戸建てを考える場合、駐車場をどうするのかも大事な決め事になります。
駐車場の大きさは、車の車種ごとの寸法の違いだけでなく、何台停めるのかによっても違ってきます。
また、駐車の方法にも縦列駐車だけでなく、直角駐車や並列駐車もあります。
どういった駐車場を作るのかによって、家の間取りへの影響もあるでしょう。
こちらでは、一戸建てに駐車場を作る場合について考えていきます。
駐車場の寸法を考えるなら!将来を見据えた車の寸法で考えよう
新築一戸建てで駐車場の寸法を考えたいのであれば、まずは車の寸法を確認しておく必要があるでしょう。
ただし、車の寸法確認といっても今乗っている車に合わせればいいわけではありません。
現在は小型自動車に乗っていたとしても、ずっとそのような車に乗り続けることは考えられないことが多いですよね。
例えば、今は夫婦2人だけでも将来子供が増える予定の場合、車の大きさは必然的に大きくなっていくはずです。
子供や自分の親を乗せることも考えれば、7人乗りの大型ボックスカーに将来的には乗ることもあるでしょう。
駐車場の寸法を考えるのであれば、将来のことを見据えた車の寸法に合った駐車場を考える必要があります。
車の寸法はおおまかに、軽自動車、中型車、大型車の3つに分けられます。
そして、それぞれの車種に合った駐車場の寸法の目安は、以下の通りです。
・軽自動車 2×4メートル
・中型車 2.3×4.7メートル
・大型車 2.5×5メートル
縦列駐車の駐車場を考えている場合には、単純に考えて長さが2倍必要ということになり、軽自動車では2×8メートル、大型車では2.5×10メートル必要ということになります。
車を2台縦列駐車するのに必要な土地の寸法は?
前項では、駐車場のことを考えるのであれば、駐車場の寸法について考える必要があることをお伝えしました。
しかし、いくら駐車場のスペースを確認したところで、肝心の土地が狭くては困ってしまいますよね。
縦列駐車は土地を縦に長いスペースを占めてしまいますので、それだけの長さがあるのか確認しなければなりません。
前項では、大型車1台分に必要なスペースを、2.5×5メートルとしました。
縦列駐車で車2台分となると、2.5×10メートル必要ということになります。
土地の1辺が少なくとも10メートルはないと、縦列駐車ができないということになるでしょう。
それでは、標準的な土地の大きさとして、60坪を例に考えてみます。
60坪が正方形だったとして、1辺の長さはどれくらいになるのでしょうか。
60坪は約198.34平方メートルですので、1辺は14メートルくらいといったところでしょうか。
したがって、60坪で正方形に近い土地であれば1辺14メートルあるため、縦列駐車には十分な大きさがあると言えそうです。
ただし、カーポートを設置するのであれば、その分のスペースも確保する必要があるでしょう。
縦列駐車での駐車場!寸法を考えないと思わぬ事態に
縦列駐車は、車を縦に並べて駐車するために、外観上はスッキリとして見えます。
しかし、奥に止めてある車をすぐに使うことはできないため、2台の車を入れ替える必要が出てきたりするなど、面倒なことになってしまうこともあります。
また、2台入れるための縦の寸法を確保することが大事ですが、横の寸法も必要な分だけ確保する必要があります。
もし確保できていないと、車のドアを開けた際に壁にぶつけたり、下手すると車から外に出られないことも考えられるのです。
駐車場はただ車が入れば良いというわけではありません。
普通に乗り降りができて、荷物の移動がスムーズにできるかどうかが重要です。
幅の寸法はしっかりと確認しておきましょう。
また、縦列駐車の場合、基本的に車をバックで駐車させると思いますが、運転に自信がない方などは、車の後方を壁に擦ってしまう可能性があります。
慣れないうちは特に、新しい駐車場に入れる際にうっかりぶつけてしまうなどのトラブルが起きがちです。
そのようなことが起こらないよう、運転する方が入れやすいサイズにする工夫が必要でしょう。
本当に縦列駐車でいいの?駐車場の種類は3パターン
駐車場の寸法は家との関係で変わってきますが、駐車の方法を変えることで、ある程度柔軟に土地を使うことができます。
土地の形によって駐車場が決まってしまうことも多いですが、もし選択できるのであれば、縦列駐車以外の駐車場を選んでみてもいいかもしれません。
こちらでは、3つの駐車場をご紹介します。
〇直角駐車
車を道路に対して直角に停めるような駐車場です。
2台停めるのであれば、道路に面して2台並べて駐車する形になります。
○並列駐車
車を道路に対して平行に停めるような駐車場です。
間口が広ければ車を2台とも平行に駐車します。
しかし、間口が狭い場合は、1台は平行に、もう一台は直角駐車にする方法があります。
〇縦列駐車
車を道路に対して直角に停め、2台を縦に続けて停める駐車場です。
道路からの間口が広く取れないのであれば、おすすめの駐車方法です。
しかし、前項でもお伝えしましたが、車の出し入れの際には入れ替えの必要があったり、駐車場の寸法にも注意が必要になります。
土地の形や家の間取りにもよりますが、車をどう停めるのかということにも注目していただきたいですね。
縦列駐車よりもおすすめ?!直角駐車のメリットとデメリット
前項では、駐車場の種類について簡単にお話ししてきました。
ここでは、直角駐車のメリットとデメリットについてお伝えしていきます。
まず、メリットからです。
直角駐車は、駐車場の止め方としてはポピュラーであり、よく使われている方法です。
駐車はバックでも前向きでもしやすく、運転や駐車に不安があるような方にもおすすめです。
車が2台あっても、それぞれ出し入れが独立しているため、使い勝手は良いですよね。
また、道路に対して車を直角に停めるだけですので、それぞれ車止めを設置することもできます。
縦列駐車では、2台続けて停めるために長い寸法になっており、車止めは一番奥に設置するのみで、2台目を停める場合には、1台目にぶつからないよう注意しなければなりません。
デメリットは、家の配置によってはリビングに向けて車を駐車させることがあることです。
南道路の場合、窓を閉めていれば問題ないのですが、窓を開けている場合、リビングに排気ガスが入ってしまうことになるでしょう。
停めるのは難しいかも?!並列駐車のメリットとデメリット
前項では、直角駐車についてお話ししてきました。
ここからは、並列駐車のメリットとデメリットをお伝えします。
並列駐車は、道路と並行に車を駐車しますので、直角駐車のように土地の奥まで駐車場として使いたくない場合に有効です。
土地の奥まで駐車場が占めないため、その分庭にスペースを使うことができます。
また、家の形をより四角い形で造ることも可能です。
地震などに強い家は正方形ですので、地震に強い家を造ることもできそうですね。
土地の形にもよりますが、家も庭も広々確保することもできそうな駐車場とも言えるでしょう。
デメリットとして、並列駐車は停めづらいということが挙げられます。
家と道路に並行して停めるため、広いスペースがない場合は車を停めづらいことが考えられます。
2台とも並列に駐車する場合は、道路と家に対してきっちり平行に停めることは難しい方もいるようです。
駐車に自信がない方は、並列駐車と直角駐車の組み合わせが良いでしょう。
縦列駐車は細長い寸法となりますが、並列駐車のような停めにくさは、もしかしたら感じにくいかもしれませんね。
駐車場の種類は土地や家とのバランスで決めよう
駐車場の種類は3パターンあり、直角駐車、並列駐車、縦列駐車がありました。
縦列駐車は間口が狭い場合にも使える駐車場で、2台以上なら縦に続けて停める必要があります。
外観上のスッキリさはあるものの、車の入れ替えが必要だったりして不便に感じることもあるようです。
造る際には、人の乗り降りや荷物の出し入れがしやすいかも大事なポイントです。
直角駐車と並列駐車についてもメリットとデメリットをご紹介しましたので、自分に合った種類で対応しましょう。