アパートにお住まいの場合、リビングに赤ちゃんスペースを設けることも多いはずです。
そんなとき、どのような準備をしておくべきなのでしょうか。
赤ちゃん目線のリビングレイアウト術を学び、安心して暮らせる住まいづくりを目指しましょう。
まずは、意識しておくべき大事なポイントから確認します。
アパートのリビングを赤ちゃんスペースに!大事なポイントを確認
アパートのリビングを赤ちゃんスペースに設定すると、さまざまな面において、効率が良くなると言われています。
生まれたばかりの赤ちゃんは、すぐにお腹を空かせてしまいますし、おむつ汚れにも敏感なので、大変手がかかります。
生活の中心であるリビングを拠点にすることで、お世話だけでなく家事もしやすくなるでしょう。
そして、ママがくつろぎながら過ごすことができるという点も、大きなメリットですね。
リビングを赤ちゃんスペースにするのであれば、以下のポイントを押さえておいてください。
こちらの三点を意識しておくことは、赤ちゃんにとってもママにとっても重要なことです。
【①赤ちゃんが安全であること】
赤ちゃんの安全性を確保しておかなければ、誤飲などの事故へとつながってしまう恐れがあります。
成長段階によって対策は異なりますので、その都度万全な状態にしておきましょう。
【②赤ちゃんが快適であること】
生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ言葉で自分の意思を伝えることはできませんから、そのぶん親が生活環境に配慮してあげなければなりません。
リビングの温度や明るさ、音などに問題はないでしょうか。
【③お世話がしやすいこと】
赤ちゃんだけでなく、これからお世話をしていく自分自身の生活も考えてみてください。
育児と家事を両立しやすくすることも、重要な課題です。
ねんね期の赤ちゃん!リビングレイアウトの注意点は?
それではここから、アパート住まいの方向けに、具体的なリビングレイアウトをご紹介していきます。
まずは、ねんね期(生後0~4ヶ月程度)の赤ちゃんを想定してみましょう。
この時期の赤ちゃんは、授乳と睡眠のサイクルを繰り返すことになります。
そのため、赤ちゃんのねんねスペースを確保することからはじめてください。
ねんねスペースを設定するときには、以下のことに気をつけましょう。
□空調の風が直接当たっていないか
エアコンの風が当たりやすい場所は避けます。
もし当たりやすかったら、角度や位置を調整しましょう。
□直射日光が当たっていないか
日差しの入り方は、時間帯によって変わるものですから、窓にカーテンをつけるなどして対策してください。
□落下する恐れのあるものは近くにないか
壁掛けインテリアや、高所にある小物類も、ねんねスペースの近くに置かないようにしましょう。
また、背の高い家具なども、リビング内から移動させておくと安心です。
□目の届きやすい場所であるか
違う部屋へ行ったとしても、赤ちゃんの状況が確認しやすい配置がベストです。
そのほか、風通しやホコリの溜まりやすさなどにも配慮しておいてください。
赤ちゃんがハイハイ・つかまり立ちをはじめたら!
続いては、赤ちゃんが移動できるようになったとき(生後6ヶ月~1歳程度)の、リビングレイアウトについてお話しします。
赤ちゃんの成長は喜ばしいものですが、自由に動き出すと、狭いアパートに住んでいたとしても、ますます目が離せなくなります。
思わぬ事故が起きないよう、しっかりと対策をしていきたいですね。
チェックすべきポイントは、以下の通りです。
□赤ちゃんがのぼれそうな家具はないか
大人からしてみると、一見安全そうな家具であっても、赤ちゃんの事故につながるものがあります。
赤ちゃんがのぼれそうな高さのローテーブルやソファは、落下事故防止のために置かないほうが良いでしょう。
□角のとがったものはないか
リビング内に、角のとがったテーブルやチェストはありませんか。
もし角がとがっていたら、市販の「ベビー用コーナークッション」を取りつけましょう。
近年は、身近にある100均ショップでも販売されています。
□床は硬くないか
動き出したばかりの赤ちゃんは、まだバランスが不安定なので、すぐに転倒してしまいます。
頭を強く打っては大変なので、必ず床にも対策をしておきましょう。
赤ちゃんのいるご家庭には、クッション性のある「ジョイントマット」がおすすめです。
床対策については、次項でも取り上げます。
赤ちゃんがいるなら!アパートは床対策が必須
前項では、赤ちゃんが転倒したときのために、床対策をすべきとお伝えしました。
実のところ、アパートにお住まいの場合は、床対策をしておくとプラス要素が増えると言われています。
まず挙げられるのは、床の衝撃音をやわらげてくれるという点です。
厚みのあるジョイントマットを敷くことで、足音などの響きやすい音を吸収してくれます。
すると、赤ちゃんが成長して走り回るようになったとしても、騒音への配慮をすることができます。
さらに、撥水性のあるジョイントマットを敷いておくことで、床が水浸しになってしまうことを防ぎやすくなります。
赤ちゃんがリビングにいると、「飲み物の入ったコップを倒してしまった」「おもらしをしてしまった」などといったトラブルは起きやすくなるものです。
あくまでも、アパートは賃貸契約を結んで借りているものですから、床もきれいな状態を保つことが望ましいでしょう。
このように、床への対策をすることは、アパート暮らしの方にとって、たくさんの利点があります。
アパートのリビングにおすすめ!便利アイテムをチェック
ここでは、リビングにおすすめの、赤ちゃんグッズをご紹介します。
アパートはコンパクトな間取りであることが多いですから、なるべくかさばらないもの、移動させやすいもののほうが重宝するでしょう。
●折りたたみ式のコンパクトベッド
広げたらすぐに使えるコンパクトベッドは、帰省や旅行のときにも重宝します。
リビング内でも、ねんねスペースの位置を変えることが多い方におすすめです。
●バウンサー
バウンサーとは、簡易的に使えるシート状のベビーチェアです。
リビングに置いても場所を取らないのがポイントです。
●ベビーサークル
リビング内の一画をサークルで囲ってしまえば、危険な場所へ移動することを防げます。
●プレイマット
家事をこなすためなど、少しだけリビングを離れなければならないときに、あると便利です。
おもちゃのついたプレイマットなら、赤ちゃんも機嫌良く遊んでいてくれるかもしれません。
子育て世代にはどんなアパートが人気?
ここまでは、赤ちゃんのためのリビングレイアウトを中心にお話ししてきました。
赤ちゃん目線になることが第一だということは、お分かりいただけたでしょうか。
最後となりますが、アパートで子育てをすることのメリットについて考えてみましょう。
実際のところ、「アパートと一戸建てなら、一戸建てで子育てしたい」という方は多いはずです。
しかしながら、アパートにはアパートの良さもあります。
アパートは部屋数が少なく、開放感のあるつくりではないかもしれませんが、そのぶん掃除や片付けにかかる時間を短縮することができます。
これは、育児で忙しいママにとって、非常に助かるポイントです。
そのうえ、共用廊下や外壁などのメンテンス・設備修繕は、管理会社側が請け負ってくれますから、負担はかなり減少するでしょう。
ほかには、
・洗濯干しなどの家事動線が短い
・なにか問題があれば、すぐに引越すことができる
・災害時の家計ダメージが少ない
このような利点があります。
夢の一戸建ては魅力的ですが、アパート暮らしを続けるという選択も良いでしょう。
アパートで赤ちゃんと快適に暮らすために
赤ちゃん目線でリビングレイアウトをしていくと、今まで気がつかなかったところに危険が潜んでいることが、お分かりいただけるのではないでしょうか。
なによりも大切なのは、赤ちゃんの安全と快適さです。
そこに、お世話する人のための工夫も盛り込んでいけると良いですね。
また、アパート室内の劣化を防いでいくことも、同時に意識していきたいものです。