家を建てたとき、または新たな物件に引っ越した時など、「部屋に鍵をつけたい」あるいは「鍵をつけておけばよかった」と思ったことはありますか?
部屋に鍵をつけておけば、自分だけのプライベートな空間を保つことができます。
また、防犯上での安心・安全も確保することができるでしょう。
そこで、ここでは部屋に鍵を後付けするための方法についてお話ししていきます。
部屋に新たに鍵をつけたい方は参考になさってください。
部屋に鍵を後付けする目的は?
この記事では部屋に鍵を後付けする方法についてご紹介していきますが、まずはその前に鍵を新たに取り付ける目的についてお話ししていきましょう。
●プライバシーを守るため
人と暮らしている場合、どうしてもプライベートな空間が無くなってしまいます。
いくら家族と言っても、知られたくないことの一つや二つはあるものですよね。
また、誰にも邪魔されない贅沢な時間を過ごすためには、鍵のかけられる部屋があると便利でしょう。
●子供やペットの出入りを防ぐため
自分で正確な判断がつかない子供やペットがいる場合、不用意に部屋から出ると危険な事態を招きかねません。
勝手に部屋から出ていって、怪我をしてしまうことも考えられます。
そのため、事故防止の観点からも鍵を後付けすると危険を回避できるでしょう。
また、自分の部屋に入られることで、仕事などの大事な資料を紛失する恐れも減らすことができます。
●防犯面が心配なため
近所で空き巣に入られたという話を聞いたり、高価なものをご自宅で保管している場合など防犯面での心配が出てくるでしょう。
玄関の鍵がついているからと言って安心することはできません。
そのため、重要なものが置いてある部屋には鍵をつけておくと、防犯面の効果が上がるでしょう。
鍵をつける前に確認が必要なこと
部屋のドアに鍵をつける目的には様々なものが挙げられますが、ドアに鍵をつけるためには前もって確認しておくべきことがいくつかあります。
●鍵を取り付ける物件の所有者
もしドアに鍵を後付けする場合、ドアに穴を開けたり、ドアノブごと交換するケースも考えられます。
ご自分で所有する物件の場合は、自己判断で鍵を後付けすることができます。
しかし、賃貸物件においては「原状回復義務」により、入居したときと同じ状態に戻さなければならないのです。
もし、鍵を後付けした際にドアに穴をあけてしまうと、部屋を退去するときにその修理費用を請求されることがありますので、注意してください。
●ドアの形式
鍵を取り付けるためのドアが内開きか外開きか、または引き戸なのかを確認しておきましょう。
●取り付ける鍵のタイプ
ドアに取り付ける鍵のタイプによっては、鍵を取り付ける目的と合わないことがあります。
室内と室外のどちらから施錠したいのか、簡易的なものとしっかりとしたものなど、どのような鍵を取り付けたいのか選んでおくと良いでしょう。
補助鍵ならば簡単に部屋のドアに鍵をつけられる!
工事等が必要なく、部屋のドアに穴や傷をつけたくないなら、補助鍵を選びましょう。
補助鍵ならば賃貸物件でも鍵を後付けすることができ、値段も比較的安いものが揃っています。
いったん補助鍵をつけておいて、後からしっかりとした鍵に付け替えることも可能なので、すぐに鍵を取り付けたいというときは、とりあえず補助鍵を選んでおきましょう。
補助鍵には様々なタイプがあります。
ドア側面のへこみに引っ掛けるタイプ、ドア枠にネジで固定するタイプ、粘着式のタイプなどがあり、それぞれに内開きか外開きか、鍵をつけるのは部屋の中なのか外なのかによっても選ぶ鍵は違ってきます。
補助鍵のタイプによっては、粘着剤がドアに残ってしまったり、部屋のドアと形状が合わないようなことも出てきますので、事前によく確認してから取り付けましょう。
賃貸物件に住んでいる方の場合は、とくに注意を払って取り付けてください。
部屋のドアに後付け鍵を固定する!
頑丈に、そして防犯面でも強化を図りたいなら固定式の後付け鍵を選んでください。
部屋のドアノブやレバー付近に固定して設置することで、補助鍵よりも優れた性能を発揮してくれます。
このドアに固定するタイプの後付け鍵ですが、簡易的な補助鍵とは違い、穴を開けたり金具を取り付ける必要があります。
そのため、鍵を取り付けるために工具を使うことも考えられますので、慣れない方の場合は手間や時間がかかってしまうかもしれません。
ときには、慣れない作業で不必要な穴や傷がついてしまうこともありますので、ご自分での設置が難しい場合は専門の業者に依頼することも頭に入れておきましょう。
また、原状回復が難しいので、賃貸物件の方には向かない鍵の後付け方法と言えるでしょう。
ドアノブとレバーごと鍵付きと交換するのもあり!?
部屋の鍵を後付けする方法として、ドアノブとレバー自体を交換してしまうのも方法の一つです。
ドアノブとレバーを本体ごと交換するので、見た目にも不自然さがありません。
鍵付きのドアノブとレバーを探すためには、同じ型のものを探す必要があります。
メーカー名や型番が分かる場合は、探すのも難しくはないでしょう。
しかし、調べてもどこのものか分からない場合は、寸法を測って鍵付きのドアノブやレバーを探しましょう。
ドアノブの寸法の測り方はインターネットなどで調べると分かりやすいです。
必要な寸法が図とともに画像で紹介されているので、これをもとに寸法を測ってください。
ホームセンターなどに行って、測った寸法をメモして持って行くか、可能であれば実物を取り外して持って行き、店員に相談してみるとよいでしょう。
この方法も賃貸物件の方には向かない方法といえますが、どうしても鍵をつけたい場合は不動産会社や大家さんに一度相談してみましょう。
引き戸でも鍵の後付けは可能?
ここまで開くタイプのドアに対する鍵の後付けに関してお話ししてきましたが、ここでは引き戸への鍵の後付けについてお話ししていきます。
引き戸にも、もちろん鍵を後付けすることは可能です。
しかし、引き戸の種類によっては鍵の後付けができなことがありますので、注意してください。
部屋の引き戸が一枚だけで開閉できるタイプの場合、ひっかけ式の鍵を使うのがおすすめです。
鍵についているつまみを回すことによって、壁と金具がひっかかりドアが開かなくなります。
防犯面での効果は薄いので、その点は注意しましょう。
引き戸にはこの他に二枚の戸で開閉をする引き違い戸というものがあります。
玄関によく使われているのを目にするのではないでしょうか。
このタイプのドアは、施工から年数がたっている場合が多く、鍵自体の性能や使い勝手もあまりよくありません。
また、鍵の後付け工事に関しても、専門の業者の力が必要になることが多いのが実情です。
そのため、もし引き違い戸に鍵をつけたい場合は後付けではなく、ドア自体を新しいものに交換するほうがいいかもしれません。
しかし、そのためには費用もかかりますので、一度よく検討してから決めるようにしてください。
鍵の後付けは条件によって変えよう!
部屋への鍵の後付けが可能かどうかは、ご自分の置かれている状況によって変わります。
賃貸物件に住んでいる方の場合、「原状回復義務」から鍵の後付けが難しいケースが多いようです。
しかし、賃貸物件でも補助鍵ならば後付けは可能なので、こちらを検討してみてはいかがでしょうか。