形の名義変更は認められずに、退去を要求されることもあります。
つまりは、契約違反を行なっているからです。
契約書には、契約者と申請した同居人しか住むことはできません。
同居人に名義変更してほしいという申し出は、契約違反を認めてほしいといっていることと同じです。
このように、契約後に変更が生じた際は、住み始めてしまう前に管理会社さんや大家さんに指示を仰いでください。
賃貸物件が一人暮らし専用の場合は難しいかもしれませんが、ある程度広さがあり、常識的に同居人を受け入れられる賃貸のお部屋であれば、相談できるかもしれません。
しかし、名義変更ではなく、新しく契約し直す場合もあります。
賃貸の名義変更が必要な理由
名義変更をしなくても、黙っていればバレないと思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、契約違反になるだけではなく、賃貸を管理する面でも大きなリスクを与えてしまいます。
まず、把握している入居者ではない人が建物に毎日出入りしていること。
これは、他の入居者からすればあまり気分の良いことではありません。
また、同居人の立場の人が契約内容をよく把握していなく、ペット禁止なのにペットの飼育を始めてしまった場合、責任を取るのは、「契約者」になります。
火災や事故を起こした際も同様です。
あくまで貸主は借主である契約者と契約を交わしているため、責任は契約者にあります。
もし、同居人に都合があって部屋を譲る場合は、必ず管理会社や大家さんに届け出てください。
ルームシェアなどの場合も同様です。
契約人が出ていって同居人が残る場合は、速やかに申し出てください。
名義変更は、契約者の当事者が変わる契約の変更になります。
とても大切なことなので、必ず手続きを行なってください。
賃貸の名義変更の手順とは?
実際、同居人の名義変更をする場合は、賃貸物件の入居時と同じ流れになります。
申し込みをして、審査を行います。
この審査の時点で不可となった場合は、退去することになることが多いです。
住民票など必要書類を揃え、契約を行います。
保証会社などを利用している場合は、同様に保証会社へも連絡をし、契約のし直しなどの名義変更手続きを行います。
前の契約者が敷金を預けている場合は、清算か引き継ぎか確認が必要です。
賃貸の場合は、加入している火災保険も契約事項の変更になるので手続きが必要です。
ちなみに、電気水道などの手続きも忘れず行ってください。
名義変更のため、契約をし直さないで契約者が黙って退去してしまうケースがありますが
これは固く禁止されています。
家賃滞納など何かあった際や、事故、火災があった場合は責任は契約者になります。
必ず、賃貸に関わる全ての関係先に名義変更を行なってください。
また、費用ですが、「事務手数料」という名目で発生するケースが多いようです。
その金額は決まりがないので、大家さんや管理会社から提示されることになります。
しかし、あまりに高額な場合はなぜその金額なのかをしっかりと確認を行ってください。
稀に家賃の値上げを言われる場合もあるようです。
それぞれの物件によって条件は異なってきますので、丁寧に話し合いを行ってください。
賃貸の同居人への名義変更はケースバイケース
賃貸物件では、一定の事項を除き、簡単には名義変更はできません。
賃貸には「名義変更」という概念はなく、「契約し直し」になります。
その際、契約違反をして同居していたり建物規約に反して生活をしていると契約のし直しは難しくなってきます。
都合により、状況が変わって名義変更が必要になった際は、速やかに大家さんや管理会社に相談をするようにしてください。