窓に貼ったシールを剥がしたい時、なかなか上手く剥がせず苦労することありますよね。
窓の目隠しや窓を飾るためのおしゃれなシール、お子さんが遊んで貼ってしまったシールなど、窓にシールが貼られる場面は結構多いものです。
いざ剥がそうとすると、シールが破れてしまったり粘着剤が残ってしまったりすることが多く、剥がすのも一苦労です。
こちらでは、窓ガラスに貼ったシールの簡単な剥がし方をご紹介し、お悩み解決のお手伝いをします。
シールはどんなシチュエーションで貼られることが多い?
窓に「シール」が貼られるシチュエーションはいろいろあります。
最近は、窓の目隠しや断熱などに効果のあるウインドウフィルムシールがいろいろと販売されているので、貼っている方も多いのではないでしょうか。
ステンドグラス風や、レトロな花柄模様が入ったもの、ミラーフィルムのシールなど、おしゃれに目隠しできる窓用のシールが多くあります。
また、季節に合ったウォールステッカーを窓に貼って、おしゃれに飾ることもありますよね。
他にシールが貼られるシチュエーションとして、小さなお子さんがいるご家庭では、キャラクターシールが知らない間に貼られていたなど、少なからず経験があるのではないでしょうか。
シールには、基本的に粘着剤が使われており、その粘性によって吸着力(分子間力)が保持され、貼り付いたまま剥がれにくくなります。
また、長い間シールを貼ったまま放置してしまうと、接着剤が劣化して固まり、さらに簡単には剥がれなくなってしまうのです。
では、このような状態のシールは、どのようにして剥がせばいいのでしょうか。
次項では、剥がしにくくなったシールの剥がし方として、何が効果的なのかをお話していきます。
窓のシールを簡単に剥がすには?剥がし方の原理を解明!
窓から上手く剥がれなくなってしまったシールを簡単に剥がすには、シールに何を施せば効果的なのでしょうか。
シールは、前項でもお話ししたように、長期間貼ってあるものは剥がれにくいですが、貼ってすぐのものは比較的簡単に剥がせますよね。
これは、接着剤がまだ乾いておらず柔らかい状態だからです。
接着剤が柔らかければ、シールは剥がれやすくなります。
つまり、固まってしまった接着剤も、後からでも柔らかくできれば簡単に剥がすことができるのです。
シールの剥がし方のポイントとなる「接着剤を柔らかくする方法」には、次のようなものがあります。
・ドライヤーやアイロン
・除光液
・台所用洗剤
・お酢
ドアイヤーやアイロンは、接着剤を温めて柔らかくする目的で使用します。
それに対して、除光液や台所用洗剤、お酢などは、含まれる成分によって接着剤を溶解・分解・剥離する目的で使用します。
では、上記の方法は具体的にどのような手順で行えばよいのでしょうか。
上手く剥がれない窓のシールの剥がし方!ドライヤーやアイロンを使う方法
窓のシールの剥がし方として、まずは「ドライヤー」や「アイロン」を使った方法の手順をご紹介します。
【ドライヤーやアイロンを使った剥がし方】
①爪やヘラ(スクレーパー)を使ってシールの角を少しめくる
②めくった部分にドライヤーで温風を当てる
③接着剤が柔らかくなったら、ゆっくりと端から剥がす
デザインとして形のあるウォールステッカーなどの場合は、何箇所か角をめくり徐々に剥がしていきましょう。
大きめサイズのウインドウフィルムシールなどの場合は、作業途中でせっかく剥がしたシールがまた窓ガラスにくっ付いてしまうことがあります。
それを防ぐためには、台所用洗剤を水で薄めたものをスプレーで吹きかけながら行うとスムーズに作業できます。
使用する希釈液は、台所用洗剤と水を3:7の割合で作りましょう。
また、ドライヤーの熱だけではなかなか剥がれない部分には、この希釈液を吹きかけながらスクレーパーなど使うと剥がれやすくなります。
あまりにも長期間貼ってあったシールでは、温風効果が効かないこともありますが、粘弾性が残っている接着剤ならば温めて柔らかくすることで、剥がす事は可能です。
ドライヤーでなくアイロンを使う場合には、直接当てずスチーム機能を使ってガラス面から放して使用しましょう。
身近なアイテムを使った剥がしにくい窓のシールの剥がし方!
ホームセンターなどでは、専用の「シール剥がし剤」も売られており、その効果は大きく効率的ですが、できればわざわざ購入することなく身近なもので処理できたら有り難いですよね。
次にご紹介する方法は、身近なアイテムを使った剥がし方です。
【お酢を使った剥がし方】
①お酢をシールに塗る
②お酢を塗った部分にラップをかけ、乾かないようにしながら30分おく
③時間が経ったらスクレーパーなどでこそげ落とす
お酢は、酸の働きで粘着剤を溶かすため、粘着部分に浸透すれば剥がれやすくなります。
シールの接着剤にしっかりお酢の成分を浸透させるため、カッターで数本切れ目を入れておくと効果的です。
ただ、窓ガラスを傷つけないように、よく注意して行いましょう。
【台所用洗剤を使った剥がし方】
方法と手順は「お酢」の場合と一緒です。
台所用洗剤などの中性洗剤には、界面活性剤が含まれています。
界面活性剤には、浸透・分解・剥離などの性質があるため、シールとガラス面の間に隙間が作られ、剥がしやすくなるのです。
洗顔フォームやハンドクリームなどにもこの界面活性剤が含まれているので、代用することもできます。
窓に頑固に貼り付いたシールの剥がし方!身近な溶剤を使う方法
窓に長い間貼ったあったシールの場合、接着剤は固形化が進み、粉状になっていることがあります。
このような状態になってしまうと、これまでご紹介した方法ではなかなかキレイに剥がせません。
ただ、シール剥がし剤以外で、それに近い効果を発揮する身近なアイテムが他にもあります。
それは「除光液」です。
【除光液を使った剥がし方】
①除光剤は揮発性のものが多いので、事前準備としてマスク・ゴム手袋を着用する
②シールの表面にカッターで切れ目を入れてから、除光液を塗る
③10分程おいた後、スクレーパーなどでゆっくり剥がす
④シールを剥がした後は、雑巾やキッチンペーパーなどで除光液を拭き取り、水拭きして溶液が残らないようにする
除光液は、シール剥がし剤と同じ有機溶剤なので、シールを剥がす効果を持っています。
また、シール本体を剥がす時に使うだけでなく、跡として残ったベタベタした粘着剤などもキレイに落とすことができます。
除光液を塗った後、雑巾や布などで擦るとゼラチン状の粒になるので、粘着剤を集めるように拭いていき、最後は雑巾で絡め取るようにします。
仕上げは、除光液が残らないように水洗いか水拭きし、乾いた布で跡が残らないよう丁寧に拭きあげましょう。
窓のシール剥がしが上手くいかない場合は業者に相談しよう
これまで、窓に貼られたシールのいろいろな剥がし方についてお話ししてきました。
身近なアイテムを使ってキレイに剥がせる状態のものならば、自分で処理する方法はおすすめです。
ただ、長い期間、窓一面に貼ってあった目隠しシールなどの場合は、剥がそうとするとシールの基材だけがボロボロと剥がれ落ちてしまい、粘着剤の跡がビッシリ残ってしまうことがあります。
ご紹介した方法で、地道に剥がしていくこともできますが、丸1日かかってしまうなど時間と手間がかかり、かなり根気がいる作業となります。
また、スクレーパーなどでこそぎ落としていく際に、気をつけていても目に見えない傷がつき、窓ガラスの劣化に繋がることもあります。
窓ガラスを傷つけてしまうと、ガラスがくすんでしまったり、割れやすくなったりします。
広範囲のシール剥がしの場合は、端の方でご紹介したような剥がし方を試し、スムーズに行えないない状態の場合は、業者さんに相談することをおすすめします。
身近なアイテムでシール剥がしにチャレンジしてみよう!
窓に貼り付いたシールを剥がしたい場合、無理やり剥がすのではなく、シールの接着剤を柔らかくしてから行うと、スムーズに剥がせます。
ドライヤーや台所用洗剤など、身近なアイテムを使った剥がし方で、まずはチャレンジしてみましょう。
長い間貼ったままのシールに関しては、シール剥がし剤とスクレーパーなど使って根気よく剥がしていくことも可能ですが、上手く剥がせない場合には専門業者に相談してくださいね。