賃貸物件を探している人のなかには、築年数10年以内など、選択の幅をぐっと狭めている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
築年数が古い物件であっても、きちんとリフォームをしたり、おしゃれにリノベーションされている場合もあります。
ここでは、リフォームやリノベーションについてのお話をはじめ、築年数が古い物件のメリットデメリット、古い物件でも自分で簡単にリメイクする方法など幅広くご紹介していきます。
築年数が古い物件で見かける!リフォームとリノベーション
賃貸物件を探していると、築年数が古い物件のなかには、「リフォーム済み」や「リノベーション有り」などという言葉が表記されていることがあります。
「なんとなく分かる」という人もいらっしゃるかもしれませんが、リフォームとリノベーションでは、どのような違いがあるのでしょうか。
それぞれの特徴は次のようになります。
【リフォーム】
「リフォーム」とは、壊れていたり傷ついていたりする箇所を修繕し、原状回復することを言います。
具体的には、壁紙や床などの張り替えが多く行なわれています。
リフォームは、規模としては小さく、設備や施設の一部分のみを行なうことが一般的となっています。
【リノベーション】
「リノベーション」とは、Re+Inovation=再び+生み出す、つまり、新しく作り直すという意味になります。
その物件の基礎的なものや構造は活かしつつ、間取り・設備・配管・配線などを見直して新しく作り変えることになり、規模としてもリフォームと比べて大きくなります。
しかし、本来の新築よりは費用を抑えられ、リフォームよりも自由度が高く、おしゃれに部屋のデザインをすることができます。
築年数が古い物件にもメリットがある!
リフォームやリノベーションを必要とするような物件は、築年数が古い物件が多いのですが、築年数が古い物件を選択肢に全く入れていないという人もいらっしゃるかもしれません。
しかし、たとえ築年数が古い物件であっても、「メリット」がありますので、ご紹介します。
【築年数が古い物件のメリット】
●家賃が比較的安い
物件を探す際に、築年数を目安として探す人は多く、古い物件ほど人気が減る傾向にあります。
入居希望者がいなくならないようにするために、築年数が古くなるごとに家賃を値下げするケースが多いです。
●物件数が多い
賃貸物件の情報サイトで検索すると分かるように、築年数10年以内という条件を入れて検索するのと、築年数はこだわらないとして検索するのでは、ヒットする物件数が大幅に違います。
多少は築年数が古い物件でもこだわらないようにすると、物件の選択肢も広がります。
●家賃が安いのに、リフォームやリノベーションされていてきれいな部屋もある
築年数が古い物件であっても、先ほどお話ししたように、新築のような状態に戻すリフォームや、内部の作り変えをするリノベーションを施している物件もあります。
リフォームやリノベーションがされている部屋は、新築と同様にキレイにかつおしゃれになっている物件も多くあります。
築浅の物件よりも家賃が安くて同じくらいキレイであれば、検討してみる価値はあるのではないでしょうか。
おしゃれでも気になる!築年数が古い物件のデメリット
たとえ、おしゃれに、キレイにリフォームやリノベーションがされていても、築年数が古い物件には気になる点があることでしょう。
【築年数が古い物件のデメリット】
●冬場は寒い
築年数が古い物件で懸念されることと言えば、通気性の問題があります。
古い物件には、通気性の良い木材で造られた物件が多くあります。
通気性が良いので、夏場は熱がこもらず問題はありませんが、冬になると外の冷気が伝わりやすいため、外と同じくらいの寒さの場合もあります。
そのような物件に住む場合は、寒さ対策として、窓に断熱シートを貼る・断熱カーテンを使用することなどがありますので、試してみることをおすすめします。
●耐震性の問題
築年数が古いと心配されることのなかに、耐震性についてもあるのではないでしょうか。
耐震基準が現在よりも低かったことと年月が経過しているため、1980年以前に建てられた建物は、現在の建物よりも地震に弱いとされています。
しかし、1981年以降に建てられたものであれば、同じ耐震基準で建てられていますので、耐震性については現在の建物と変わりはないとされています。
古いけどキレイ!おしゃれなリノベーション物件の探し方
築年数が古い物件のメリットの章でもお話ししたように、築年数が古くても、リフォームやリノベーションされ、新築と同様にキレイでおしゃれな部屋もあります。
築年数が古いことから、家賃も比較的安くなっていることも多いです。
「おしゃれであれば築年数は気にしない」という方には、リノベーション物件もおすすめです。
そのようなリノベーション物件を探すためには、どうしたら良いのでしょうか。
●インターネットで探す
通常の賃貸物件を探すのと同じように、インターネットでも検索することができます。
リノベーション物件や、レトロな物件をおもに取り扱っている不動産会社もありますので、そちらのホームページから探してみると良いでしょう。
●不動産会社の営業に探してもらう
インターネットでは、膨大な数の物件がヒットされることがあり、そこから自分の理想の部屋を探してその都度内見に行くのは大変な作業です。
そこで、不動産会社の営業に依頼し、自分の希望している物件の特徴を伝えておけば、まとめて内見の手配をしてもらえたり、資料もそろえたりしてくれます。
このようなタイプの人は築年数が古い物件に向かない!?
家賃が安いことにひかれて、築年数が古い物件も検討している人はたくさんいらっしゃるでしょう。
しかし、住み始めてから後悔することのないように、判断基準の目安をご紹介しますので、自分はどう思うのか見つめ直してみてはいかがでしょうか。
●キレイな物件を希望している
部屋の中をキレイにリフォームしたり、おしゃれにリノベーションがされていても、外観は改装せずにそのままにしてある物件は多いものです。
「外観もキレイな物件がいい」と思っている人は、築浅物件の方が良いでしょう。
●生活音が気になりやすい
築年数が古い物件で特にアパートの場合は、木造であることも多く、隣人や上の階の足音や生活音が聞こえやすくなっています。
他人の生活音などで「迷惑をかけられたくない」という人には、築年数が古い物件は向かないでしょう。
●防犯面が気になる
築浅物件には、オートロックや空調などの最新の設備が整っていることが多いですが、築年数が古い物件にはオートロックがついていない場合が多いです。
防犯上で、オートロックにこだわる人は、築浅物件のなかから探す方が見つけやすいでしょう。
築年数が古い物件でも自分でおしゃれにできる!
最後に、築年数が古い物件で、リノベーション物件ではない部屋でも自分でリメイクする方法をご紹介します。
●リメイクシート
100円ショップなどで販売されている、「リメイクシート」を使えば、ごく普通の殺風景な部屋でも、おしゃれに変身させることができます。
貼ってもはがすことのできるリメイクシートを選べば、賃貸物件でも使用することができます。
木目やレンガのシートを貼ることで、おしゃれなアンティーク調の雰囲気をかもし出すことが可能になります。
しかし、壁紙の素材や、気温・湿度などお部屋の環境によっては、貼っても剥がすことのできるリメイクシートでも粘着が残ってしまったり、壁紙と一緒に剥がれてしまうことがあるといいます。
貼ってもはがすことのできるリメイクシートであったとしても、貼りける前に壁紙の素材を十分に把握し、問題のない場合でも、いきなり広範囲に貼ることは避けましょう。
●ウォールステッカー
現状の壁の上に好みのイラストをつけることができ、それだけで楽しい雰囲気に変わります。
●ブラックボード
ブラックボードを飾り、夕ご飯のメニューやメモ書きをすることで、おしゃれなカフェ風にすることもできます。
築年数が古い物件だからこそ、このようなリメイク方法を行なうと、より新鮮な印象を受けることでしょう。
築年数が古くてもきれいな部屋はたくさんある!
ここでお話ししたように、築年数が経ってしまっている物件でも、リフォームやリノベーションが施されて新築同様にキレイになっている部屋も数多くあるものです。
「キレイな部屋に住みたいけれど、できれば家賃を抑えたい」という方には、リフォームやリノベーション済みの物件を探すこともおすすめです。
ただ、自分の譲れない条件というのもあるでしょう。
住み始めてから後悔しないように、条件をよく確認をしながら物件を決めるようにしましょう。