お住いの家や部屋に和室があるでしょうか。
和室には、日本の住宅によく見られる部材で長押というものが取り付けられていることがあります。
100均では便利なアイテムをたくさん取り扱っていますが、その長押を有効活用できるようなフックも販売されています。
そこでここでは、長押フックを活用して、和室の特性を生かした収納方法をご紹介します。
和室だけでなく、賃貸や洋室にも使えるフックについてもお伝えしますので活用してみてください。
長押とはどのようなもの?
長押(なげし)とは、最近の住宅で使われることは減ってきていますが、一昔前の家ではよく見られる部材です。
長押は柱から柱へ渡して水平方向につないだもののことを指し、鴨居の上からかぶせたり、柱間を渡せたりするようにして壁に取り付けられています。
取り付ける位置によって、地長押、縁長押、腰長押、内法(うちのり)長押、天井長押といった種類に分けられます。
中世以前は柱を横につなぐための構造材でしたが、工法が発展してからは装飾材へと変化しました。
江戸時代になると、長押は特別なものとなり、禄高が1000石以上の旗本の住居にのみ設置が許可されていたのです。
なお、長押は武士たちが自衛のために、刀より長く殺傷力の高い槍を隠すために設けた部材、との説もあります。
現代となっては、長押はによって格式を感じることは薄れてきており、ハンガーや100均で手に入れられるフックなどで洋服をかけたり、額縁を飾ったりして使われています。
長押にフックを使って収納スペースを増やそう!
長押には壁との間に隙間があり、服を吊るしたハンガーを直接かけられます。
この方法でも十分便利ではありますが、より多くの衣類をかけたい場合には限りがありますよね。
そこで活用したいのが長押フックです。
長押フックには色々種類があり、長いタイプや単体のものまで豊富にあります。
また、ホームセンターやネット通販、100均などで手に入れられるアイテムなので、長押のある和室が自宅に存在するなら活用しない手はありません。
長い長押フックは、壁に対して垂直方向にハンガーを複数かけることができるため、使用頻度の高い衣類をかけておけば着脱がスムーズにできます。
また、短い長押フックでも、2種類程度の衣類はかけられるので、スーツとパンツをかけるなどといった使い方もできます。
思っている以上に種類が豊富にあり、ご自分の使用目的に合わせて取り付けることができる便利アイテムです。
長押が洋室にあることも?100均で買える長押フック
長押は基本的に和室に設置される装飾材ですが、最近の賃貸や洋室に、付け長押としてアレンジして長押が取り付けられているケースもあります。
もしも、洋室で少し高い位置に横木が渡されている場合は、アレンジされた付け長押かもしれません。
そのため、部屋のクロスの雰囲気に合わせて、長押フックを活用してみてはいかがでしょうか。
賃貸の洋室でも長押があるなら、少しアイテムを加えるだけでさらに使い勝手が良く、おしゃれな収納に代わることもあります。
また、傷をつけることがなく壁にお気に入りの装飾ができるのも魅力ですね。
身近にある100均で、まずは長押フックを探してみてください。
透明のプラスチック製のものから、鉄製のもの、スチール製のものなど、たくさんの種類のものが取り扱われています。
また、1つのフックで3カ所かけるところがあるトリプル長押フックや、3連タイプのフック、ロングフックといったドアフックを長押にかけてみても良いでしょう。
和室洋室、壁の色に合わせて最適のフックが見つかるはずです。
長押はフックを使うだけではない?他の活用方法は
100均で買ったフックを取り付けて衣類をかけたり、フックをつけて装飾をしたりできる長押ですが、それ以外にも長押を有効活用する方法があります。
いくつかありますのでご紹介していきます。
●長押のコーナー部分を活用する
和室に長押が四方の壁に同じ高さである場合には、コーナーハンガーといった数本の棒を渡したものを長押の隅に置くと簡易的な収納棚ができます。
棒の部分にハンガーやフックもかけられるので、上の部分が棚として使えるだけでなく、その下の部分もたくさん服がかけられるため有効活用できます。
また、洋室にある付き長押にはこのような活用法もあります。
●付き長押におしゃれな本をディスプレイする
お気に入りの本や趣味のパンフレットなどを飾ればおしゃれなインテリアになります。
子供のいる家庭なら絵本を飾ってみても良いですね。
●間接照明を取り付ける
LEDテープライトを長押の隙間に入れると簡単に間接照明が取り付けられます。
あまり熱を持つことがなく危険性も少なめなうえ、雰囲気のある部屋に早変わりします。
数あるLEDテープライトでも、IKEAのLEDテープは電源アダプターがセットになっていて簡単に試せるのでおすすめです。
無印の壁に付けられる家具・長押とは?100均のフックで活用法も広がる!
無印良品の製品で「壁に付けられる家具」というものがあります。
石膏ボードの壁にも簡単に取り付けられ、壁が傷つきにくく、組み合わせて使用できるため人気があります。
その中でも、「壁に取り付けられる家具・長押」は後付けで好きな箇所に取り付けられるためおすすめです。
◎壁に取り付けられる家具・長押・幅44cm・オーク材
参考価格:税込1,790円
◎壁に取り付けられる家具・長押・幅44cm・ウォールナット材
参考価格:税込1,990円
◎壁に取り付けられる家具・長押・幅88cm・オーク材
参考価格:税込2,990円
◎壁に取り付けられる家具・長押・幅88cm・ウォールナット材
参考価格:税込3,490円
これらを利用して、玄関に傘をかけたり、100均のフックをかけて鍵収納を作ったりできます。
取り付けたいスペースの幅に合わせて、2種類の長さから選べるのが嬉しいですね。
前項で紹介した本のディスプレイや、間接照明になる長押も自在に作れるのでおすすめです。
無印の壁に取り付けられる家具には長押以外にも、棚、コーナー棚、箱、3連ハンガー、鏡などが販売されており、組み合わせ次第ではオリジナルの装飾が施せますよ。
100均で買える便利グッズ!鴨居フックもおすすめ!
長押とよく間違えやすい日本家屋の部材に鴨居というものがあります。
鴨居は長押と違って引っ掛ける部分がないので、なかなか活用するのは難しいと考えるかもしれません。
実は、100均ではこの鴨居も活用できる便利なフックが販売されています。
長押フックと同様に種類やカラーが豊富で、和室に限らず洋室でもつかえるので便利です。
取り付けが簡単で、傷もつきにくいのもおすすめポイントです。
使用方法の例としては、和室で使用するのなら、鴨居にフックを取り付けてすだれを簡単に取り付けられ、夏過ごしやすい環境を作れます。
和室以外でもネットやブログを参考にすると、鴨居フックを利用して部屋干しの突っ張り棒を設置したり、家具に目隠しカーテンをつけたり、小物入れを作ったりと、さまざまな活用法が紹介されています。
アイディア次第では、使い勝手が良くお好みのインテリアを生み出せるので、鴨居フックも是非チェックしてみてください。
長押があるならフックをつかって空間を有効活用しよう!
長押がご自宅にあるのなら、ぜひ長押フックを使って収納スペースを増やしましょう。
長押はフックを使うだけでなく、便利なアイテムを使えば空間を有効活用できます。
洋室でも後付けで長押を設置できるので、ご自分の使用目的に合わせてお好みのインテリアが作り出せますよ。
長押フックだけでなく、鴨居フックも便利で種類も多いのでチェックしてみてください。