ハンドルで開閉することができる窓をルーバー窓と呼びますが、どのように取り扱えば長持ちするかご存知でしょうか。
汚いままで放置したことにより、錆で動かなくなったり破損してしまうことがありますので、定期的なメンテナンスが必要なのです。
メンテナンスと言っても簡単なことですので、ルーバー窓のトラブル解決方法と併せてお伝えします。
ルーバー窓はどこに使う窓?ハンドルが開閉できなくなるトラブル
ルーバー窓(ジャロジー窓)は、本来は、温室などの屋外スペースの換気のために開発されたものだと言われています。
そのため、ガラスの羽板をハンドルで簡単に角度を変えて開閉でき、適度な通風の量に調節できるようになっています。
温暖な地域に建てられている住宅でも、キッチンや脱衣所、バスルーム、トイレなどで用いられています。
窓を取り付けないと暗くなってしまうけれど壁面が狭いような場所にも、採光の目的で使われています。
しかし、防犯性や断熱性などの点でデメリットもあり、コストもかかるため、新築マイホームにはめったに見かけなくなりました。
そんなルーバー窓ですが、開け閉めせずに放っておいたり掃除しなかったりすることで、ハンドルが動かなくなってしまうことがあります。
基本的にはサッシ屋さんなどに相談して見てもらうのが一番おすすめな方法ですが、自分で確認できる点もあります。
原因に自分で気が付ければ、修理できる可能性もあります。
ハンドル開閉トラブルの対処法!錆が原因の場合
ルーバー窓のハンドルを開閉したくても、ハンドルがびくともしないことがあります。
長期間放置しておくとハンドル内部に汚れが溜まり、錆が発生してしまうことがあるようです。
マイナスドライバーを、窓ガラスの隙間に差し込めるでしょうか。
ガラスとガラスの隙間に差し込んだマイナスドライバーをそっと動かすと、もしかしたら窓が開閉するかもしれません。
それなら、窓ガラスではなく、ハンドル部分に異常があると考えられます。
一度、ハンドル部分を取り外し内部を確認してみて、錆やホコリを取り除くことで、再び動くようになる場合もあります。
ハンドルの取り外しは、基本的にはドライバー1本でできます。
ルーバー窓にハンドルを固定しているネジを、失くさないように注意しながら回して、慎重にハンドルを外しましょう。
ハンドルを取り外して分解したら、錆をヤスリで落としたりして引っ掛かりを無くし、ホコリを除去してからもう一度組み立てて、ルーバー窓に付け直します。
少し難しい作業になりますので、取り外しの際にどんな作業を行ったか、しっかりと覚えておきましょう。
ただし、どうしても分解できないこともあります。
そんな時は無理に行わずにプロにおまかせしましょう。
ルーバー窓の交換用ハンドルがあるか確認!
ルーバー窓のハンドルが回らなくなった場合の、対処法をお伝えしました
一日に一度は開閉することや、定期的に掃除することなど日常的なメンテナンスが必要です。
ハンドルの掃除だけでは解決しないなら、ハンドルを交換するか、窓そのものを交換することになるかもしれません。
それか、開閉をあきらめて採光のみの存在と割り切って、開かないまま使っていくしかないでしょう。
ちなみにハンドル単品は、ネット通販でも販売されています。
ルーバー窓のハンドルは、それほど難しい構造というわけでもありませんので、メーカー名と型番が分かれば、修理用の部品をそろえて修理することもできます。
業者では、「窓の交換しか方法が無い」と言われたケースでも、ネット通販で部品をそろえて、再び使えるようにDIYできるかもしれません。
ルーバー窓の開閉をなめらかに保つ!上手な掃除方法
ルーバー窓の開閉をスムーズにするためには、こまめに掃除して状態を確認しておくことが大切です。
ホコリが積もり続けると、頑固な汚れになってしまいます。
窓のホコリを落とすためには、水拭きよりは乾いたブラシ、雑巾での掃除がいいでしょう。
ホコリは水分を吸うとボロッとしたかたまりになり、サッシの下枠に落ちると掃除に手間がかかります。
ホコリはさっと払うか、ハンディタイプの掃除機で取り除きましょう。
ルーバー窓のガラス一枚一枚、そしてハンドル部分の掃除を行いますが、乱暴に行うとガラスが破損する可能性があります。
くれぐれも、丁寧に行いましょう。
ハンドルのネジなど細かい部分は、乾いた綿棒や歯ブラシでホコリを落とすことができます。
全体的にホコリが無くなったら、かたく絞った雑巾などで窓全体を水拭きしましょう。
まずは閉じた状態で拭き、次に隙間を開けた状態ですみずみまで掃除してください。
最後に乾拭きして、水気を取って終了です。
もし網戸も設置してあったら、一緒に網戸の掃除も行うといいですね。
便利な掃除グッズで窓のすみずみまで掃除
ルーバー窓の開閉をスムーズにするための掃除方法をご紹介しましたが、もっと簡単に掃除できるようになる便利な商品として、窓クリーナーがあります。
ルーバー窓専用のクリーナーは、ヘアアイロンのようにガラスを挟み込んで掃除できるもので、だいたい1,000円程度で販売されています。
ガラスとガラスの間に指を差し込むようにして掃除しなくても済みますし、屋内から外側ガラスをふきあげることができるので大変便利です。
また、割りばしで掃除アイテムを簡単に自作できます。
割りばしに、キッチンペーパーやウェットティッシュなどを巻き付けて、輪ゴムでぐるぐる巻き、掃除棒を作れます。
掃除棒に汚れが付着してくれますので、狭い場所の掃除にはどこでも活用できます。
ストッキングなど静電気が起きやすい布を巻きつければ、より高い効果が期待できるでしょう。
ハンドルの接続部分などの汚れ落としにもご活用ください。
ルーバー窓に断熱シートはNG?ガラスのタイプを確認
ここまでは、ハンドルの錆落としや、ルーバー窓全体の掃除方法についてご説明してきました。
最後に、ルーバー窓で多いお悩み、「寒さ対策」について触れておきましょう。
ルーバー窓は開閉が簡単で通気性が高い分断熱性が低いため、寒い時期には断熱シートの購入を検討することもあるかと思います。
しかし、網入りガラスの場合には、一般的な断熱シートの使用はおすすめできません。
網入りガラスは、火事のときに危険性が低いガラスで、防火設備の一つです。
とはいえ、「割れにくい」というわけではありません。
むしろ熱をくわえることで、ガラスと金属網の温度差が生まれて割れやすくなります。
直射日光には耐えられても、断熱シートによって熱を吸収することで熱割れを起こしてしまうかもしれません。
多くの断熱シートには、「網入りガラスには使用できない」という意味の表示があるかと思います。
どうしても断熱シートを貼りたいのであれば、網入りガラスや凹凸ガラスに使用できるタイプもあります。
お住いの地域の気候や窓の日当たり、使用上の注意点などをよく確認して、安全に配慮して使用してください。
ルーバー窓の掃除を忘れずに!
ルーバー窓は、今ではめずらしい設備の一つですが、使用環境によっては十分役に立つ窓です。
ハンドルだけのトラブルで、ルーバー窓が比較的新しいタイプであれば、交換することもできるでしょう。
また、こまめな掃除で長持ちさせることもできます。
ルーバー窓用クリーナーなどもあるので、掃除を楽にしたい方は参考にしてください。