新しく引っ越してきたアパートで、「BS・CS放送が映らない!」という状況になってしまったら、どう解決すべきなのでしょうか。
また、「もともと視聴できていたのに突然映らなくなった…」というトラブルも多いはずです。
この記事では、アパートなどの集合住宅にお住まいと想定し、衛星放送が視聴できない理由と、その解決方法をご紹介していきます。
お困りの方は、ぜひとも参考にしてみてください。
そもそも「BS」と「CS」の違いってなに?
不具合の解決方法をご紹介していく前に、BS放送とCS放送の違いについてお話しします。
どちらも人工衛星から電波を発生させ、直接受信するかたちで視聴可能となりますが、どのような違いがあるのでしょうか。
●BS放送…「Broadcasting Satellite(ブロードキャスティング サテライト)」の略
直訳すると「衛星放送」という意味になります。
●CS放送…「Communications Satellite(コミュニケーション サテライト)」の略
直訳すると「通信衛星」という意味になります。
【BS放送とCS放送の違い】
①目的の違い
名称からしても分かる通り、BSの用いる人工衛星は、当初からテレビ放送を目的としてつくられていました。
一方、CSの人工衛星は、もともと通信目的でつくられたものです。
CSの人工衛星は本来、国の認めた機関のみが利用していましたが、昭和63年に放送法が全面改正され、BSのようなテレビ放送が可能になったのです。
②チャンネル傾向の違い
BSは、高画質なハイビジョン番組が豊富な印象です。
それに対し、CSは放送チャンネルの専門性が魅力でしょう。
スポーツや映画、音楽だけでなく、ネイチャードキュメンタリーなど、幅広いチャンネルがそろっています。
③料金の違い
基本的に、民放のBS放送なら無料です。
しかしながら、一部のチャンネルは有料となっています。
CS放送においては、すべて有料です。
日本では、「スカパー!」と契約することとなります。
BSとCSには、このような違いがありました。
いよいよ次項からは、「アパートで衛星放送が映らない!」というときの理由と、解決方法を探っていきます。
アパートでBS・CSを視聴したい!まず確認すべきことは
まず大前提として、使用中のテレビはBSやCSに対応しているでしょうか。
テレビの仕様によっては、衛星放送が映らない場合も考えられます。
そちらを確認するためには、テレビのリモコンを見てみましょう。
「地上(地デジ)」ボタンのそばに「BS」「CS」ボタンがあるなら、テレビにチューナーがついているので、基本的な視聴環境は備わっていると判断できます。
そういったボタンが見当たらないときには、別途でチューナーを購入する必要が出てくるでしょう。
特に、古い年式のテレビでは衛星放送に対応していない可能性が高まるので、事前にチェックしておいてください。
また、アパートの共同アンテナは、BSやCSに対応しているでしょうか。
お住いのアパートによって、対応状況はさまざまです。
これに関しては、次項で詳しくお話しします。
CSだけ映らない!?アパートの共同アンテナはどこまで対応可能?
アパートにお住まいなら、室内のどこかに「テレビ線差込口」があるはずです。
そこにケーブル線を差してテレビを視聴することになりますが、アンテナ入力先を「地上デジタル」から「BS・110度CS」に変更してみましょう。
この状態でBSやCSが映るなら、わざわざ自分で専用アンテナを設置しなくても済みます。
もし「放送が受信できません」「エラーメッセージE202」などと表示されてしまうようなら、共同アンテナは衛星放送未対応であると判断できます。
また、アンテナ入力先を変更してみて、「BSは映るけどCSは映らない」ということはよくあるものです。
アパートに設置されている共同アンテナは、地デジ・BS専用になっているかもしれません。
それでもCS放送を視聴したいなら、別途でのアンテナ設置を検討してみてください。
アパートのアンテナ環境を知る方法としては、管理会社や大家さんに直接問い合わせてみるのもいいでしょう。
もしくは、物件情報紙や契約書に記されていることもありますから、一度確認してみてください。
BS・CS放送が映らない!テレビ周辺は大丈夫?
さて、ここからは「今まで視聴できたBS・CS放送が映らなくなった」というケースについてお話ししていきます。
※アパートの共同アンテナを利用している前提です。
テレビにエラーが表示されたときは、まず受信環境をチェックしてみましょう。
同じアパート内に知人がいるのなら、「BS・CS放送は問題なく映る?」と確認してみてください。
顔見知りがいなければ、管理会社や大家さんに不具合の報告はないかと、聞いてみるのもいいでしょう。
また、自宅にもう一台テレビがあるなら、そのテレビでの視聴は可能かどうかも確かめてみます。
そこで、BS・CS放送が映らないテレビ以外に問題が発生していなければ、周辺機器に問題があることが分かります。
ケーブル線が抜けそうになっていたり、テレビの設定や配線がおかしくなっていたりすることはないでしょうか。
また、テレビやレコーダーそのものの故障というパターンもあり得ます。
さらに、ペットを飼われているご家庭なら、ケーブル線の破損という可能性もあるので、くまなく調べてみましょう。
アパートの共同アンテナに不具合があった場合
自宅にあるすべてのテレビでBS・CS放送が映らなくなり、自分以外のアパート住民も同様の事態に陥っているようなら、共同アンテナに不具合が生じているはずです。
そんなときには、まず管理会社や大家さんに連絡をしてください。
そして、BS・CS放送が映らない理由を調査してもらいます。
アンテナに不具合が生じてしまう原因としては、以下のことが考えられます。
●アンテナの寿命
アンテナの寿命は約10年です。
日々雨風にさらされているため、だんだんと劣化していきます。
●アンテナの傾き
アンテナが傾くことで、電波受信が不安定になることもあります。
●アンテナの電波障害
近くに建物や遮へい物があると、放送電波を受信しにくくなります。
その場合、アンテナの位置を移動させる必要があるかもしれません。
●アンテナの配線が外れている
アンテナの配線だけでなく、接合部分の不具合がないかチェックしてもらいましょう。
雨のせいで映らない!?アンテナ状況は天候によって変わる
ここまで、アパートにお住まいと想定しながら、BS・CS放送が視聴できなくなる理由と、その解決方法を中心にお話ししてきました。
衛星放送が映らない理由としては、屋外の「天候」も大きく関係しています。
強い雨や雪が降ってしまったとき、強風が吹いているときなどは、アンテナになんらかの影響を与えている可能性があるのです。
前項では、不具合が生じてしまう原因として「アンテナの傾き」を挙げましたが、雨や雪、風によってアンテナの向きが変わってしまうことがあります。
また、雨や雪のせいで電波が遮断されてしまうこともあるのです。
テレビ画面にノイズが出てしまう、ときどき画面が停止してしまうような不具合があったときは、雨や雪の影響かもしれません。
そのような場合、天気が回復すれば、またもと通りに視聴できるようになるはずです。
BS・CS放送が映らない理由を探ってみよう!
BS・CS放送が映らない理由はさまざまです。
そもそもテレビ自体が衛星放送に対応していないケースや、共同アンテナの対応状況によっても左右されていきます。
そのため、ご自分の視聴環境は整っているのか確認してみてください。
また、突然映らなくなってしまったときは、テレビ周辺の不具合でないことを確認したうえで、管理会社や大家さんに連絡してみましょう。