ベランダや廊下といった室外に洗濯機置き場があるアパートもありますが、現在ではだいぶ少なくなり、室内に洗濯機が置けるようになりましたね。
室内に洗濯機置き場があることで、雨風による被害もありません。
しかし、室内に洗濯置き場がある場合、排水溝が原因で、部屋中が嫌なニオイになってしまう事態があるようです。
洗濯機の排水溝からニオイが発生する原因を探り、その対処方法をお話しいます。
洗濯機の周辺が臭い!洗濯機自体が臭いかも?!
普段アパートで生活をしているなかで、いつもは感じない嫌なニオイがすると、どこがニオイの原因なのか気になってきますよね。
ニオイのするほうに向かうと、洗濯機が置かれている場所のようです。
洗濯機の周辺で嫌なニオイがするときは、次のような原因が考えられます。
・洗濯機自体がくさい
・洗濯機の排水溝が臭い
・洗濯機の近くにある洗面台の排水溝がくさい
などです。
まずは、洗濯機自体から嫌なニオイがする場合に考えられる原因を解説していきます。
●生乾きの雑巾のようなニオイがする
ニオイの原因は、雑菌によるものです。
バスタオルや衣類などに付着している皮脂汚れなどを栄養に、洗濯機の中で繁殖してしまいます。
濡れた状態の洗濯物を、長い間洗濯機のなかに放置していると発生しますので、気を付けてみましょう。
●カビ臭い
洗濯槽の裏側にはカビが繁殖しやすく、ニオイの原因になります。
洗濯槽のカビ取り専用のクリーナーを使って掃除してみましょう。
●洗剤の混ざったニオイ
洗剤や柔軟剤など、いい香りのする商品がたくさん販売されています。
しかし、使用量を守らずに規定以上の量を使っていると、溶け切らなかった洗剤たちが混ざり合い、嫌なニオイを発してしまうため、注意してみましょう。
アパートにある洗濯機の排水溝タイプはどれ?
洗濯機の周辺で嫌なニオイがするときに考えられる二つめの原因は、洗濯機の排水溝です。
下水が上がってきたようなニオイがするときは、排水溝を疑ってみるといいかもしれませんね。
まずは、住んでいるアパートの排水溝のタイプを確認してみましょう。
①防水パン
一般的な洗濯機の排水溝といえば、防水パンです。
正方形のパンの中に排水溝があり、防水パンの仕組みからすると、下水の嫌なニオイは上がってきにくい構造になっています。
また、同じ防水パンでも、四隅に高さを設けたタイプもあります。
比較的、築年数の浅いアパートやマンションなどに設置されており、かさ上げされていることで掃除もしやすい構造です。
主に二層式洗濯機を使用していた時代に建てられたアパートだと、横に長い防水パンである場合もあります。
横に長いの防水パンの場合、排水トラップがないことから、正方形の防水パンと比べると下水のニオイを発しやすい構造だといえます。
②直接差し込むタイプ
古いアパートで見られるのは、排水管に直接差し込む構造です。
排水トラップもなく、差し込んでいるだけなので、ちょっとした隙間ができてしまいます。
すると、結果的に、下水の嫌なニオイが漂ってしまうのです。
防水パンのなかに排水溝が設置されているアパートの場合
ここからは、排水溝から嫌なニオイがしているとしたときにできる対処方法をお伝えします。
まずは、アパートの洗濯機置き場に防水パンが設置されている場合です。
排水溝に手が届き、作業しやすい環境であれば洗濯機を動かさなくても作業はできますが、それ以外である場合は、洗濯機を移動させて作業していきましょう。
重量のある洗濯機を一人で動かすのは大変ですから、必ず二人以上で行ってください。
洗濯機を移動させると、排水溝が見えます。
排水溝を覆っているフタと、排水エルボを取り外してみましょう。
すると、排水トラップが露出してきますので(排水トラップがなければそのまま)、時計回りとは反対にまわしていき、これ以上まわらないところまできたら、真上に持ち上げます。
排水トラップを取り外すとコップが見えるかと思いますが、このとき水は溜まっているでしょうか。
実は、ここに水が溜まっていないと、ニオイがする原因を作り出してしまいます。
というのも、水が溜まっていることで、フタのような役割を果たしているからです。
長い間洗濯機を使っていなかったりすると、水が蒸発して無くなってしまい、下水のニオイが上がってきてしまいます。
そのため、しっかりと水をためておきましょう。
次項へ続きます。
洗濯機の排水溝が臭う原因を解決
前項の続きです。
水を入れたら、排水トラップを時計まわりに、ロックがかかるところまで締めます。
カチッとするまで締めていないと、下水のニオイが上がってきてしまいますので、しっかりと締めてくださいね。
取り外したフタを戻し、排水溝と洗濯機の排水ホースをつなぐ排水エルボを取り付けます。
この排水エルボも、きちんと取り付けていないと水漏れを起こしてしまい、アパートの住人に迷惑がかかってしまいますので、気を付けましょう。
このようなことから、洗濯機の排水溝から嫌なニオイがするときは、水受けに水が入っていない、排水トラップがきちんと締められていない、もしくはトラップがない状況といえます。
排水溝の状況をよく確認し、ニオイが漏れている原因を探ってみましょう。
下水のニオイを通しにくい排水トラップは、ホームセンターなどでも手に入りますので、検討してみてくださいね。
洗濯機の排水ホースを排水管に直接差し込むアパートの場合
洗濯機置き場に防水パンがなく、排水管に直接差し込む構造のアパートもあることでしょう。
こういったケースでは、排水トラップはおろか、フタも排水エルボもありませんよね。
すると、構造からして隙間が生じてしまい、下水のニオイが漂いやすくなります。
こうなると対策方法としては、排水溝と洗濯機の排水ホースとの間を埋める必要があり、パテなどを使って埋めていくほかありません。
しかし、賃貸アパートなどでは借主が勝手に施してしまうと、後々トラブルを生みます。
まずは、アパートの管理会社(または大家さん)に相談してみましょう。
また、排水溝が原因ではなく、排水管自体が汚れていて強烈なニオイを発しているかもしれません。
排水管が汚れているかどうかは目では見えないため、ニオイが全く改善されない場合も、管理会社に連絡、相談をしてみてください。
管理会社によっては、排水管高圧洗浄を実施していることもあります。
洗面台の排水溝も確認してみよう
洗濯機にまつわるニオイの原因と一緒に確認したいのが、洗面台の排水溝です。
洗面台の下にある扉を開けると、排水パイプがあり、そのまわりに排水プレートがあるかと思います。
プレートを壊さないように注意しながら取り外してみると排水管が露出しますが、通常であれば隙間が生じないように防臭ゴムが取り付けられています。
しかし、アパートによっては取り付けられていない場合もあるようで、排水パイプと排水管との間に生じた隙間が原因で、下水のニオイが上がってきてしまうようです。
また、排水パイプが固定されていない場合は、洗面台の下の棚に荷物を詰め込むのは止めましょう。
排水パイプが動いてしまうとニオイが漏れるだけでなく、水漏れの原因にもなります。
そして、洗面台の排水パイプにも排水トラップが設けられていて、洗濯機と同様に水をためておく構造です。
ここに水がたまっていることで、下水のニオイや虫の侵入を防いでいます。
この部分にも水がたまっているか、確認してみましょう。
洗面台を長い間使っていないと水が無くなってしまうことから、嫌なニオイを運んできてしまうのですね。
我慢せずに原因を解決する
洗濯機や洗面台からの嫌なニオイは、生活をするなかでもとても不快です。
使用するたびに部屋中が臭くなってしまったら、困りますよね。
まずは確認できることを行い、それでも改善しない、もしくはどうにもできない事態になったら、アパートの管理会社及び、大家さんに相談してみましょう。
嫌なニオイがしたら我慢するのではなく、問題となっている部分を解決していくことが大切です。